朝食の支度をして孝弘さんを呼んで朝御飯を取る。
今日は先生方はウールのお着物。秋ですなー。
冷え込み始めた2,3日は温かいもの着たくなるよね。
しばらくすると慣れてまた木綿を着たりするけど。
今日はお天気はそうよろしくもなく、お出かけはいまひとつの空模様。
さてどうしようか。
食後、孝弘さんが離れに戻り、お茶をいただく。
「今日はどこか行くのかい?」
「うーん、空模様怪しくないですか?降られそうな気がするんですが」
「そうよねえ」
「あたしゃ庭友達のところへ行くから留守番してるかい?」
「そーさせていただきます」
今日は一日ごろごろか。
昨日の安藤さんの稽古がなければ先生をそのまま家に閉じ込めて置けたのかなあ。
と、嫌いな人順位を上げておく。
「取敢えずは、まあ、掃除手伝いましょうか。暇ですし」
「あら手伝ってくれるの?嬉しいわ」
雨気の方が埃が立たんというしな。
八重子先生がお出かけした後、掃除を手伝い、お昼の支度をする。
「お昼食べたらどうしましょうかねえ」
「山沢さんはしたいんでしょ?顔に書いてあるわよ」
「ははは、そりゃまあそうなんですが。していいんですか?」
「だめよ…」
だよなあ。
お昼を食べて、さあどうしようか。
「あ、そうそう。ちょっと部屋まで来てくれないかしら」
「はいはい」
なんだろう。
部屋に行くと座布団をすすめられて座った。
「あのね、これ…鞄に入っちゃってたの」
…うわ、ディルド。
「…使って欲しいんですか?」
「…いやよ」
「いやよいやよも好きのうちっていいましてですね…」
「嫌い!」
「はいはい、わかりましたからそう怖がらないで下さい」
体が逃げてる(笑)
一緒に入っているストラップレスを出す。
普通のディルドの入った包みは遠くに置いて、と。
「で、ですね。これ、なにかわかりますか」
「わからないけど…どうせえっちな道具なんでしょ?」
「ええ。この長い方があなたに入れるものになります。ほら、触ってみて」
「いやよ…」
そういう先生の手に無理に触れさせる。
「やわらかいでしょ、意外と」
「ねえ、どうしても入れたいの?」
「うーん、というかこれだと私が腰を使えるといいますか…。
ああ、ええとですね、これは…
この短いほうを私に入れることで、生えてるように扱える代物なんです」
「…よくわからないわ。入れる?どういう状態なの?」
「……ですよね、仕方ない」
裾をからげ下帯を外す。うう、恥ずかしい。
ちょっとまだあまり濡れてないからきついんだが…押し込む。
収まった、かな。抜けないね、よし。
「こういうことです」
「あらぁ……」
「今日は着たまましましょうか」
「え、ちょっとまって。駄目、入れちゃ駄目よ」
「私だって苦手なもん入れたんですから、先生も入れて見せてくださいよ」
「いやっ」
「着たままがいやなら脱いで。持って来たのあなたでしょう」
「やだっ!いやよ、許して、ねえっごめんなさいっ」
「そんなにいやですか?」
「嫌なの、お願い…!」
「泣いても駄目、入れちゃいます。よっと」
滑らかに入った、何だ、俺より濡れてるじゃないか。
ゆっくり腰を使う。
う、気持ちいい。
奥まで入れると恥骨がぶつかり、突起同士が当たる。
こねるようにすると声が出そうになる。
先生も気持ち良さそうで、声が出ている。
「ねえ、どうです、これならいいでしょう?」
「山沢さんも、気持ちいいの?」
「ええ、だから。あなたが私が好いところ見たいって言うから」
ああ、たまらんなあ、つい腰を打ち付けてしまう。
先生も逝きそうだが俺もやばい。
先に逝かせてしまわねば。
声が出ないように堪えて打ち込み、こねるように腰を回す。
やりなれないからぎこちない。
それでも先生をなんとか先に逝かせて。
「あぁ、おれも、もうだめです。ううっ逝、くっ」
逝ってしまって座り込みたくなる。
ゆっくりと先生から抜いた。
「はぁ、はぁ、うぅ…」
先生と座り込んで息を整える。
「あぁ、もう。やる予定なかったんですよ、こんなとこで!」
自分からそれを引き抜くと、どろりと出る感触。ストッパーかよ。
ちょっとげんなりと、無理やりしちまった自己嫌悪と。
「ご、ごめんなさい」
「あなたが謝る筋じゃない。私が悪いんですから」
先生がシュルッと帯締めをはずして脱ぎ始めた。
「お風呂、一緒に入らない?」
「なんですか突然」
「汗、かいちゃったから。それに山沢さん、気持ち悪いかなって」
あー…。入るか。
風呂に入って、さっと洗い、一緒に湯に浸かる。
「すみません、無茶、しました。嫌だって言ってたのに」
二人とも体は気持ちよくなれても心が傷つくんじゃ意味がない。
返事がいただけない。思わず顔を湯面につけてしまった。
1分ほどして髪を掴んで引き上げられた。
「窒息するわよ?」
少し荒い息をしていると頭を撫でられた。
「それ、私も嫌だけど山沢さんも嫌なのよね? だったら使わなくていいじゃないの…」
「うぅ…、あなたがあれが好いと言うなら、我慢するつもりでした。
その、なんというか私が一緒に好くなってるのがいいと言うか、と思ったので」
結局二人とも嫌だったわけだが。
「するなら…普通にしてもらうほうがいいわよ」
「そうさせてください」
「でも…山沢さんの気持ち良さそうな顔、初めて見たわ~」
「やめてくださいよ、もう」
げんなりして再度顔を湯につける。
死にたくなるくらい嫌なのにな。
ぷくぷくと空気の泡を立てていたらやっぱり引き上げられた。
「拗ねないの」
キスをされて。
うーん主導権とられっぱなしじゃないか。
「そろそろ上がらないとのぼせるわよ」
風呂から上がって、部屋に連れ込む。
懐に抱いて…ヤる気が起きない、駄目だ。
しばらくして先生が手水に行ってる間に八重子先生が帰ってきた。
着替えて居間に行く。
「お帰りなさい。ということで帰ります。すいません」
「どうしたんだい?」
「頭冷やしたいんで帰ります。お邪魔しました」
「またなにかあったのかい?」
「すみません、聞かんで下さい。失礼します」
逃げるように先生のお宅を出て電車に飛び乗った。
携帯の電源を切ろう…。
ああいう様を見られたこと、からかわれたことに耐え切れず、
吐き気を催し帰ってきてしまった。
寝室でこの状況に嫌気が差すやら腹立たしいやら。
鬱屈。
夜。
先生が来た。
「何しに来たんですか、こんな時間に」
「…その。ごめんなさい」
「とりあえず上がってください。卑怯ですね、終電もない時間に来るとは」
ビクビクしているな。
「何をそんなに怯えているんです?昼の余裕はどうしたんですか?」
八つ当たりして居る自覚はある。
深呼吸一つ。
「着替えて、寝てください。俺はこっちで寝ますから」
和室に入り襖を閉めて畳に布団を敷き転がる。
しばらくして、襖が開いた。
「あの、山沢さん…お昼はごめんなさい。私…」
「もういいですからベッド使ってください」
「山沢さん…」
「寄るな!」
先生が私に近づいてきて…思わず。
「ご、ごめんなさいっ…」
「ああ、もう、あなたが布団で寝るなら私がベッドで寝ますから」
「…そんなこと、いわないで。お願い…」
「それ以上近寄ったら酷い事しますよ」
怯えた顔だ。もう近寄らないだろう。
!!
先生が抱きついてきた。
「酷くしてもいいから…許して」
くっ、と嘲りの笑みが浮かぶ。
「簡単にそんなこと言うものじゃない。
あなたは私の酷さを知らないからそんなことを言うんだ」
「しらないわ…でも、このままじゃ、いや…」
「隷属、させますよ?」
「なんでもいいから…」
…あ、多分意味わからずに言ってるな。
醒めてきた。
再度深呼吸。
「とりあえず今日は寝なさい。もう遅い。
明日朝、部屋に辞書があるから隷属の意味調べてから、この話の続きをしてください」
動こうとしない。
ったく。ひっくり返して布団に押し込めて立つ。
慌てて起きて取りすがられた。
「抱いてくれない、の?」
「あんたなあ!いい加減にしろよ!」
胸倉を掴んで布団に投げつける。
「寝ろ!」
言い捨てて寝室に入る。鍵をかけて。
ああ、もう腹が立つ、自分に!
小一時間ほど転がって少し落ち着く。
ちょっと酒でも飲むか。
そう思い部屋から出ると食卓で先生が転寝していた。
苦笑。
抱き上げてベッドに入れる。
涙の痕。
キスをしたくなって、唇に軽く。
もっとしたくなって深く。
「ぁ…」
先生が起きた。
耳を舐めて、かじって。
首筋、鎖骨にキスマークをつけていく。
寝巻の帯を外して、胸、腹、腕、背、尻、太腿、ふくらはぎ。
いたるところにキスマークを残す。
焦らすように肝心のところには触れず、いたぶるかのように。
あちこちを舐め、噛み、さいなむ。
何度もお願いされたが触りもせず。
一時間半ほど経ってついに泣き出した。
可愛い。
一気に指を入れて好い所のみを擦って一気に上り詰めさせる。
何度か逝かせて。
もう勘弁して、の声が聞こえるが構わずに。
限界かと思えるが構わずに。
悲鳴の声も上がらなくなってきた。
楽しい。楽しい楽しい楽しい。
ついには白目をむいて脱力してしまった。
指を抜いて、始末をしてやり抱きしめて寝る。
明日はもっとしてやろうか…。
ふと目が覚めて。
朝か。
先生は懐で寝息を立てている。
今何時だろう。
時計を見れば9時を過ぎていた。
寝過ごしすぎだろ…。
休みだからまあいいか。
しかし、ぬくい…。
ぼんやりとぬくさに浸っていると先生が起きたような気配。
「目が覚めましたか?」
「ええ…」
「腹減ってますか?もう9時半前ですが」
「えぇっ!? やだ、もうそんな時間なの?」
「腹減ってないなら昼までこうしてたらいいじゃないですか、ねえ」
「そんなわけには…」
「いやなんですか?こうしてるの。俺は好きなんですけど」
「そうじゃあなくて…んっ」
胸を優しく揉んで。
「今日一日、ずっとしててもいいくらいですけどね」
「無理よ、勘弁して…」
「酷くしてもいいんじゃなかったんですか?」
「あっ…。ご、ごめんなさい、無理、でした…」
真っ赤になっていて、可愛くてつい強く抱きしめてしまう。
「あの…お手水、行きたいから離して?」
「駄目といったらどうします?」
「そんなの、困るわ…お願い、ねぇ」
がっちり固定して放さない。
「我慢できない?」
「できないわよ、お願いだから」
手を緩めて放してあげた。
先生はほっとした表情で起きて、ベッドから降りようとして、落ちた。
「ちょっと!大丈夫ですか?」
「立てない…」
あ、昨日足痙攣させまくってたからかな。
「とりあえず、お手水、つれてって、お願い!もれちゃう」
慌てて抱きかかえてトイレに連れて行く。
座らせてトイレから出る。
「終わったら呼んでくださいね」
中に入って待っていてもいいが、まだ流石に見られたら出るもんも出ないだろう。
しばらくして流す音。呼ばれて抱えあげてベッドに連れ戻る。
「恥ずかしくって死にそう…」
ああ、もう超絶可愛い!萌える!
「ラブホなんかだと漏らされるのも一興なんですけどね」
くすくす笑ってしまう。
「それだけは嫌よ、この年になって漏らすなんて…」
そういう先生の中にくにゅっと指を入れて。
「ここ、このあたりを擦ってると漏らす人も居るんですよね。
別のものですけどね。量がおしっこみたいな人もいますよ」
先生は今のところ潮を吹かない体質のようで気持ちはよいらしいが出たことはない。
まあ後始末の問題もあるから別に吹かなくていいんだけど。
くにくにと中を楽しんで喘ぎ声を楽しんでいたら先生のお腹が鳴った。
「お腹すいてたみたいですね、なに食べたいですか?」
ってそんなの考えれる状態じゃないようだ。
もう逝きそうらしい。
少し焦らすと腰が動いてエロくて好い。
あ、自分で探り当てちゃったようだ。
がくがくとしてる。
「もっとしましょうか?」
逝った後すぐは辛いと判っていてそんなことを言ってみる。
というか、したいんだよねー。
いやいやをする先生をひっくり返して後ろからしちゃおうか。
再度空腹の音。
凄く恥ずかしげ。
こりゃなんか食わしてからの方が良さそうだ。
ベッドで食うとしたら…パンとスープかなにかかな。
クロワッサン食いたいなあ、うん。
買ってこよう。
「パン買ってきますが何がいいですか?フランスパン以外なら何でもいいですよ」
フランスパンはベッドで食うと後が大変なんだよな。
「何でもいいわ…お腹すいちゃった」
「俺はクロワッサンにしますけど」
「一緒でいいわ」
「んじゃ、これ。電話子機。一応のために持ってて。俺は携帯持って出てますから」
さっと服を着て買いに出る。
すぐ近所にベーカリーあるから昼によく買うんだよね。
クロワッサンを二つと、定番のベーコンエピ、それと甘い甘いハニーパン。
真空包装のスープ。コーンを一つ、枝豆を一つ。
どちらが好みだろうな。
手早く会計を済ませて帰宅する。
パンをベッドに居る先生に渡してスープのどちらがいいか聞く。
コーンがいい模様。冷たいのか温かいのか、というのには温かいのがいいようだ。
食卓に連れて行って欲しいという。
「ベッドの上で食べるのは嫌ですか?」
「だって病人みたいだもの…」
「膝の上で食べさせてあげましょうか?」
「じ、自分で食べるわよ、もう!」
可愛いなぁほんと。
寝巻きの帯を締めさせて抱えあげ、ストーブの効いたリビングに連れ出した。
食卓の前に座らせ、羽織を着せる。
パンを出して暖めたコーンスープを前へ。
「スプーンいりますよね」
俺は要らんけど。
「肘突いちゃいけないんだけど…」
無理だよねぇ、上体支えれないよな。
「足、どういう感じなんですか?」
「筋肉痛の酷いの…かしら。お腹も…」
笑えるけど、それならいいんだそれなら、うん。
「笑わないでよ、もう。山沢さんのせいなのに」
「だったら明日も、動けませんね。明後日もお稽古できるのかな。
動けなければうちにいてもらいましょうかね。ずっと」
「そんなのお母さんに怒られるわ」
「八重子先生ならわかってくれそうですけどね」
「律やお父さんになんていうのよ…」
「きっとうまく言っといてくれますよ。それとも。
先生のお宅で昨日のようにしてあげましょうか?沢山声を出させて」
「ひどいこと、言うのね」
「どちらがいいですか?ベーコンエピとハニーパン」
とパンを差し出す。
うーん、と悩んでハニーパンが先生のもとへ。
「あら、これおいしいわねえ。あんまり意地悪言わないで。ね?」
はいはい。
美味しそうに食べてる姿を見て幸せな心持になる。
食後、ベッドに連れ戻す。
一緒に布団に潜ってぬくぬくと。
懐に寝巻きの先生を入れて。
また、うつらうつらとしている。疲れてるみたいだ。
疲れさせたのは誰だって?俺だな、心身両面で、だろう。
2時ごろ、寝るにも飽きた。
ベッドに先生を残して、起きる。
ああ、ちょっと弾きたいな。
そう思って道具部屋から三味線を出す。
調弦。本調子。
さて何を弾こう?
まずは秋の夜でも。
~\秋の夜は、長いものとは真ん円な、月見ぬ人の心かも、
更けて待てども来ぬ人の、音信るものは鐘ばかり、数ふる指も寝つ起きつ、
わしや照らされているわいな。
浮気同士が。
~\浮気同士が、ついこうなって、あぁでもないと四畳半、
湯の沸るより音もなく、あれ聞かしゃんせ松の風。
キリキリっと調子を変えて三下り。
惚れて通う。
~\惚れて通うになに恐かろう、今宵は逢おうと闇の夜道を只一人、
先や左程にも思やせぬのにこちゃ登り詰め、エェエェ山を越えて逢いに行く、
毎晩逢うたら嬉しかろ、ジツどうすりゃ添はれる縁ぢゃやら、じれったいよ
爪弾いていれば先生が起きて、じっと聞いている。
「なんだ、起きていたんですか。うるさかったですか?」
「ううん、山沢さん、お三味線もするのねえ…」
「素人の手慰みですがね」
三味線を置いて先生の横へ行く。
「トイレ、行かなくて大丈夫ですか?」
「あ、もうそろそろ一人で行けないかしら」
そろっとベッドから両足を降ろして立とうとする。
「やっぱりお願い…無理みたい。痛たた…」
「肩を貸すほうがいいですか?抱き上げるほうが良い?」
「足、つくと痛いから」
「はい、じゃあこっちですね」
抱き上げてトイレに運ぶ。
座らせて、にやっと笑って。
「見ていてあげましょうか?」
「もうっばかなこと言ってないで。つれてきてもらうのも恥ずかしいんだから」
「ばかなことじゃありませんよ、私の趣味です」
「えっしてるの見るの、趣味なの?」
「あなたを恥ずかしがらすのが、ですよ。知らん人の見てどうするんですか」
真っ赤になってて、大変可愛らしい。これがいいんだよこれが!
「まあでも、見てたら出来ないでしょうから外にいますよ」
「そうして頂戴、お願いだから」
外でしばらく待つ。流す音がして呼ばれて。
抱えあげてベッドに座らせる。
ベッドに防水シートを敷いてオイルを用意した。
「マッサージしてあげましょう。脱がしますよ?」
帯を解いて脱がせてシートの上に伏せさせる。
背中には厚目のバスタオルをかける。寒くないように。
手でオイルを温めつつ垂らして。
足指、足の裏、ふくらはぎ、太腿、臀部。
ゆっくり丁寧にやわらかく揉む。
遠いところから順に心臓に向けて。流す。
「はい、仰向けになって」
手を貸してあおむけにする。
やはり上側にはバスタオルを乗せて、足指側から中心に向けてマッサージ。
鼠蹊部をマッサージすると少し声が出てしまい恥ずかしそうだ。
「ここはあとでしてあげますよ」
お腹にもオイルを落とす。
腕や胸もついでに。マッサージというか、流すように。
気持ち良さそう。
体中がほのかにピンク色になってきた。
「シャワー、浴びましょうね」
服を脱ぎ捨てて、先生を抱き上げて風呂に入る。
ボディソープで先生の体を撫でて、オイルを落とす。
すすいでバスローブを着せる。
リビングのお座布の上に座らせ、膝掛けをかけてベッドのシートを片付けて。
先生のそばへ戻ると三味線を興味深そうに見ている。
「弾いてみますか?」
「えっいや、いいわよ」
「そうですか? 晩飯、出前にしようと思ってますがなにが食いたいですか?
それと食材買ってきて何か作りましょうか?」
「作ってもらうのも悪いわねえ」
「んじゃなんぞ取りましょうね。
まあその方が私もあなたとくっついてる時間が多くていいわけですが」
こんなことくらいで頬を染めている。
「体、あったまってる間に布団に入るほうがいいですね」
抱き上げてベッドに連れ込む。
バスローブの紐を外して乳首をまさぐる。
「また…するの?」
「したくない?それでもするのが私ですよ」
「そんな…」
「酷い人なんでしょう?俺は。嫌ならこんなのとは別れておくべきでしたねえ」
「嫌じゃ、ないわ。山沢さんのこと、酷いけど、好きよ」
「………」
「どうしたの?」
「いや、今初めてあなたから好きだといってもらえた気がします」
「あら?言ってなかったかしら。やだわぁ」
どさり、と横に転がる。
「いつからです?」
「いつから…って難しいわねえ。好きじゃなかったらえっちなんてしないわよ」
「俺ばっかり好きなんだと思って、ついむちゃくちゃしたりしてたのに…。
ごめんなさい、酷くて。でも俺、酷いことが好きなんでこれからも多分します」
「あんまり酷くしないでほしいけど…」
「大丈夫、少しずつ慣らせば!なんとかなります!」
「だ、だめよぅ?」
「あ、血塗れとかスカトロみたいに汚いのはあまり好きじゃないんで多分しませんよ」
「スカトロってなぁに?」
「大小便系です。食ったり塗ったり飲ませたり」
「絶対しないで!」
「衛生的にもどうかと思いますしね」
「山沢さんがどこまでしたいのか、さっぱりわからないんだけど…」
「あー。あとでビデオ見せます、そこで絶対無理なこととか擦り合わせしましょう」
じゃないとトラウマになったりする行為もあるし。
「えぇと、ほとんど無理だと思うわよ?」
だろうね。
「ちょっと恥ずかしい、程度に収めてあげますよ」
「……それっていつもじゃないかしら?」
「そうともいいますね。まあそんな感じで少しずつ」
「不安になってきたんだけど」
唇にキス。
「大丈夫、気持ちよくしてあげますよ。痛い事はしてないでしょう?」
「そうだけど…」
「あなたが変な事しない限りは痛い事はしませんよ。約束しましょう。
本当は叩いたり首輪つけたりしたいんですけどねぇ、ふふ。
あ、別に普段お稽古とかでの指示とかは聞きますから安心して下さいね?」
「怖いこというのね…」
「独占欲ですね、首輪は。怖い?」
「何かどう繋がるのかまったくわからないんだけど…叩いて気持ちいいの?」
「叩いたときの悲鳴とか、泣いてるのとか。好きですよ。
まあ…あなたの場合叩かなくてもたまに悲鳴聞けますから今のところはやりません」
「…できたらそういうのなしで優しくしてほしいんだけど、だめかしら」
「うーん、余裕があればそうします。というか。
そういう人が酷くしていいとかよく言いましたね、本当にしたらどうするんですか」
八重子先生に申し開きが立たんよ。
「これまでされたことくらいだったら我慢できるかしら、って思ったんだけど」
「やるとなったらもっと酷いですからね?」
そろっと乳首を弄る。
「ここに洗濯ばさみをつけて鞭で叩き落すとか…ピアスあけるとか…」
つぅっと翳りを掻き分けて突起に触れる。
「ここにもピアスですね。焼いたり、針を刺したり」
きゅっと身を縮めて、顔が青くなっている。
「黒い痣になって皮膚が裂け肉が見えるまで鞭打ったりねえ。
ふふふ、私はそこまではしませんよ?」
「山沢さんって怖がらせるの、好きよね…もう」
ちょっとほっとしたらしい(笑)
そのまま突起を弄っていたら勃ってきた。
ぬめりを擦り付けて逝かない程度にまったりといじくる。
「んっ、…腹筋、痛い」
ぶっ(笑)
「少しくらい動かしたほうが早く治るんですよ?」
「痛いことしないって言ったのに…」
「きもちいいこと、してるでしょう?」
「気持ちいいけど、お腹とか、足とか痛いわよ」
「じゃ時間かけてあまり痛くないようにしましょうね」
ほんの少し汗ばむ程度に、ゆっくり優しく。
逝くまでに2時間以上かけて。
幸せそうだなあ。
俺も幸せだ。
さてと。晩御飯何にしようかねえ。
出前出前、鮨かピザか中華か仕出しか。
どうします?と聞くと鮨になった。
一番手軽だからなぁ、と思ってると以前取ったところのが美味かったらしい。
そりゃそうだ、いいもん使ってるからな。
電話をかけてお勧めで握ってもらおう。
注文していると先生がそろりそろりと壁を伝って出てきた。
手早く電話を済ませて肩を貸す。
「大丈夫、ちょっと歩けるようになってきたわよ。まだ痛いけど」
「そりゃよかった。今日はどうします?このまま泊まって行かれますか?」
「う~ん、お母さんに一度電話してみるわ。律が帰る時間までには帰ってないと」
「ああ、そうか、律君は旅行でしたね」
トイレに連れて行って待っていると鮨が来た。
「わっ先生ちょっと待っててくださいね、出ちゃだめですよ!」
受け取って支払って出て行ったのを確認してから、出ていいですよと声をかけた。
「どうしようかと思ったわ~」
「裸のまま出て来るからですよ」
ひょいと抱き上げて食卓までつれて出る。
「自分で歩くのに…」
「裸でうろうろされたら食べたくなるからいけません(笑)」
「もう。すぐそんなこと言うんだから」
寝巻を持ってきて羽織らせて。
玄関に置き去りにした鮨桶を取って出す。
今日はお勧めは何かなあ…天然のぶりとカンパチか。
おいしいおいしいと食べてもらって、食べてるの見て楽しくなって。
ごちそうさまをして、先生のお宅に電話する。
「こんばんは、山沢です。すいません」
『ああ、仲直りできたみたいだね、その声だと』
「はいなんとか。それでですね、律君明日何時ごろお帰りですか?
出来たらもう一日絹先生お泊めしたいんですけど。
その、律君が帰るまでに家にいないとおかしいでしょうし…」
『あんたねえ…あんまりしすぎるんじゃないよ。ちょっと待ってな。
(孝弘さん、律は何時に帰ってくるって言ってたかねえ?ああそう?)
明日の夕方だってさ。泊めてやったらいいよ』
「ありがとうございます。じゃ、明日昼過ぎくらいにお帰しするつもりです」
『はいはい』
電話を切る。
「泊まっていいそうですよ」
「そう?律は何時に帰るって?」
「夕方だと孝弘さんが言ってらっしゃいましたよ」
「…お父さん、電話の近くにいたの?」
「ええ。そのようで。ご飯時だからじゃないですかね」
そうと決まればやっぱりベッドだ。
軽々と抱きかかえてベッドにダイブ!ひゃっほー!
パシッと額を叩かれた。
「なぁんで叩くんですか」
「食べてすぐまたするなんて駄目よ」
「じゃあしないからくっついていましょうよ、ね?だめですか?」
「仕方ないわねえ」
ベッドの中で寝巻を脱がし、肌を合わせて。
「ねえ山沢さん? あなたお稽古のときとか、ちゃんと先生として扱ってくれる?」
「勿論じゃないですか。けじめ大事ですよね」
「他のお弟子さんいるときとかも」
「当然ですよ。余人が居るときは一介の弟子、控えさせていただきます」
「ならいいんだけど…」
「先生が独身で俺が男なら、恋人なのでとか結婚するのでとか言いたいですけどね」
「………本当?言ってくれるの?」
「言いたいですねえ」
「嬉しいわ。でも言っちゃ駄目よ?」
「はい。わかってますよ」
「でも、あなたのどこかに私のものと刻み込みたいな…」
つっと翳りに手を触れる。
「えっ?刃物で?」
「違う、違います(笑) 二度と消えない傷にしてどうするんですか。
いやまあ、刺青とかさせてくれるなら嬉しいことは嬉しいですが…
第一刺青はMRI駄目ですし。一番簡単というとピアスですが」
「耳?」
「いや性器ピアスですよ」
「…凄く痛そうなんだけど」
「開ける時結構痛いし夏に開けると膿むんですよね。ここは」
と、襞や包皮をさわさわする。
「乳首にせよへそにせよ、あなたの場合衣服で押さえ込まれる場所なんで予後が悪すぎます。
一般的に恋人に常につけさせるというと指輪やネックレス、耳のピアスですが…
どれもお稽古の時つけていられないでしょうし…」
「そうねえ、外しちゃうわねえ」
「イヤリングみたいに挟むやつでここに金鎖つけちゃいましょうか。
歩くだけでかすかに音がするようなチャームをつけて」
「だ、駄目よ、音がするなんて。お稽古のときに困るわよ」
「大丈夫、着物を着たら聞こえない程度のものにしましますから。ね?」
「だめ、だめよぅ、お稽古に差しさわりのあることはしないで。お願いよ」
「じゃ乳首につけましょうか。こっちなら音はしませんよ。
ああ、たしかうちに有ったはずだ。ちょっと待っていてください」
道具部屋をあさる。
確か前に色々買ったぞ?
あった有った、これだ。可愛いハートの連なってるリング。
チャームがついてるのは…エッチのときにしかつけれんから却下しよう。
「お待たせしました。こういうものです。まだ乳首立ってませんね。つけますよ」
ちょいちょいっとつけてサイズを調整する。
こんなものかな。
「浴衣着てみてください。違和感とかどうです?」
「ちょっとくすぐったいかしら…」
「金属アレルギー出るようでしたら違うデザインのものになりますが、ありますから。
くすぐったい程度でなれるようでしたらそれで行きましょう」
「うん、これくらいなら多分大丈夫よ」
「で、これを…こうすると」
乳首を揉んで立たせる。
「ほら、こんな感じですね、えっちぃでしょ?」
顔赤い(笑)
「ちなみにここにも」
翳りを掻き分け突起を摘む。
「同じようにつけることが出来るんですよ。つけてあげましょうか?」
「やっ、だめ、そこ…そんなとこにつけられたらお稽古できないわよ…」
「今、想像したでしょう?凄く濡れてる」
こくん、とうなづいていて可愛らしい。
「したいけどしません、本当に凄くしたいけどね。背徳的でしょう?」
「しないで、くれる?」
「茶室でとか、お稽古中とか。背徳感はすごく良いんですが。
あなたがしてって言わない限り大丈夫ですよ、茶人としてのあなたを壊すつもりはない」
「それは、お願い、します…」
好いところを抉りつつの会話は結構苦しそうだ。
喘ぎ声半分。
「ここに物入れたままお稽古とかね、ふふふ」
「やっ、だ、め…」
「身じろぎしただけで感じちゃうかもしれませんね。顔に出さずにいられるかな?」
「あっ、そんな、の。だめ、よ」
なぶっていると簡単に逝ってしまった。
「先生、結構羞恥に弱いですよね…可愛いな」
「恥ずかしいんだから仕方ないでしょ…もうっ」
「そういうところがまたいいんですけどね。何度でもしたくなっちゃう」
「あ…もう、明日、帰ら、なきゃ、駄目…なんだ、から、んっ、だめ、ねぇっ」
「ここでやめちゃってもいいんですか?」
手を止めて、周囲をかすかに触れる程度でなぞる。
「ん…意地悪…、酷いわ…」
可愛い。詰られるのにぞくぞくする。
「してって言って? あなたからは言えないかな」
「そんなの…言えないわよ…」
「じゃ、言えるまで焦らしてあげますね。早く言ったほうが楽ですよ?」
「ごめんなさい、して下さい」
早っ!
「えらく素直ですね」
「だって山沢さん、本当にそうなんだもの…。結構辛いのよ?」
「でしょうね、そうなるようにしてるんですから。早く言えたから沢山してあげますね」
「え、だめ、沢山は駄目よ。ね?お願い」
「お願いですか?仕方ないな」
ちゃんと気持ちのいいところを選んで弄り、深く逝かせて。
しがみつく腕が緩むまで抱きしめて。
「本当はもっともっとしてたいんですけどね」
「底なしよね…どうなってるのかしら…」
「問題はですねぇ、今、腕攣ってるんですよ…チョーイタイ」
すんごい先生笑ってる…涙目になるほど。
「ああ、もうっおかしいわぁ~。そんなになるまでしないのっ」
「右手が駄目なら左手で。オールオッケー」
むにゅっと先生の胸を揉む。
ぺしっと額を叩かれた。
「もうだめよ。あんまりするなら腕縛ってから寝るわよ?」
「おっとそいつは勘弁願います。あ、でも舐めたいな」
「駄目って言ってるのに、もう…ん、ん、そこ、あっ…」
別に味がどうとかではないんだが。
というかちょくちょく舐めたあとにキスしてるけど、本人的にどうなんだろう。
たまに指を舐めさせたりしているけど。
逝った後率直に聞いてみた。
やはり凄く恥ずかしいらしい。だよねえ。
「じゃ、もっと舐めさせようかな」
「なんでそうなるのよ…」
「だってあなたが恥ずかしがるのって可愛いんですもん」
「私の方が年上なのよ?」
「ええ。でも可愛いんだから仕方ないでしょう?」
「お稽古のとき厳しくしちゃおうかしら」
「どうぞどうぞ。こうしていられるなら下男扱いでも構いませんよ」
「…私の体が好きなの?」
「ん?どうしました?突然」
「だって、その…」
「あなたが好き、ですよ。
たとえばこの胸、触るの好きですけど洗濯板だったとしても好きですよ?
あなたが太っててもやせてても、好きですよ。
ああ、ただ健康的でない場合は健康的な体になって欲しいでしょうが。
…体だけ求めてるように感じましたか、すみません」
「だったらいいんだけど…」
「第一、体だけなら恥ずかしがってようが嫌がってようがやることやって家からポイッと」
「…そういう相手、いたのね?」
「いませんっ、いませんって」
胸噛まれた。
「う、なんで噛むんですか。痛いですって。痛い、痛っ」
うー、血ぃ出てる。
「山沢さんが他の人としないように?」
「そんなことしなくてもあなた以外となんてしませんよ」
マーキングされてしまった。微妙に嬉しくはあるが。
「あっ!」
「どうしました?」
「やだ、どうしよう。明日の朝早く行かなきゃいけないところあったのよ。あらぁ…」
「うちから直接いけそうですか? それとも今帰りますか?」
「う~ん、帰らないと無理そうよ」
「じゃ風呂入ってから帰りますか?それとも帰ってから?
時間は…そうだな、入ってからでも十分終電にも間に合いますが」
「んー、湯冷めするかしら?」
「しますね。表、冷え込んできてるようですよ」
「着替えるわ…」
はいはい。
「八重子先生に電話しときますね」
電話をして、自分も着替えて。
「一人で帰れるわよ?」
「好きな女をこんな遅くに一人で帰すやつがいますか」
痴漢や酔客が絡んだらどうするんだ、まったく。
一緒に家を出て電車を乗り継ぐ。
やはり酔客に絡まれたが追い払ってやった。
おうちまで送って、もう遅いからとそのまま中に引き入れられて。
先生はお風呂に入って。
俺も入ろうと思ったがそのままが良いと言われて一緒に寝た。
先生はあったかくていい匂いがして、しっとりとした肌が心地よくて。
感触を楽しんでるうちに先生の寝息が聞こえてきて、
それに引き込まれるように寝てしまった。
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