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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

503

翌朝良く寝てる先生を置いて出勤。
初市。
マグロは去年より安価だったらしい。
少し酒を入れて帰ってくるとまだ先生は寝ていた。
俺もまだ眠い。
一緒に寝てしまおう。
乳を揉みつつ密着してうとうとしていると寝返りを打たれてしまった。
むぅ。
仕方ない。諦めて寝るか。
昼過ぎまで寝て先生の身じろぎで目が覚めた。
「おなかすいたのよねぇ……」
「動けそうなら寿司食いにいきますか」
「ん、どうかしら」
もぞもぞとベッドから降りようとして…床に座った。
「だめねぇ。とりあえずお手洗い連れてってくれる?」
「はいよ」
軽々と抱き上げてトイレに座らせた。
「出ててくれないかしら」
「見てちゃダメかな」
「恥ずかしいじゃないの」
「だからいいんだよ」
「ばか言って、もうっ」
蹴飛ばされて追い出された。
暫くして流す音。先生を居間へ連れ出す。
寿司を出前してもらうことにした。
「ねぇ? この間から気になってたんだけど」
「はい?」
「あれってなぁに?」
筒状の古びたケースを指差す。
「あぁ。ちょっと待ってて」
納戸から同じ物の新品を持って出る。
「あら同じもの?」
古い方から中身を出すと先生が引きつった。
元は白かった血の染みのある古い使い込んだ鞭。
「あなたにこれ、使いたくないから捨てようと思ってね。新しくしたんだ」
古いのを仕舞って新しいのを出す。
「あの、あの…そんなの…」
「触ってごらん」
恐る恐る触れる。
「ソフトレザーにしたんだ。ハードは無理だろう? 色もやわらかい色にした」
「あの、これで……私…」
「打つかもしれないし、しないかもしれない。あなた次第だ」
先生はそっと鞭をなでている。
チャイムが鳴った。
ビクッと跳ねるように先生が身じろぐ。
「寿司が来たんでしょう」
インタホンに出て玄関へ受け取りに出た。
先生の前に鮨桶を出して鞭を受け取って納戸へ仕舞う。
古いのはごみの日に出そう。
おてしょうを出し醤油。
「いただきましょう」
「いただきます」
さすがに初市の後だからネタは新鮮だ。
「おいしい♪」
先生も嬉しそうだ。
「食べ終わったらもうちょっと良いかな」
「ええ? まだ足りないの?」
「ほんのちょっとだけね」
頬を少し赤く染めて可愛いなぁ。
おいしくいただいて桶を洗っておてしょうを片付ける。
先生は昨日の新聞を片付けていた。
「あら。これいいわね」
「なんですか? あぁ百貨店の広告? 行きますか?」
「…歩けるかしら」
「いつまでやってます? 明日?」
「水曜日までみたいよ」
「明日行きましょう。今晩は寝かせてあげますから」
「本当?」
「本当。だから今、ね」
キス。
抱え上げてベッドに連れて行く。
脱がせて抱いて楽しんで気がつけば夕方になっていた。
「あ、買物行かなきゃ。何食べたい?」
「なんでもー」
「んー。すき焼きは?」
「いやー」
「…白菜のクリーム煮?」
「それおいしそう。それでいいわー」
「はいはい。寝てて下さい」
顔を枕に落として寝始めた。
着替えて重装備で外へ出る。寒い。
先生が食べたいであろう具材を買い、プリンも買って帰宅した。
脱いで部屋着に戻って台所に立つ。
白菜と鮭のクリーム煮のほかにホイコーローを作り、味噌汁を作ってご飯を炊く。
味見してこれでよし。
食卓に出してお皿も配置完了。
先生を起こして寝巻きと羽織を着せ、席に着かせた。
「おいしそう…」
「たまにはこういうのもいいでしょう?」
ごはんをよそってあげた。
「ありがと」
お味噌汁を飲んでご飯を食べる。
「あら? お米、変えたの?」
「変えました。今日から」
さすがにわかるようだ。
食べているうちに先生が幸せそうな顔をしだした。
「おいしいわ。上げ膳据え膳なのもあるけど」
「肉も食わなきゃいけませんよー」
「味が濃いんだもの」
「あ、確かに。あなたには濃いかぁ」
俺がメインにホイコーローを平らげ、綺麗さっぱり食べ切った。
先生をトイレに連れて行き、ベッドに戻して洗い物を。
「久さん、まだ? 眠~い」
「はいはーい、もうすぐ」
急いで済ませて俺もトイレに行ってから先生の横に潜り込む。
「ぬくいなあ」
うふふ、と先生が笑って俺の胸に手を這わせてくる。
「おやすみなさい」
「はい、おやすみなさい」
寝かしつけて寝息を聞くと眠くなる。
俺も疲れた。おやすみなさい。

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502

朝になって寝室の細々としたものを片付けていると先生が来た。
「ちょっとー、新聞くらい取りなさいよ」
「あ、忘れてた。いらっしゃい」
「ほらっ。もうっ」
年末から今朝までの新聞がどっさりと押し込まれてたようだ。年賀状も。
「ご飯食べたの?」
「いや、まだ」
「お買物行く? それとも喫茶店?」
「喫茶店行ってから買物行きましょう。俺、ブロッコリー食べたいから」
「じゃ着替えて」
「はーい」
その間に先生が新聞と広告を分けて始末しておいてくれた。
外出の支度をして先生と正月の気配まだ残る外を歩く。
腕を組んで。
すっかり先生は恋人気分のようだ。去年は人目を気にしていたのに。
俺は嬉しいけどそこのところどうなんだろう。
喫茶店で聞いてみるとこの辺りは知ってる人もいないし、と。
なるほどね。
羽を伸ばしてるわけか。
責めさいなまれに来ているのに。
先生はパンケーキ、俺はカレーを食ってから買物へ行き、あれやこれや買って帰宅した。
下拵えを済ませてから先生に寝巻きに着替えるように言う。
少し頬染めて頷き、和室へ行った。
脱いで裸で戻ってきてくれても良いんだが、と以前言ったけどそれは嫌なのだそうだ。
少ししてそそくさと俺の横に座った。
ま、暫くはお茶でも飲んでテレビでも見ようか。
でも先生はテレビより俺の年賀状が気になるようだ。
見ても良いというと可愛いだの綺麗だのと楽しんでいる。
そんな先生が可愛くてキスした。
一度触れると箍が外れてしまってそのまま押し倒しキスを続ける。
少し抵抗された。
身を起こすとそそくさと年賀状を片付け、俺の腕を掴んで寝室へといざなう。
床は嫌だってことらしい。
ま、最初は恋人のように丁寧にして欲しいって前から言われてはいる。
ここで機嫌を損なうとまた喧嘩になるのはわかっているから丁寧に。
耳元で絹、好きだよなどと照れくさいが囁いてたっぷりと甘えさせる。
先生もとりあえず満足したようで本気出しても良いと許可が下りた。
ただし壊れない程度だ。
飢えてるのはわかっているとの事。
お稽古日や初釜の日を確かめる。縄、いけるな。
道具を取りに一度布団から出て戻ってくると先生は俺の雑誌を見ている。
「こら、何見てるのかなー」
「これ前はなかったわよね?」
「……よく覚えてますね」
「だってこんなの、一度見たら忘れないわよ…」
「で、なんか面白いものありました?」
顔を赤くして何も言わないが、開いてたページを見ると成程、入れたまま外出ね。
「したいの?」
首を大きく振った。横に。
そりゃそうか。
「他は? どこ見てたのさ」
後ろから乳を揉みつつ聞くと恥ずかしそうにだがページを見せてきた。
あー。あそこに蝋燭ね。できなくても見ちゃうわけだ。
さっきより濡れてるのはどこか先生は羞恥とか、蝋燭とかに感応しているわけか。
「してあげようか。きっと熱いよ」
「あ、やだ、怖い…」
そろそろいいだろう。
丁寧に縛って珍しく3本も使った。
「綺麗だ…見てごらん」
鏡を見せるとほの赤かった頬や体がぱっと染まった。
張りの出た乳房を指でなぞるだけで喘ぐ。
あちこちをそっと触って行く。
気持ち良さそうに、くすぐったそうにしている。
ついにあそこを弄って欲しいとねだられた。
「だーめ、頼み方、前に教えただろう?」
そんなの言えないとか恥ずかしがっている。可愛いなあ。
「言わなきゃこのままだ」
焦らして遊んでると逡巡しつつも何とか頼んできた。
少し縄を緩めてから中を楽しむ。
途中から先生の言葉が不明瞭になっていくのが楽しい。
縄が軋む。
ペニバンをつけて中を抉ると漏れ出る嬌声。
ほどいて、と微かに聞こえた。
しがみつきたいらしい。
一度抜くと期待の目を向けられたが後ろに回って背後から挿入した。
「鏡見て」
耳元で囁くといやいやをする。
「こんなに濡らして…気持ち良いの?」
湿った音と先生の声と、縄の軋む音ばかり。
痙攣するのも縄に絡め取られた状態だ。
腹に触れる先生の指が冷たくなってきた。そろそろほどいてやるか。
ペニバンを抜いてほどき始める。
擦り傷をつけないよう丁寧に解き終えると満足そうに息をもらして先生がもたれて来た。
「まだいけるね?」
そのまま正常位で抱いてしがみつかれ引っかき傷もつけられたがやっと俺も満足。
先生はぐったり。
後始末をして仮眠を取る。
夕飯の時間になってさすがに先生の腹が鳴った。
起きて飯を作ってから先生を着替えさせ、食卓に着かせる。
座る体勢も辛そうなので後ろから抱きとめて背もたれとなって先に飯を食わせた。
「おいしいわ…」
「良かった。あとはゆっくり寝ると良い。明日俺が帰ってくるまでね」
「帰ってきたら…またするの?」
「さぁ。したくなるかも」
耳が赤い。
そくなとこが可愛いくてたまらない。
ゆっくり食べさせてそれからベッドへ入れた。
食べ終わる時には既に眠そうだった先生は布団に寝かせるとすぐに寝息を立て始める。
幸せそうで良い。
俺も残ったものを食べて洗い物をして先生の横にもぐりこんだ。
おやすみなさい。

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501

朝、俺より先に先生が起きていて着替えようとしている。
「おはよう。良い夢見れた?」
「…覚えてない」
「あら~。初夢見なかったの?」
「そのようですね。ってまだ早いじゃないか。もうちょっと寝ない?」
「しょうがないわねぇ、ちょっとだけよ」
布団にもぐりこんでくれた。
胸を触りつつ先生の初夢を聞き出す。
「小さかった頃の夢を見たの。お母さんに甘えてる夢」
「今も甘えてるところありますよね」
「そうねえ。ん、それ以上はダメよ。したくなっちゃうから」
「されちゃったら?」
「ダメよ。おなかすいたわ」
「残念」
「明後日ね」
軽くキスされて布団から出て着替え台所へ。
お雑煮と御節を詰めなおす。
甘口のお酒も持って出た。
二日目にもなると飽きてくるのでは有るが先生のお料理はうまくて俺は飽きない。
食べ終わったら身づくろいしてお年始回りだ。
去年行ったから大体わかる。
足元が悪いので先生の手を引いたり。
あちこち回って帰ると昼を過ぎている。
「おかえりー」
「ただいまぁ、外、寒いわよー」
「やぁ結構に冷えましたね」
「早く着替えてコタツ入りなさいな」
「そうするわ」
脱いで干して。
先生は裾に跳ねが上がってないか点検している。
「あぁ、だめだわ。出さなきゃ」
「どれ、あ、これはいけませんね」
襦袢姿で二人で覗き込んでたら後ろから声を掛けられた。
「あんたたち何してるのよ」
「あ、あぁ。環さん。あけましておめでとうございます」
「姉さん。あけましておめでとう。どうしたの?」
「おめでとう。あんたたちそんな格好でいるから何かと思ったのよ」
「外、雪だったでしょう。跳ねが上がってないか見てたの」
「なんだ、早く着替えなさいよ」
着替えた後お昼ごはんとして御節を環さんたちと頂いてそれから先生と書初め。
今年は「誠」と書き、先生は「精進」と書かれた。
八重子先生はやはり何か草書で書かれている。
「姉さんも書いたら?」
「え、私?」
「はい、筆」
「うーん…なに書こうかしら」
さらさらっと新春と書かれたが字のレベルは微妙。
先生方と比べちゃうとだけど。
片付けて手を洗い、御節をつまみつつゆったりと更けてゆく。
「姉さん今日は泊まるのよね?」
「開が帰ってくるかもしれないから帰るわよ」
「外、危ないわよ」
「でも」
「泊まりなさいよ、あんた怪我でもしたらどうするんだい」
結局泊まられることになり先生が部屋の用意をしている。
その間に風呂に湯を張りに立った。
りゅうひと棒だらを出してきて晩飯。
食後、八重子先生が風呂に入り、環さんが続き、先生が入る。
ふとトイレに立つとあれが来てた。
八重子先生にあちらの家にいると理由を話して鞄を取りコートを着込んで移動した。
何かと八つ当たりしそうで一緒にいないほうが良い。
それは八重子先生も納得した。
しかし部屋が暖まらない。
布団に毛布を入れて潜り込んだが寒い。
とは言え今更戻るのはなんだかな、と震えていると携帯がなった。
先生から。八つ当たりしても良いから戻って来いと。
正月から喧嘩したくないからどうしてもと断った。
やっと暖まってきた部屋で一人静かに寝る。
こんな日になるなんてしょうもないなぁと思いつつ眠気に絡め取られた。
ふと目が覚めると夜明けの気配。
先生からのメール。
朝食が出来たころに呼ぶから寝てるようにと優しい思いやり。
ひと寝入りして電話で起きる。
着替えて先生のお宅へ戻り、朝ご飯を頂く。
俺の分はちゃんと白味噌で濃さも俺の作ったとおり。
覚えてくれたらしい。
環さんの隣は少々気に入らないが。
食後すぐに布団に追いやられてしまった。過保護だ。
お昼になったら起こすからって言われたけど一人寝は寂しいんだよね。
ぶつくさ言いながらも潜り込んで寝ているとたまに先生が来て頭を撫でていく。
病気の子供じゃないんだから、と苦笑しつつしたいようにさせた。
この人は何と言うか性愛より何より母性愛が強いんだろうな。
うまそうな匂いがしてきた。
八重子先生が呼びに来る。
肉。肉の匂い。
焼肉だ。毎年なのか。
先生が俺に肉をどっさりくれる。
食べた後また布団に連れ戻された。
太る…。
というかヤりたい。食欲睡眠欲の後は性欲だな。
とはいうものの環さんも司ちゃんもいる家でそれは無理だ。
今晩帰って家片付けて明日先生が来るからその時にしないとな。
ふと気づくと夕飯の気配。
寝てたようだ。
腹減ってる。
起きて台所に顔を出すと先生がもうちょっと寝てたら、と言う。
腹が減ってるから眠れない。
そういって食卓を片付けてご飯を待つ。
スパゲティが出た。
先生としてもちょっと和食に飽きた?
おかずとして舞茸チーズ、ほうれん草のソテー。
と言うことは買物いったのか。
ほうれん草にしたのは俺のためかそれともほうれん草くらいしかなかったか。
ブロッコリー食いたい気分だったんだが、ま、明日にしよう。
おいしく頂いた後、辞去を告げた。
「掃除くらいしてあげるわよ」
「甘やかしすぎです。大丈夫ですから。明日待ってますね」
「気をつけて帰るのよ? ほら、そんな格好じゃダメよ」
羽織の上からコートにマフフー、ショールを巻かれてしまった。
厳重な扱いに、バスも電車も乗るんだが、と思う。
環さんは明日朝帰られるそうだ。
別れて久しぶりの自宅へ。
……汚い。
先生の家の清潔さと比べると、年末掃除に来てもらった割には汚い。
移動で疲れた気になってたけどこれはいけないと慌てて掃除を始めた。
うっかり途中でやる気がなくなっても良いようにトイレと風呂から。
なんとか居間の掃除と、寝室のベッドメイキングを終えてやる気が終了した。
もう明日の朝で良いかな。
トイレに行って、寝た。

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500

朝、着替える前に雑煮の支度をする。
支度が整い着替えてから茶室で新年の挨拶を交わす。師弟として。
それからお雑煮と御節を出した。
去年も見てるから律君はスルーしているが先生はほんのちょっとだけお相伴と飲んでいる。
俺は御餅三つ、先生方と司ちゃんは一つ、律君は二つ。
孝弘さんはおかわりしている。いくつかわからない。
お酒も順調に減っている。
先生も少し酔ってきているようだ。
もたれかかってきた。
年末はお疲れだったんだろう。
そういえば今年は何も言ってないのに膾が多めに入っていてそういう気遣いが嬉しい。
おいしく頂いて、司ちゃんと律君にはお年賀を渡す。
先生方には朝のご挨拶の時に渡した。
先生が寝てしまわないうちにと初詣に行くことに。
コートにショールをたっぷり着せて風邪を引かさないように気をつける。
外はすがすがしい正月の空気だ。
「寒~い」
「ですねぇ」
雑踏は手を掴み人波に揉まれ、律君達とははぐれ。
神前ではこの人とずっとこうしていられるようにお願いをした。
欲を言えば二人暮らしだけどそれは高望みと言うもの。
お守りを授与していただいて待ち合わせ場所で合流して甘味処へ流れる。
先生方はおぜんざい。
俺はみたらしを頂いて温まってから帰宅した。
やっぱり律君はすぐに脱いでしまったが司ちゃんは振袖のままだ。
去年は晶ちゃんとした坊主めくりを今年は司ちゃんとする。
三回戦して先生の負け。
長襦袢姿で終了。俺は帯だけで済んだ。
それから普段着に着替えて台所で燗をつけお酒を頂く。
「表、吹雪いてきたわ」
「おーすげー。雪見酒だ」
「温泉、行きたいわねぇ」
「あ、いいですねー。雪がたっぷり積もる中、露天風呂とか」
「良いわよねぇ。連れてって」
「仕事の休みと相談ですし、お稽古の日とかもありますからね?」
「わかってるわよ」
司ちゃんが笑ってる。
お酒を飲んでる間に先生が眠そうになって来た。
「寝てきますか?」
「ん、悪いけど後よろしく」
「私もちょっと寝てくるわ」
お、八重子先生もか。
二人とも部屋に寝に行った。
司ちゃんと律君と三人で御節をつつきつつお酒を飲む。
「山沢さんってお酒強いよね」
「そんなこともないかな。先生のほうが飲んでたよ」
「そうかなぁ」
「お母さんたちは御節作ったり今朝も朝からばたばたしてるからね、疲れてるんだよ」
「山沢さんも疲れてるんじゃ」
「私は昨日寝かせてもらったから大丈夫なのさ」
うーん、うまい。
お重の中身が減ってきたので台所に行って補充する。
去年の晩飯の時間には補充してたからそのように。
律君がお風呂を洗って司ちゃんを先に入れた。
孝弘さんと律君が入り先生はどうかと思ったがやっぱり入られず。
俺が入って風呂を洗って出た。
明日も沸かすしね。
今日は早めに戸締り、火の始末をして先生の横に潜り込む。
律君たちはまだ飲んでるようだ。
あくびひとつ。
俺もまだ眠いようだ。先生を抱っこして眠りに落ちた。

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499

そうこうしているうちに今年も後二日となった。
今日が終れば明日朝に鯛を焼くだけだ。
随分気が楽になって仕事が進む。
半衿は先生にお願いしたことだし、着物も何とか昨日寝る前に支度した。
多分忘れ物は、ない。要る物は全部車に積んだはずだ。
あ、お年賀。そうだ出金しなきゃ。
帰りに餅を取りに行き飾りつけ、門松も立てた。
今日飾らねば一夜飾りになってしまう。
ばたばたとあれやこれやとやることをやって寝る。
翌日、鯛を焼き、皆で軽く乾杯をして味噌漬けなどを車に積んだ。
やっと今年が終る。
一旦帰宅し風呂を浴び、先生のお宅に車を走らせた。
車に乗る予定だったからちゃんと乾杯はコーヒー。うまいけどね。
そっと勝手口から侵入して冷蔵庫や土間に荷物を置き、そっと先生の部屋に忍んだ。
寝てる寝てる。
さっと寝巻きに着替えて寝込みを襲った。
久々の触り心地、いいねぇこの肌。
一人楽しんでいたら目が覚めたようだ。
「ん、おはよう…。お疲れ様」
「ただいま」
キスをし先生を楽しませて、でも声は出させないように。
…先生の上で力尽きた。
「重~い」
「あ、悪い」
横に転がると先生が布団を掛けてくれる。
「もうっ、寝てなさい。朝ご飯してくるから」
そんなにはむさぼれなかったから先生は元気だ。
ぺしん、と額を叩かれて寝かしつけられてしまった。
ふと目が覚めるとうまそうな匂いがしている。
寝巻きのまま台所に顔を出すとどうやら御節の仕込だったようだ。
「あら、起きたの。おなかすいた?」
「うん」
「冷蔵庫にピザあるから食べて良いわよ」
どうやらスーパーで買って有ったらしい。
「足りそう?」
「全部食べて良いのかな」
「良いわよ」
「じゃ大丈夫」
「でも今おやつ時だから晩御飯食べられないようなことしないでね」
「あー…はい」
二つだけ貰ってチンして食べた。
「ああ、あんた起きたの。いやまだ眠そうだね。寝といで」
「はい」
八重子先生が戻ってきて台所から追い払われて布団に潜る。
腹がくちたからまた良く寝れた。
先生に夕飯と起こされてつい布団に引き込んだ。
「こら、だめ。ご飯よ。もう時間遅いんだから起きて頂戴」
起きると本当に遅い。
「先生方はもう?」
「まだなの。早くして」
「はーい」
もそもそと起きると寝巻の上に引っ張りを羽織らされて食卓へつく。
夕飯は軽いものだった。
年越しそばも有るからだろう。
「こんばんは」
「あ、律君。こんばんは」
「ずっと寝てらしたんですか?」
「うん、朝からね」
「よっぽど疲れてたんですね」
「去年もそうだったわよね、はい、ごはん」
「ありがとうございます」
「そうそう、半衿つけてあるから。バッグ勝手にあけたわよ」
「わ、ありがとうございます、助かります」
「半衿?」
「そうよ、お着物着るでしょ。この子はつけてる時間ないから」
「律君は今年着るの?」
「着せるわよー、さっきね、丁度仕立てあがってきたのよ」
「へぇ、おろしたて? いいねぇ」
「司にも振袖着せるよ」
「おお、やっぱお正月は良いですよねー振袖」
軽めの夕飯を食べた後先生と台所へ。
年越しそばの支度。
「えぇと。あなた天麩羅じゃないのよね」
「はい、ここにニシンあります」
「おばあちゃんと私とお父さんと律とあなたと…司ちゃんは起きてからの方が良いかしら」
「伸びますしね、そうしましょう」
5玉とだし、天麩羅などを準備しておく。
まだ食べるのは早いから。
年末の歌番を楽しんで各々風呂にはいる。
それからそばを出した。
除夜の鐘の聞こえる中すする。
んー、うまい。
「京都ってあまりお蕎麦のイメージないけど結構好きよね、山沢さん」
「うーん、そうですね、当初はだしの色と味がね。自分で作れば良いかとなりまして」
「あ、だから山沢さんの、だしが違うんだ?」
「味見したけどおいしかったわー」
「へぇ」
「まだ残ってるわよ」
「じゃ後でちょっと味見させてもらおうかな」
汁を全部飲み干す。
うーん、うまかった。ごちそうさま。
そろそろ年が明けるようだ。
皆も食べ終わったので洗い物に立った。
「久さーん、司ちゃんの作ってくれるー?」
「あ、はーい」
洗い物の手を止めて湯を沸かし、だしも温める
ササッとゆでて温めただしに入れ、天麩羅を盛って居間へ戻る。
「どうぞ」
「あ、ありがとう」
「コーヒー欲しいわ」
「はいはい」
台所に戻って先生の分を淹れて戻る。
「ん。あんたいらないの?」
「洗い物終ってからいただきます」
「あら? いつもと味が違うわねぇ」
「寝る前ですからカフェインレスにしました」
ちょっとつまんなさそうな顔をしている。
台所に戻って洗い物を片付け、鍋も洗い終えると先生が丼を引いてきた。
「これも」
「はい」
そっと背中に手が置かれた。
「ん? 熱ありません?」
おでこをくっつけてみる。
「あ、大丈夫ですね、よかった」
顔を赤くしている。可愛いな。
洗い終えて手を拭いて、居間に戻ると司ちゃんも部屋に引いていた。
「寝ますか。部屋行っててください。戸締りしてきます」
「あ、うん…」
玄関と勝手口、あとは火の始末を確認して部屋へ戻る。
まだそんなに温まってなくて先生は少し羽織を脱ぐのに躊躇している。
そっと紐をほどき、伊達締めを解いた。
キスを求めてきてそれに応える。
冬なのに、しっとりとなめらかな肌が心地良く。
ぐりっと乳首をつねられた。
「…痛い。なんですか」
「なんとなく」
「されたくなかった? なら寝ましょう」
「あ、違うの、ごめんなさい。なんとなくなだけだから」
「そう?」
「うん」
「でもまぁ、いいや。三が日あけてからで」
「いいの?」
「どうしてもしたくなったらあっちの部屋つれていきますがそれはいいでしょう?」
ぱっと耳を染めて頷いてる。
布団に入って先生を抱き締めると温かく、先生も擦り寄ってくる。
シーツが冷たいんだよね。冬は。
そろそろ毛布入れようかなあ。
そういってると先生が明日は入れるという。
寒くなるらしい。
少し喋ってるうちに寝てしまった。

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