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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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78

2時ごろ、寝るにも飽きた。
ベッドに先生を残して、起きる。
ああ、ちょっと弾きたいな。
そう思って道具部屋から三味線を出す。
調弦。本調子。
さて何を弾こう?
まずは秋の夜でも。
~\秋の夜は、長いものとは真ん円な、月見ぬ人の心かも、
 更けて待てども来ぬ人の、音信るものは鐘ばかり、数ふる指も寝つ起きつ、
 わしや照らされているわいな。
浮気同士が。
~\浮気同士が、ついこうなって、あぁでもないと四畳半、
 湯の沸るより音もなく、あれ聞かしゃんせ松の風。
キリキリっと調子を変えて三下り。
惚れて通う。
~\惚れて通うになに恐かろう、今宵は逢おうと闇の夜道を只一人、
 先や左程にも思やせぬのにこちゃ登り詰め、エェエェ山を越えて逢いに行く、
 毎晩逢うたら嬉しかろ、ジツどうすりゃ添はれる縁ぢゃやら、じれったいよ
爪弾いていれば先生が起きて、じっと聞いている。
「なんだ、起きていたんですか。うるさかったですか?」
「ううん、山沢さん、お三味線もするのねえ…」
「素人の手慰みですがね」
三味線を置いて先生の横へ行く。
「トイレ、行かなくて大丈夫ですか?」
「あ、もうそろそろ一人で行けないかしら」
そろっとベッドから両足を降ろして立とうとする。
「やっぱりお願い…無理みたい。痛たた…」
「肩を貸すほうがいいですか?抱き上げるほうが良い?」
「足、つくと痛いから」
「はい、じゃあこっちですね」
抱き上げてトイレに運ぶ。
座らせて、にやっと笑って。
「見ていてあげましょうか?」
「もうっばかなこと言ってないで。つれてきてもらうのも恥ずかしいんだから」
「ばかなことじゃありませんよ、私の趣味です」
「えっしてるの見るの、趣味なの?」
「あなたを恥ずかしがらすのが、ですよ。知らん人の見てどうするんですか」
真っ赤になってて、大変可愛らしい。これがいいんだよこれが!
「まあでも、見てたら出来ないでしょうから外にいますよ」
「そうして頂戴、お願いだから」
外でしばらく待つ。流す音がして呼ばれて。
抱えあげてベッドに座らせる。
ベッドに防水シートを敷いてオイルを用意した。
「マッサージしてあげましょう。脱がしますよ?」
帯を解いて脱がせてシートの上に伏せさせる。
背中には厚目のバスタオルをかける。寒くないように。
手でオイルを温めつつ垂らして。
足指、足の裏、ふくらはぎ、太腿、臀部。
ゆっくり丁寧にやわらかく揉む。
遠いところから順に心臓に向けて。流す。
「はい、仰向けになって」
手を貸してあおむけにする。
やはり上側にはバスタオルを乗せて、足指側から中心に向けてマッサージ。
鼠蹊部をマッサージすると少し声が出てしまい恥ずかしそうだ。
「ここはあとでしてあげますよ」
お腹にもオイルを落とす。
腕や胸もついでに。マッサージというか、流すように。
気持ち良さそう。
体中がほのかにピンク色になってきた。
「シャワー、浴びましょうね」
服を脱ぎ捨てて、先生を抱き上げて風呂に入る。
ボディソープで先生の体を撫でて、オイルを落とす。
すすいでバスローブを着せる。
リビングのお座布の上に座らせ、膝掛けをかけてベッドのシートを片付けて。
先生のそばへ戻ると三味線を興味深そうに見ている。
「弾いてみますか?」
「えっいや、いいわよ」
「そうですか? 晩飯、出前にしようと思ってますがなにが食いたいですか?
 それと食材買ってきて何か作りましょうか?」
「作ってもらうのも悪いわねえ」
「んじゃなんぞ取りましょうね。
 まあその方が私もあなたとくっついてる時間が多くていいわけですが」
こんなことくらいで頬を染めている。
「体、あったまってる間に布団に入るほうがいいですね」
抱き上げてベッドに連れ込む。
バスローブの紐を外して乳首をまさぐる。
「また…するの?」
「したくない?それでもするのが私ですよ」
「そんな…」
「酷い人なんでしょう?俺は。嫌ならこんなのとは別れておくべきでしたねえ」
「嫌じゃ、ないわ。山沢さんのこと、酷いけど、好きよ」
「………」
「どうしたの?」
「いや、今初めてあなたから好きだといってもらえた気がします」
「あら?言ってなかったかしら。やだわぁ」
どさり、と横に転がる。
「いつからです?」
「いつから…って難しいわねえ。好きじゃなかったらえっちなんてしないわよ」
「俺ばっかり好きなんだと思って、ついむちゃくちゃしたりしてたのに…。
 ごめんなさい、酷くて。でも俺、酷いことが好きなんでこれからも多分します」
「あんまり酷くしないでほしいけど…」
「大丈夫、少しずつ慣らせば!なんとかなります!」
「だ、だめよぅ?」
「あ、血塗れとかスカトロみたいに汚いのはあまり好きじゃないんで多分しませんよ」
「スカトロってなぁに?」
「大小便系です。食ったり塗ったり飲ませたり」
「絶対しないで!」
「衛生的にもどうかと思いますしね」
「山沢さんがどこまでしたいのか、さっぱりわからないんだけど…」
「あー。あとでビデオ見せます、そこで絶対無理なこととか擦り合わせしましょう」
じゃないとトラウマになったりする行為もあるし。
「えぇと、ほとんど無理だと思うわよ?」
だろうね。

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77

パンをベッドに居る先生に渡してスープのどちらがいいか聞く。
コーンがいい模様。冷たいのか温かいのか、というのには温かいのがいいようだ。
食卓に連れて行って欲しいという。
「ベッドの上で食べるのは嫌ですか?」
「だって病人みたいだもの…」
「膝の上で食べさせてあげましょうか?」
「じ、自分で食べるわよ、もう!」
可愛いなぁほんと。
寝巻きの帯を締めさせて抱えあげ、ストーブの効いたリビングに連れ出した。
食卓の前に座らせ、羽織を着せる。
パンを出して暖めたコーンスープを前へ。
「スプーンいりますよね」
俺は要らんけど。
「肘突いちゃいけないんだけど…」
無理だよねぇ、上体支えれないよな。
「足、どういう感じなんですか?」
「筋肉痛の酷いの…かしら。お腹も…」
笑えるけど、それならいいんだそれなら、うん。
「笑わないでよ、もう。山沢さんのせいなのに」
「だったら明日も、動けませんね。明後日もお稽古できるのかな。
 動けなければうちにいてもらいましょうかね。ずっと」
「そんなのお母さんに怒られるわ」
「八重子先生ならわかってくれそうですけどね」
「律やお父さんになんていうのよ…」
「きっとうまく言っといてくれますよ。それとも。
 先生のお宅で昨日のようにしてあげましょうか?沢山声を出させて」
「ひどいこと、言うのね」
「どちらがいいですか?ベーコンエピとハニーパン」
とパンを差し出す。
うーん、と悩んでハニーパンが先生のもとへ。
「あら、これおいしいわねえ。あんまり意地悪言わないで。ね?」
はいはい。
美味しそうに食べてる姿を見て幸せな心持になる。
食後、ベッドに連れ戻す。
一緒に布団に潜ってぬくぬくと。
懐に寝巻きの先生を入れて。
また、うつらうつらとしている。疲れてるみたいだ。
疲れさせたのは誰だって?俺だな、心身両面で、だろう。

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76

ふと目が覚めて。
朝か。
先生は懐で寝息を立てている。
今何時だろう。
時計を見れば9時を過ぎていた。
寝過ごしすぎだろ…。
休みだからまあいいか。
しかし、ぬくい…。
ぼんやりとぬくさに浸っていると先生が起きたような気配。
「目が覚めましたか?」
「ええ…」
「腹減ってますか?もう9時半前ですが」
「えぇっ!? やだ、もうそんな時間なの?」
「腹減ってないなら昼までこうしてたらいいじゃないですか、ねえ」
「そんなわけには…」
「いやなんですか?こうしてるの。俺は好きなんですけど」
「そうじゃあなくて…んっ」
胸を優しく揉んで。
「今日一日、ずっとしててもいいくらいですけどね」
「無理よ、勘弁して…」
「酷くしてもいいんじゃなかったんですか?」
「あっ…。ご、ごめんなさい、無理、でした…」
真っ赤になっていて、可愛くてつい強く抱きしめてしまう。
「あの…お手水、行きたいから離して?」
「駄目といったらどうします?」
「そんなの、困るわ…お願い、ねぇ」
がっちり固定して放さない。
「我慢できない?」
「できないわよ、お願いだから」
手を緩めて放してあげた。
先生はほっとした表情で起きて、ベッドから降りようとして、落ちた。
「ちょっと!大丈夫ですか?」
「立てない…」
あ、昨日足痙攣させまくってたからかな。
「とりあえず、お手水、つれてって、お願い!もれちゃう」
慌てて抱きかかえてトイレに連れて行く。
座らせてトイレから出る。
「終わったら呼んでくださいね」
中に入って待っていてもいいが、まだ流石に見られたら出るもんも出ないだろう。
しばらくして流す音。呼ばれて抱えあげてベッドに連れ戻る。
「恥ずかしくって死にそう…」
ああ、もう超絶可愛い!萌える!
「ラブホなんかだと漏らされるのも一興なんですけどね」
くすくす笑ってしまう。
「それだけは嫌よ、この年になって漏らすなんて…」
そういう先生の中にくにゅっと指を入れて。
「ここ、このあたりを擦ってると漏らす人も居るんですよね。
 別のものですけどね。量がおしっこみたいな人もいますよ」
先生は今のところ潮を吹かない体質のようで気持ちはよいらしいが出たことはない。
まあ後始末の問題もあるから別に吹かなくていいんだけど。
くにくにと中を楽しんで喘ぎ声を楽しんでいたら先生のお腹が鳴った。
「お腹すいてたみたいですね、なに食べたいですか?」
ってそんなの考えれる状態じゃないようだ。
もう逝きそうらしい。
少し焦らすと腰が動いてエロくて好い。
あ、自分で探り当てちゃったようだ。
がくがくとしてる。
「もっとしましょうか?」
逝った後すぐは辛いと判っていてそんなことを言ってみる。
というか、したいんだよねー。
いやいやをする先生をひっくり返して後ろからしちゃおうか。
再度空腹の音。
凄く恥ずかしげ。
こりゃなんか食わしてからの方が良さそうだ。
ベッドで食うとしたら…パンとスープかなにかかな。
クロワッサン食いたいなあ、うん。
買ってこよう。
「パン買ってきますが何がいいですか?フランスパン以外なら何でもいいですよ」
フランスパンはベッドで食うと後が大変なんだよな。
「何でもいいわ…お腹すいちゃった」
「俺はクロワッサンにしますけど」
「一緒でいいわ」
「んじゃ、これ。電話子機。一応のために持ってて。俺は携帯持って出てますから」
さっと服を着て買いに出る。
すぐ近所にベーカリーあるから昼によく買うんだよね。
クロワッサンを二つと、定番のベーコンエピ、それと甘い甘いハニーパン。
真空包装のスープ。コーンを一つ、枝豆を一つ。
どちらが好みだろうな。
手早く会計を済ませて帰宅する。

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75

小一時間ほど転がって少し落ち着く。
ちょっと酒でも飲むか。
そう思い部屋から出ると食卓で先生が転寝していた。
苦笑。
抱き上げてベッドに入れる。
涙の痕。
キスをしたくなって、唇に軽く。
もっとしたくなって深く。
「ぁ…」
先生が起きた。
耳を舐めて、かじって。
首筋、鎖骨にキスマークをつけていく。
寝巻の帯を外して、胸、腹、腕、背、尻、太腿、ふくらはぎ。
いたるところにキスマークを残す。
焦らすように肝心のところには触れず、いたぶるかのように。
あちこちを舐め、噛み、さいなむ。
何度もお願いされたが触りもせず。
一時間半ほど経ってついに泣き出した。
可愛い。
一気に指を入れて好い所のみを擦って一気に上り詰めさせる。
何度か逝かせて。
もう勘弁して、の声が聞こえるが構わずに。
限界かと思えるが構わずに。
悲鳴の声も上がらなくなってきた。
楽しい。楽しい楽しい楽しい。
ついには白目をむいて脱力してしまった。
指を抜いて、始末をしてやり抱きしめて寝る。
明日はもっとしてやろうか…。

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74

夜。
先生が来た。
「何しに来たんですか、こんな時間に」
「…その。ごめんなさい」
「とりあえず上がってください。卑怯ですね、終電もない時間に来るとは」
ビクビクしているな。
「何をそんなに怯えているんです?昼の余裕はどうしたんですか?」
八つ当たりして居る自覚はある。
深呼吸一つ。
「着替えて、寝てください。俺はこっちで寝ますから」
和室に入り襖を閉めて畳に布団を敷き転がる。
しばらくして、襖が開いた。
「あの、山沢さん…お昼はごめんなさい。私…」
「もういいですからベッド使ってください」
「山沢さん…」
「寄るな!」
先生が私に近づいてきて…思わず。
「ご、ごめんなさいっ…」
「ああ、もう、あなたが布団で寝るなら私がベッドで寝ますから」
「…そんなこと、いわないで。お願い…」
「それ以上近寄ったら酷い事しますよ」
怯えた顔だ。もう近寄らないだろう。
!!
先生が抱きついてきた。
「酷くしてもいいから…許して」
くっ、と嘲りの笑みが浮かぶ。
「簡単にそんなこと言うものじゃない。
 あなたは私の酷さを知らないからそんなことを言うんだ」
「しらないわ…でも、このままじゃ、いや…」
「隷属、させますよ?」
「なんでもいいから…」
…あ、多分意味わからずに言ってるな。
醒めてきた。
再度深呼吸。
「とりあえず今日は寝なさい。もう遅い。
 明日朝、部屋に辞書があるから隷属の意味調べてから、この話の続きをしてください」
動こうとしない。
ったく。ひっくり返して布団に押し込めて立つ。
慌てて起きて取りすがられた。
「抱いてくれない、の?」
「あんたなあ!いい加減にしろよ!」
胸倉を掴んで布団に投げつける。
「寝ろ!」
言い捨てて寝室に入る。鍵をかけて。
ああ、もう腹が立つ、自分に!

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