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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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396

翌朝、寝ぼけつつも出勤、流石に金曜日、水曜・木曜に比べればそれなりだ。
だが今日は雨だ。
しとしとと梅雨らしい、湿った空気、重い。
こんな日にビアガーデン予約していた奴がいた。
どうする?なんて話をしている。
こんな雨の日に決行するのかなー、風邪引くぞ?
結局決行するらしい。アホだ。
こんな日は…女とクーラーの効いた部屋でいちゃいちゃするのが良い。
なんて考えつつも仕事終了、さびしく一人寝の我が家だ。
クーラーを効かせベッドに潜り込む幸せ。
暫く寝て昼過ぎに起きる。
効きすぎだ。
一旦クーラーを止めて食事に出ることにした。
さてなにを食おうか。
ぶらぶらと歩いていつもの店に入り、結局イタリアンを頼んだ。
いつも行くのでいつも大盛を作ってくれる。
食事を取りつつ携帯のメールチェック。
やっぱり先生から来てた。
今日は軽めにナポリタンスパゲティとある。
写真は…まぁ俺のと同じだね。
俺も写真を撮って送り返す。
三回ほど返信して食事に集中した。
食べ終わると先生から更にメールが来る。
今晩一人で夕飯だからどこか食べに連れて行って欲しいそうだ。
食後に言われても中々思いつけない。
先生のとことうちの中間地点くらいでどこかあったかな。
ジャンルは何が良いかまずは聞かねば。
懐石をご希望だ。
さてあの辺にある懐石なぁ…あぁ、あそこがあるか。
電話して予約を取る。
先生に決まったから待ち合わせの時刻を告げた。
帰宅して少し寝て風呂に入って着替える。
こっちまで来るとは言わなかったところを見ると泊まる気はないようだ。
明日お稽古だから仕方ないな。
電車を乗り継いで待ち合わせ場所に到着。
近くの喫茶店でくつろいでいると先生が来た。
アイスコーヒーを追加して一服。
「ごめんね、急で」
「いいですよ、今日も綺麗ですね」
「あら」
コーヒーを飲み終わって一旦涼んだところで移動を開始する。
まだこのあたりは双方知り合いに会う可能性は捨てきれず、手はつなげないのが残念だ。
並んで歩きお店へ入る。
「予約の山沢です」
そう告げると席へ案内された。
あ、個室だ。
これは…ちょっと嬉しい。
仲居さんが来ない間先生の手に触れたり。
先生がドキドキしてるのが楽しくて、つい部屋にこないかと誘ってしまった。
残念ながらお稽古日だからと断られる。
少しごねては見たものの、土曜はやはりちょっとと言うことでまた今度。
やはりアレのときだけか…性欲溢れるのは。
性欲横溢のときに縛ってあれやこれやしてやりたいな。
キレられる可能性は高いかもしれないが。
「なぁに?」
「なんでもありませんよ」
「そう?」
「ええ、おいしいですね、飯」
「めし、なんて言わないの、ご飯でしょ」
「ごはん」
「良い子ね」
苦笑してお酒を注いで少し酔わせた。
「ねぇ先生。ここね、むかしは連込宿だったんですよ」
「え?」
ぴた、と手が止まる。
「代替わりと同時に建替えてね、ちゃんとした料理屋にしたらしくてね」
あからさまにほっとしてる。
「だけどね、所望があれば…ふふ、わかるよね?」
サッと頬に朱が差す。
「だ、だめよ」
「ここが嫌ならどこかラブホ入っても良いけれど」
追い詰められたような顔しちゃってまあ…可愛い。
ニヤッと笑い、冗談ってことにしてあげてデザートを食べる。
「おいし…」
ほっとして食べるのはさぞやうまかろう。
食後、会計して店を出ると少し離れがたそうなそぶりだ。
「明日お稽古行きますね。だから…」
「うん…」
「それとも。明日お稽古の後うちに来ますか?」
「そうしたいわ、でも…」
珍しく歯切れが悪い。
「展覧会、休みの朝から行きましょう。何か探しますよ」
「あ、それなら出れるわね」
駅で別れる前に少し指を絡めた。
「じゃあおやすみなさい。気をつけて帰って下さい」
「あなたも気をつけて帰って頂戴ね。おやすみなさい」
あー、キスしたい。
我慢して別れて帰宅する。
先生も同じように思ってくれているのだろうか。
帰り着いてすぐ、先生から帰宅のメールが届いた。
明後日どこか展覧会は、と調べてリストアップしたものを返事とする。
暫く待つと行きたい展覧会を二つ書いて送ってきた。どちらかで良いようだ。
明日稽古に行ってから決めようと返事をして、就寝の挨拶を交わした。
おやすみなさい。

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395

布団を敷いて先生を待つ。
暫くして入ってきた。
懐に抱くと先生はほうっと息をついた。
「ん?」
「あったかくて」
「梅雨寒、といいますからね」
「うん」
「温かいのと暑くなるのとどっちが良い?」
「…嫌じゃないなら温かいのが良いわ」
くすっと笑っておなかを撫でる。
「暑い方が良いって言わせたくなるな」
顔を赤らめていやいやをするのが可愛らしくて良い。
こういうとこ年上とは思えない。
「良いよ、寝て」
したいけど。ま、良いか。
おなかをなでたり腕をなでているうちに寝息に変わった。
俺も寝よう、おやすみなさい。
朝。
昨日しなかったから先生は早起きだ。
着替えた先生に起こされて台所へ行く。
朝ご飯を作り、食べてから家事だ。
掃除をしたり草引きをしたり、その合間にお昼を頂いたり。
夕方になって来客が有り先生はそちらに手を取られてしまい俺は一人、買物へ。
あなたの食べたいものを、と言われていたのですき煮の材料を買って帰った。
台所で八重子先生に見せると苦笑され、下拵えをしてお客さんの帰るのを待つ事にした。
部屋で繕い物を片付けているが一向に気配がない。
腹減ったなぁ。
と思っていたら孝弘さんがメシまだか、と言ってくれた。
重い腰を上げてお客さんが帰ってくれていそいそとご飯を作る。
「ごめんなさいね、遅くなっちゃって」
先生が孝弘さんに沢山ご飯をよそってて何かほほえましい。
「ただいまぁ、あーおなかすいた」
律君も帰ってきた。
「手、洗ってらっしゃい」
「はーい」
うまいうまいと飯を食って片付けをすればもはや帰る時間だ。
また明日、と別れた。
帰宅してすぐに寝て、翌朝仕事へ。
今日も暇だ。
先生に何か持って行こうか。
物色する。
俺も食えるものが良いな。
金目とかどうだろう。
よし、金目とホタテとでいいか。
仕事が終わる頃、イセエビがずっと売れなくてそろそろと言うのを連れて帰ることにした。
支払ってブクブクをつけて車に載せ、シャワーを浴びてから先生のお宅へ移動した。
到着してお勝手から入り、台所に置いて八重子先生に申告。
お夕飯が楽しみだ。
先生は喜んでくれるだろうか。
お稽古を済ませ、食卓に着いた。
「あら、おばあちゃん今日はどうしたの? こんなに」
「なんか凄いね」
「山沢さんが色々持ってきてくれたんだよ」
「そうなの、ありがと」
「私も食べたかったのでもってきちゃいました」
「でもちゃんと山沢さんの分、お肉焼いてあるんだね」
魚を少し食べてから、お肉を頂く。
サイコロステーキうまいなー。
「山沢さん? ちゃんとお野菜食べなさい」
「あ、はい」
「取らないから」
「あはは…食べます」
煮浸しを取って食べ、胡麻和えを食べる。
先生は孝弘さんの食事の世話をしているときが一番にこやかだ。
おいしいご飯に穏やかな団欒。
いいなぁ。
だけど食事を取ったら帰らなきゃいけない。
次は明後日だ。
ちゃんと来ると約束して帰宅した。
途中検問に引っかかりアルコールの検査をされてしまったが、幸い飲んでない。
何事もなく帰宅してベッドにダイブした。

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394

食卓に配膳する。
鯛のお造り、昆布〆、霜皮。
ほうれん草の白和え。
後は煮物2種。
鯛の一部はカルパッチョ風になっていた。
水菜と玉葱が敷いてある。
涼しげで良いなあ。
「あ、お肉炒めるの忘れた」
「いいですよ、鯛食べますし」
「足りる? すぐ出来るわよ?」
「足らなきゃ自分でやりますから食べましょう、腹減りました」
「はいはい、じゃ呼んで来てくれる?」
「イエッサー」
二人を呼んで食卓に着く。
いただきます、と食べはじめた。
うん、おいしい。
先生が白和えのお皿からざっくり取り、俺に渡してきた。
野菜もっと食えということだ。
「あれ? おばあちゃん、今日は山沢さんに肉ないの?」
「忘れちゃってねえ、鯛をいろいろしてたら」
立ち上がろうとされる。
「鯛は食べれるから別に良いんですよ、たまになら」
「そうかい?」
煮物がうまい。
「あ、そうそう」
先生がお箸をおいて台所へ。
パタパタと言って戻ってきたと思えば俺に小鉢を。
「はい、これも食べなさい」
胡瓜の酢の物か。
わかめは嫌いと言ったし茗荷も嫌いと言ったし、生姜も嫌と言ってるのに全部入ってる。
少し悲しくなって目を見つめた。
「食べなさい」
先生の迫力に押され諦めた。
早く食べて何か次に食ってリセットしよう。
我慢して食べる。
器を辛にして次は取りあえずとカルパッチョへ。
んー、うまいなー。
すべて食べ終えてご馳走様。
「今日なんで鯛だったの?」
「おついたちですからね、やっぱり鯛かな、と思いまして」
「…山沢さんのところは一日に鯛食べるってそういえば言ってたわね」
「本当は赤飯も。でも面倒くさくて」
「ええっ」
「何日には何を食べる、とか決まりはありますよね」
「そうなの?」
「本当なら今日にしんと昆布の煮付け、なますにしたりします」
「何か意味があるの?」
「赤飯、小豆ご飯は家中・豆で暮らせるように、にしんは渋いので渋ぅこぶぅ暮らせ」
「こぶぅ?」
「形容詞、こぶいです。物惜しみとか始末、けちとか」
「一日から随分と厳しいこと言うのね」
「そうしたら鯛とか赤飯が食べられるわけですね。月末なんかおからですよ」
「それはどういう意味があって?」
「包丁使わないでしょう、切らず。炒って食べるから縁やお金が切れず入るって」
「へぇー」
「一旦覚えると献立考える手間半分くらいですから楽ですよ」
「それっていいわね」
「普段ケチっても折り目折り目節気でちゃんとしようと言う現実的な考え方です」
「あなたそういうところないわよね」
「そういう家じゃなかったものですから」
そろそろ、と律君が風呂に湯をはった。
「律が出たら一緒に入らない?」
「ん? いいですよ」
「肩凝っちゃって。辛いのよ」
「あぁ、温めながらのほうが効率良いですからね」
暫くみんなで喋って律君が入り、出てきた。
「お母さん先どうぞ。長湯するつもりだから」
「はいはい」
どっこらしょと八重子先生が立ち上がってお風呂へ行った。
居間に二人になる。
ついキスしてしまってぺちんと叩かれた。
その手を引き寄せて舐めると慌てて手を引っ込めた。
可愛いね。
じゃれているうちに八重子先生が上がってきた。
「お湯冷めないうちに入りなさいよ」
「はーい」
一緒に入り、先生の身体を洗ったり髪を洗ったり。
それからゆっくり浸かって背中を揉み解す。
気持ち良さそうだ。
「先生、随分背中が冷えてる」
「そうなのよね」
湯あたりしない程度に先生を揉み、風呂から上がる。
表情も和らいでいて綺麗だ。
「あぁ良いお湯だったわ」
俺はその足で台所へ行きアイスコーヒーを作る。
先生はお白湯。
すっきりしたところで寝間へ入った。

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393

翌朝仕事をこなし、少し叱られる事もあったりでげんなりとして帰宅した。
ベッドに転がる。
だるい。
寝るか。
そのままうとうとと寝て暑さに目が覚めた。
午後2時。
メシ、食わなきゃな。
面倒くさい。
焼きそばにしよう。カップ焼きそば。
先生に叱られるなぁ、きっと。
内緒にしよう。
湯切りしてソースをかけ混ぜる。
ん、良い匂いだ。
食べていると携帯にメールが来ているのに気づく。
開いて読んだらやっぱり先生からで、今日の体調は宜しいとかそういう話だ。
そりゃ終わりかけならずいぶん楽だろう。
その分俺がだるいぞ。
食後再度ベッドにもぐりこんだ。
とりあえず体力回復しなければね。
夕方メールに起こされた。
先生からの夕飯写真。
うまそうだなぁ…でも眠いから夕飯も食べずにそのまま寝た。
翌火曜日。
今日は暇と決まっている。
お朔日なんだけどなぁ。
鯛を一枚持って帰ることにした。
八重子先生に造ってもらおう。
あくびをかみ殺しつつ帰宅して風呂に入り、先生のお宅へ車を飛ばす。
「こんにちはー」
「はい、いらっしゃい」
「先生、これ鯛、台所置いときますね」
「あらーありがと」
先生の微笑に心癒されて鞄を置いて用意する。
「あ、そうそう、今日は葉蓋するから」
「そうか、そういう時期ですね」
「足りなかったらお庭から摘んで頂戴、桐とか赤目柏とかあるでしょ」
「はーい」
きちっと用意して待つ。
今日の稽古は楽だ、全員同じ。
これをはじめてする人にはやり方を教えたり、前もやった人は洗茶巾をしてみたり。
涼しげで良いよね。
そんなこんなでお稽古が終る。
葉っぱは使い切って普通に水屋を片付けた。
晩飯何かなぁ。

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392

朝、先生はよく寝ている。
それは良いんだが指を入れたままで。
引き抜くとふやけてて苦笑いだ。
手を拭いてやって布団に戻してもう少しまどろむ。
一時間ほどして先生が目覚めた。
起きるなりキスしてくる。
まだしようとするからさすがにそれはダメ、とひっくり返した。
「朝ご飯作らないとね。ダメでしょう?」
むっとしてる。
「お昼、あちらの家でさせてあげますから」
「だったらいいわ」
しょうがない、しかたないと諦めつつ朝ご飯を作る。
げんなりした顔を見て八重子先生は察したようで苦笑している。
作り終えた頃匂いにつられて男共が起きてきた。
あれ? 司ちゃんが来てた。
仕方ない、先生用に作った分を司ちゃんに出した。
先生の分は起きてきたら作ろう。
「あんたいつ来たの?」
「9時半くらいかな。おばあちゃんたち寝てたみたいだから律に入れてもらったの」
「昨日は疲れてたからねぇ」
孝弘さんがこっち見てにやっとした。
これはわかってるな。
先生にはそういう態度は取らないで欲しいものだ。
食べ終わった頃先生が起きてきた。
「あら司ちゃんきてたの? おはよう」
「あ、おばさん。お邪魔してます」
「先生遅いからもうないですよーなに作って欲しいです?」
「何残ってるの?」
「ご飯と味噌汁が既にないのでパンかパスタか」
んー、と考え出した。
「卵有ったかしら」
「有ります」
「じゃハムかベーコン」
「有ります。ハムエッグ?」
「カルボナーラがいいわ」
「生クリームが無いですよ」
「牛乳で良いわよ、あるでしょ」
「了解」
台所に向かってパスタを湯がく。
牛乳を使ってカルボナーラのソースを作った。
後は絡めるだけだ。
絡めてお皿に盛り付け、フォークとお皿をもって先生の前へ。
いただきます、とちゃんと手を合わせてから食べる先生は何か良いね。
食べてる間に洗い物をして食べ終わった頃を見計らってコーヒーを出す。
代わりにお皿を回収。
俺の分もコーヒーを入れて先生の横に座った。
先生の機嫌は良さそうだ。
司ちゃんとおしゃべりを楽しんでいてほのぼのとする。
コーヒーを飲み終わって落ち着いていると先生に手を引かれた。
ん?
「そろそろ行くわよ」
「あー…やっぱり行くんですか」
「朝そう言ったでしょ」
気が変わってて欲しいなーと思ったのだけどダメだったか。
はいはい、と連れられてあちらの家へ。
すぐにどうこう、と言うのは雰囲気がないと思ったのか膝の上に座ってきた。
「先生、この体勢だと俺があなたを抱きたくなる」
「だめよ、そんなこというんならすぐに脱いで頂戴」
渋々脱ぐとキスされて、そのまま床の上で押し倒された。
自分は床の上は嫌なくせに。
昼過ぎ、先生の携帯がなった。
お昼ごはんはどうするのか、そろそろ俺を開放してやれという電話だったらしい。
なんだかなぁ。
されてること知られてるのもちょっと微妙だ。
でも先生は後1時間くらいで帰る、お昼はいらないとか言っている。
左様ですか、まだするのか。
そろそろ乳首を噛むのはやめてくれないと腫れるよなあ。
まぁ今日を我慢すればあと一ヶ月はないだろうから諦めるしかない。
先生が飽きるまで仕方なく身を任せた。
まぁ結局先生がおなかすいた、と言うところで切り上げて着替えて喫茶店へ。
先生はパンケーキとパフェ、俺はカレーを食べる。
甘いものが食べたい時期なのはわかるが…太るんじゃないかなぁ。
ま、太ったら俺の懐でカロリー消費すれば良いだけだよな。
幸せそうなのを邪魔するのもなんなので黙って食べて。
それから先生のお宅へ戻った。
並んで座れば俺にもたれてくる。
司ちゃんいるけど良いのかな。
「あんたら結局何食べたの?」
「私? ホットケーキとパフェ」
「生クリームたっぷりでしたよね、あのパンケーキ」
「わ、おばさんそれカロリーものすごいんじゃ…」
「いいのよ~」
「で、私はカレーです」
「大盛よね、あれって」
「太らないの?」
「普段それなりに動くからね」
暫く団欒を楽しんで律君が司ちゃんを送って行った。
ニュースでは都心は酷い雨らしい。
落雷で一部停電だとか。
「あら…あなた大丈夫? 帰れるかしら?」
「どうせ明日は月曜ですからねえ…いざとなったら休めるでしょう」
「簡単に休むなんてダメよ、ちゃんと行かないと」
それをあなたが言うか?
八重子先生と顔を見合わせて笑う。
きゅっと腕をつねられたので尻をなでといた。
うん、キスしたい。出来ないけど。
先生は身を起こして洗濯物にアイロンを当て始めた。
律君の衿のあるシャツなんかも綺麗に掛けていくのを見ると感心してしまう。
完璧な主婦能力はやはり八重子先生が仕込んだんだろう。
それから暫く家事を手伝いお夕飯を頂いて帰宅した。疲れた。
おやすみなさい。

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