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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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381

翌朝起きてトイレへ行き、また布団に戻る。
まだ気持ち良さそうに寝ている。
朝は涼しくて心地よい。
起こすのは忍びない、と眺めていたのに起きてしまった。
あふ、とあくび。
「何時?」
枕もとの時計を見る。
「7時半ですね」
「あらいけない、朝御飯作らなくっちゃ」
「腹減ってないならもっと後で良いよ」
「それからじゃご飯炊けないわよ」
ぽんぽん、と腕を叩かれてあきらめて開放した。
もうちょっと抱いてたかったなぁ。
先生がトイレへ行って身づくろいしている間にご飯を炊く。
暫くして台所に来たので交代して洗面所を使う。
あれ? 朝飯になるようなもん冷蔵庫にないんだけどな。
ベーコン焼く匂いがする。
台所に戻るとほうれん草をいためているところだった。
「あ。昨日買物してからうちに来た?」
「そうよ、朝御飯作るつもりだったもの」
人参もいためてたようだ。
「トマト切って頂戴」
「はい」
…これは桃太郎ゴールド?
珍しいものを買ってきたんだなぁ。
「スライスにします?」
「何でも良いわよ」
赤いトマトも有った。
同じサイズ。
スライスして交互に盛り付けようか。
そうしよう。
夏用の皿に盛り付けて涼しげにしてみた。
小細工をしてるうちに出来た様で、洗い物もお願いーと菜箸などを渡された。
早炊きモードだがまだ少しかかりそうだ。
先生がお味噌汁を作る。
具は麩。
「あ、そうだ。これからずっと俺が泊まるときあっちの家で寝てくれません?」
「どうして?」
「前も言いましたが虫が苦手で。あちらは入ってこないから」
「でも…」
「一人で寝るのは嫌です。律君にも私から言いますから。
 なんだったら八重子先生と一緒に寝てもいいです」
「そんなに苦手なの?」
「虫が身近じゃなかったからでしょうかね」
「酷く暑い時はお母さんと寝て欲しいわ」
「うん?」
「お母さんも年だから…寝不足って言ってるときあったのよね、去年」
「ああ、そういうことですか。布団一組増やしましょう」
上は肌掛とタオルケットで良いだろう。
押入れはまだ余裕あったし入る入る。
あ、飯が炊けた。
「お味噌汁注いで頂戴」
先生がご飯をひっくり返して蒸らしにかかろうとする。
「先生、それ蒸らしもできてるやつですから」
「あ、そうだったわね、つい」
ワンプレートにオムレツ、ベーコン、人参とほうれん草を盛り付けて食卓へ。
パンとスープではなく、ご飯とお味噌汁。
「いただきます」
一人でだったらこんな朝御飯は絶対に作らん。
等量に盛り付けたのだが、先生がベーコン一枚こっちにくれた。
食べ終わって洗い物を終えると洗面所から先生が呼ぶ。
「脱いで頂戴」
「へ?」
「洗うから」
「あぁ…何かと思った」
脱がされてついでだから風呂入れといわれてシャワーを浴びる。

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380 火曜日

翌朝、少し辛いまま仕事をして疲れて帰る。
明日は休みだからなんとかなるだろう。
すぐに布団に入った。身体が冷えている。
そういえば昨日もメールはなかったな。
明日、問い詰めようか。他に良い人でも出来たのかもしれない。
ぼんやりと考えているうちに眠気が下りてきた。
そのまま寝る。
寝汗が酷く、自分の声で目が覚めた。
「大丈夫?」
「うぅ…う? …なんで、お稽古は?」
「もう7時半よ?」
「いやそれより何で来たんですか」
「お母さんがお夕飯差し入れたらって言うから」
「あー…」
「食べるでしょ?」
とりあえず起きてトイレに立ち、食卓についてご飯を食べる。
「掃除したのね」
「ええ、昨日」
黙々と食べ終わって、食器を台所へ返す。
「洗い物はしてあげるから布団入ってなさい」
ベッドに入らされた。
暫くして先生が着替えて布団に入ってきたからキスをする。
「ダメよ」
「どうして。他に良い人でも出来たのか」
先生を下にして押さえ込む。
「え、ちょっと、何でそういうこと言うのよ」
「この間からずっとさせてくれないじゃないか。したくないわけが有るんだろ」
「えっ…、痛っ、ちょっと、ね、離して…怖い…」
睨め付ける。
「言えよ、理由あるんなら」
目を伏せて黙る。
「早く。言わないならケツにぶち込む」
「待って、それだけは…。お願い…」
「じゃあ言え」
「…暑くて」
「クーラーつける」
起きてクーラーつけた。24度に設定した。
「で?これだけか?」
「先週の頭は疲れてただけなのよ…。
 ここ数日は暑いから…したくなくなっちゃっただけで」
他意はなかったらしい。なんなんだよ。
「それならそれで暑いから嫌だとはっきり言やぁいいのに」
「だってあっちの家でってことになるでしょ、恥ずかしくて」
「今更。うちに来るのもあちらも変わらんでしょう」
「あなたの家ならご飯食べたりお出かけしたりもするじゃない。
 あっちはその…えっちのためだけだから…」
息をついた。
「あなたの家の俺の部屋、クーラーつけますよ? いいですね?」
「は、はい」
ひんやりした空気に包まれだして先生が身を添わせてきた。
「あの…する?」
「したくないなら今日はもう良い、寝なさい」
「ごめんなさい」
トイレへ行って布団に潜り込む。
クーラーの温度設定が28度に戻っていた。
「あなた、寒いと思って」
「抱いてればあったかいから平気。それよりキスくらいはいいでしょう?」
「したくなっちゃうからだめ…」
「なったらクーラー強めて抱かれたらいい」
そっと唇をなでる。
それだけで体温が上がったようだ。
どきどきしてるようだが、困った顔もしているのでそのまま懐に抱きこんだ。
「寝ましょう」
「いいの?」
「今日のところは。明日、クーラー効かせてしましょうね」
先生から軽くキスしてきた。
「あの、あまり酷くしないでね…」
「さぁね。寝るよ」
電気を消した。
いらいらしたままではあるものの、先生の体臭が心を穏やかにする。
腕を掴む先生の手が緩んできた。
暫くして寝息。
暗いとすぐ寝れるのはうらやましい。
おやすみなさい。

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379

起床、トイレへ行って気がつく。
いらいらと悲しい気分の原因は判明した。
だけど昨日は夕飯メールもなく、本当にどうなんだろう、と思う。
気が向いたらメールで聞こうか。
向く可能性は低いけれど。
出勤し少しいらいらとしつつも仕事をこなし帰宅する。
寝よう。
着替えてトイレに行ってすぐに寝た。
2時間ほど寝て、掃除にかかる。
無駄にやる気が出るんだよな。
きっちりとあちこち掃除し、台所も綺麗になった。
風呂もトイレも。
ああ疲れたと床に転がり、ふと思いついて先生の家に電話をかける。
八重子先生が出た。
「こんにちは、山沢です」
『あんた昨日はどうしたの』
「今日からアレでして、それで明日多分辛いと思うので休ませて頂いて宜しいですか」
『あぁ、なんだそれでかい。不機嫌だったからまたなんかあったんじゃと思ったよ』
そういうことにしておいて貰おう。
「じゃ先生にもそのようにお伝えください」
『はいはい、あったかくして寝てなさいよ』
「はい、ありがとうございます」
電話を切って布団に潜る。
暑い時期に暖かくしてろとは中々に難しいが。
少し暑さで寝苦しい。
そろそろ晩飯の時間か。面倒くさいな。
うーん…親子丼食いたい。
でも着替えて外に出るのが邪魔くさい。
うぅ。
何か冷蔵庫とかにあるかなぁ、あ。カレーはあるな。
もうそれでいいや。
ご飯を温めカレーを温めて食べた。
洗い物も明日で良いや。
寝よう。
おやすみなさい。

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378

朝は先生が先に起きたようだ。
どうも先生の乳をつかんだまま寝てたらしい。
手の甲を撫でられる。
起きるにはまだ早い時間だ。
そろりとその手をお腹、そのまま下の毛をまさぐると逃げられた。
「朝から駄目よ」
「昨日もしてないのに」
「でも駄目。朝なんだから」
そういって身づくろいをはじめてしまった。
不機嫌に布団で大の字になる。
暫くして部屋に先生が戻ってきたと思ったら顔踏まれた。
「早く支度しなさい、朝御飯作るわよ」
「まだ早い…」
「涼しいうちにしないと駄目よ」
もそもそと布団から出て畳む。
「ほら、早く顔洗って着替えなさいよ」
追い立てられて着替えて台所に行く。
米を炊飯器にセットして、朝御飯の支度にかかる。
「あら、お味噌切れてる」
「あー…赤出汁と白味噌混ぜます?」
「そうね」
適当な割合で混ぜて、味見。
「ちょっと甘いかしら…まぁいいわ」
「おはよう」
「お早う、お母さん」
「おはようございます」
手伝いに回って食卓を片付けたり、洗い物をしたり。
「どうしたの? 何か機嫌悪い?」
八重子先生に聞かれた。
なぜばれるのだろう。
言いづらいのでなんでもないことにして朝ご飯をいただく。
食べた後の片付けもして居間に戻る。
「暑いわねぇ」
「本当に暑いねぇ」
そういいつつおいでおいでをして俺を膝枕させた。
先生の膝は気持ち良い。
暑いけどそれなりに風が有って心地よく、
「お昼どうするー?」
「そうねぇ…」
「なます食べたいです」
「紅白?」
「はい」
「ほかは?」
「小松菜と厚揚げの煮びたしとかどうでしょう」
「いいわねえ。じゃお買物行きましょ」
着替えてくる、と言って先生は俺を膝から下ろす。
途中律君の部屋によって夕飯は何食べたいか聞いてるようだ。
暫くして戻ってきた。
「さ、行くわよ」
「はい」
起き上がり先生の後をついていく。
ふと思い出した。
「そういえば父の日でしたけど何かされたんですか? 孝弘さんに」
「ああ、お父さん? さっき着てた服がそれよ」
「よかった。忘れてたらどうしようかと思いましたよ」
「流石に忘れないわよ…」
お昼ごはんの買出しついでにお夕飯の分も買い、更に和菓子を一箱。
「あ、うまそう」
「これはお父さんのよ。なぁに?食べたいの? 駄目よ」
「なんで? いいじゃないですか」
「太るわよ」
「運動したら」
「屁理屈言わないの、帰るわよ」
手を引かれて渋々帰る。
台所に立ち早速にお昼の支度。
なますと煮浸し、後いくつかの保存食系小鉢。
おいしい。
食べ終わると八重子先生が洗い物に立ち、律君はレポートを書きに行った。
孝弘さんは寝てくる、と部屋へ。
先生は俺の膝に手を突いて膝を崩してテレビ。
段々と胸に肩をもたせかけてきた。
うーん。
「先生、俺、今日は帰ります」
「あらそう? 気をつけてね~」
なんとなく気乗りしないまま帰宅する。
昼を食ったのだからもう寝れば良いだろう。
しかし引き止める気もなかったようだ。
もうどうでも良い相手になっちまったんだろうか。
少し悲しい気分のまま寝た。

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377

起きて出勤、それなりの荷動き。
やっぱり天気が怪しかろうと土曜は土曜だ。
忙しくてお稽古に少し遅れそう。
メールを先にしておいた。
仕事が終わり、慌てて帰宅しシャワー、着替えて駅へ。
電車に乗っているとメールが返って来た。
落ち着いて事故の無い様に来なさい、と書いてある。
うん、落ち着こう。
電車の中で焦っても仕方ない。
深呼吸をして電車を乗り継いで先生のお宅へ。
「すみません、遅くなりました」
「いらっしゃい。水屋はして置いたから着替えてらっしゃい」
「はい、有難うございます」
着替えて茶室へ。生徒さんは後5分もすれば来るはずだ。
先生にちょっと着方を直された。
「急ぎすぎよ。ちゃんと着ないと駄目よ」
「すいません」
笑い声に気づいて見やると生徒さんがくすくす笑っていた。
「おじゃまします」
「あら。いらっしゃい」
「こんにちは」
「仲がおよろしくて良いですわねぇ」
ほほほ、と先生も笑ってお稽古開始だ。
たまにお客様の稽古に混ぜてもらったりしてのんびりなごやかなお稽古。
先生も今日は普通に落ち着いて生徒さんの相手をなさってる。
いったいなんだったのか。
夕方、生徒さん達が帰られて俺へのお稽古もいつもどおりに厳しい。
完全にいつもどおりだ。
ご飯を頂いて、団欒。
八重子先生があちらの家に行って来て良いと仰る。
先生は今日は行く気はないようだ。
別に今日どうしてもしたいほどでもないのでそのまま団欒を続け、風呂に入った。
先生と寝間へ行く。
布団に寝転がって先生が着替え、髪をほどくのを眺める。
色っぽいなぁ。
それから布団の中に先生が入ってきて、キスをした。
唇が離れたら先生は背中向けて、おやすみなさいって言って寝てしまった。
ありゃ。
する気にはなれなかったか。
いいけどさ。
眠くなるまで先生の乳を玩ぶ。
やわらかくてすべすべで気持ち良いんだよなぁ。
堪能しているうちに眠ってしまった。

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