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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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329

さっきよりはしっとりとした手になった。
お礼はキス。
「カレーの味がするわね」
「ああ、歯を磨いてきます」
でないとあそこ舐めたらひりひりしそうだしな。
きっちり漱いで戻る。
先生がお湯を沸かしていた。
「あーお茶切らしてますよ?」
「えっそうなの?」
「お抹茶なら冷凍庫にありますが。それともコーヒーがいい?」
「お茶碗どこかしら」
「薄ですか?」
「濃、あなたも飲む?」
「じゃこれで」
黒楽を出して水につける。
その間に冷蔵庫から上等の濃茶を出した。
先生が点てて飲むんだったらやっぱり上等がいい。
茶筌も通して茶碗も温めて缶から直接投入だ。
うちの台所で先生が点てるのはなんとも言えず…似合わない。
やっぱり先生は茶室で点ててるか台所で料理してるのが合う気がする。
お茶をいただいてお茶碗を漱いで乾かす。
先に先生がお座布に腰を落ち着けた。
うん、やっぱりこの方がいい。
後ろから抱きつく。
「どうしたの?」
「ん、暫くこうしてて」
「いいわよ」
しばらくしてもぞりと手を動かした。
つい胸を揉んでしまう。
「したくなったの?」
「うん」
先生をお座布から俺の膝の上に移動させた。
「脱いで」
しゅるり、と帯を解いて行く。
「ね、離して。脱ぎにくいわ」
そう言われ開放。
脱いだと思ったら着物を持って和室へ行き、浴衣を羽織って戻ってきた。
俺の膝へくるかと思ったら寝室へ行こうとする。
「どこ行くんですか」
「ベッドに決まってるでしょ。そんなとこいやよ」
「じゃいいや。やらない」
「何拗ねてるのよ」
「拗ねてないよ。明日泊まりなんだから痕残せないの思い出しただけ」
「あら。そんな理由? 違うでしょ?」
「違うけど違わない」
先生が困った顔でこっちを見てる。
「じゃ膝枕…してあげるわ。それでどう?」
あ、それはいいな。
ベッドへ行って先生の膝枕。
転寝途中で起こされたこともあり、先生の膝にいるうちに寝てしまった。
暗くなった頃、起きたら俺の胸を枕に先生が寝てた。
時計を見ると6時。飯を食わなきゃな。腹減った。
ほんと言うと飯より抱きたいんだが。
明日は温泉らしいから本当に痕は残せない。
してはならないといわれるとしたくなる。
そうこうしてるうちに先生も起きた。
寝ぼけ眼でこちらを見るのが可愛くてついキスをしてしまう。
とまらなくなった。
噛まないよう、吸わないよう、強く抑えないように気をつけてむさぼる。
寝起きの先生を抱くと色々混乱してるのがよくわかる。
俺じゃなく孝弘さんの名前が出てくることも有る。
ちゃんと起きてる時はそういうの無いんだけどなぁ。
先生にとっての一番は孝弘さんだから仕方ないが。
俺の性欲が収まった頃、先生は息切れしていた。
あー…腹減った。
すし出前してもらおう、うん。
部屋を出て鮨屋に電話して頼んだ。
それから浴衣を纏い先生のそばへ戻る。
「先生、すし頼みましたけど食いますか」
返事は出来ないようで、軽くうなづいてる。
咳。
背中をなでて落ち着かせた。
汗だくだ。
飯食ったら風呂に入ろうかな。
それとももう一度抱いてからにしようか。
考えてると先生の手が俺の懐に。
乳首をつねる。
腫れるからやめろというのに。
「痕つけますよ」
そういうと離してくれた。
先生にも浴衣を着せた頃すしが来た。
取りに出て戻る。
おいで、と手招いたら首を振るのでどうしたのかと思ったら立てなかったらしい。
先にお手水、と言うのでトイレに抱きかかえて行ってそれからお座布の上へ。
後ろから抱えてもたれさせ、食べさせる。
おいしそうに食べてるのを見てると俺の腹がなった。
先生が笑って俺の口に胡瓜巻を入れてくれる。
「いいから」
そういって先に食べさせて先生をベッドに戻した。
それから自分の分を食べる。
ご馳走様をして桶を洗い、表に出して先生のそばへ行く。
「久しぶりだな、あなたが立てないって言うなんて」
「あなたがしたからでしょ、もう」
「はは、おいしそうだったからね、ついつい」
喋ってると先生は段々眠くなってきたようだ。
「もう寝ましょうか」
「うん」
「ね、明日どこ行くんでしたっけ」
「白子温泉よ」
「九十九里浜ですか、いいですねえ」
「美肌の湯らしいわよ~」
先生の肌がますます綺麗になるのか、そりゃいいなぁ。
もぞもぞと先生の手が俺の胸をまさぐる。
何か触ってると落ち着くらしい。
背中をなでているうちに先生の寝息。
ふと思い出したのだが先生ってそろそろ生理じゃなかっただろうか。
温泉大丈夫なのかなぁ。
入れなかったら可哀想だよな。
先生に聞こうにももう寝てしまっているから旅行から帰ってからだな。
次に会えるのは火曜日か。
そう思えば寝るのが勿体無い気がする。
けれど明日は仕事だからと仕方なく寝た。

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328

さて、今日も仕事を適当にこなしてお稽古へ。
台所に魚をいくつか入れて水屋の支度。
待っていると生徒さんより先に先生が来た。
「まだ早いですよ」
「うん、あのね。今週の土日なんだけど…」
所用で先生は居られないらしい。
「お稽古は八重子先生ですか」
「お休みにしようと思ってるのよ」
「おやどうしてですか?」
「どうせ炉灰も上げなきゃいけないし。
 でね、あなたは土日来てお母さんを手伝って欲しいのよ」
「ああ、はい、いいですよ」
「あなた先生になるならどうせやらなきゃいけない事だし今からね。覚えて頂戴」
「お稽古ですね?」
そう、と先生が笑ってる。
まぁ確かに覚えておくべきことか。
生徒さんが来てお稽古開始。
いつもの生徒さんは楽だ、縁談持ってこないからなー。
本当に名目だけ開さんと結婚してもいいかもしれん。
なんて思うくらいくどい人もいる。
お稽古が終わり夕飯。
鱧の湯引きに甘鯛の酒蒸し、天然鯛のお造り。
なんとなく魚尽くしをしたい気になって持ってきた。
お稽古の後にするのは正直疲れるんだけど、先生が嬉しそうだから。
「冬と春と夏だねえ」
「そうですねぇ」
疲れて言葉少なになりつつ俺は野菜炒めを食べる。
八重子先生の炊いた蕪も美味しい。
ご飯を食べた後、帰る用意。
玄関まで見送ってくれた先生に連れ帰りたい、と手を引いてボソッと言ったが…。
明日も教室はあるから、と却下された。
残念だ。
頭をくしゃりとなでられてあきらめて手を離し、帰る。
家に帰宅してすぐに寝た。
仕事頑張る気になれないなぁ。
今週仕事頑張っても先生に会えない訳で。
なんてぐだぐだしつつの金曜日。
手を抜いて帰宅し転寝してたら家に先生が来た。
朝のお稽古終わり次第すぐにこちらへ来たらしい。
明日の御用事はうちからの方が行き易いとか。
なるほ。
中継地点ね。
「食事は取ってきてます?」
「まだなの。あなたは?」
「俺もまだって言えばまだですね。何食いたいですか」
あくび一つして着替えた。
「喫茶店のピラフ。ダメかしら」
「そんなのでいいんですか」
髪を撫で付けて一緒に近所の喫茶店へ。
俺はカレー。
「この間食べたのにまたなの?」
「オムライスかピラフかカレーだったらカレーですよ」
「どうして?」
「カレー好きなんですよね」
「ハンバーグも好きよね。お子様?」
ふふっと笑ってそんなことを言う。
「どうせお子様ですよー」
「お子様ランチとか今度頼んであげようかしら。旗がついてるようなの」
「それは流石にやめてください」
くすくすと俺をからかいつつ食べてる。
食べ終わって先生はレモンソーダを頼み俺は紅茶を。
俺のところにレモンソーダが運ばれた。
カレーに紅茶じゃないんだろうな。
先生にレモンソーダを滑らせてすぐに紅茶が来た。
ここの紅茶結構うまいんだよね。
先生も飲み終わったので支払って帰宅する。
天気が良いからゆっくり歩いて。
手が触れる。
「……今日乾燥してますね、空気」
「そうねえ」
先生の手がかさついてる。家帰ったら化粧水とワセリン塗るかな。
のんびりと帰ってきて手を洗う。
先生が手を洗った後俺の化粧水をたっぷり先生の手になじませてみた。
凄く吸うんだけど。どれだけ乾いてたんだろう。
ついでに手をマッサージ。
こんなものかなー。

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327

朝、起きてもう一戦して先生は風呂。
俺は先に帰って朝飯の支度。
食卓に並ぶ頃ちゃんとした格好で先生が戻ってきてご飯をいただく。
律君は今日も1限目からあるらしい。
暖かい日差しにのんびりしていると先生。
「さ、用意するわよ~」
え?と首を捻る。
「何してるの? あなた。お台子出して頂戴。炭は用意したから」
「お稽古?」
「そうよ。早く覚えてくれないと。円真も申請してあるのよ」
「早くないですか?」
「早くないわよ、許状きたらすぐにするわよ?」
うわ、マジか。
頑張らねば。
茶室へ行って台子を出し、水屋の用意も整える。
釜にたっぷりの湯が沸いたところで手や口を漱いでお稽古開始だ。
お昼休憩を挟んでお稽古は続く。
玄関からただいまの声。
律君帰宅か、と思った瞬間に間違えて叱責を食らった。
その声に驚いたようだ。
「お母さんどうしたの?」
律君が入ってきた。
「あぁ、あんたもお客様しなさいよ。コート脱いで手を洗ってきて」
いい加減先生ももう飲めないようである。
「え、おばあちゃんは?」
「おばあちゃんはお夕飯の支度。あんたかわり出来ないでしょ」
しばらくしてやれやれ、と言う顔をしてお客様をしてくれた。
たっぷり濃いの、は辞めて出来るだけ薄茶にして出す。
律君がほっとした顔で飲んでいる。
先生を正客に見立て挨拶。
何度か叱られてお稽古が終る。
「他の生徒さんへのお稽古とは違うんだね」
「早く覚えてくれないと困るもの」
「どうして?」
「早く先生の資格とってもらって、お母さんとかおばあちゃんがお休みでも
 お教室できないといけないでしょ」
「え、でも」
「あんたがお茶とお花と出来るお嫁さん貰ってくれると話が早いけど」
「いや、それは…まだ彼女もいないし」
後始末しながらつい笑ってしまった。
「そうだなぁ、お花のセンスいい子がいいですよね」
「そうそう。山沢さん壊滅的だわよね」
「あっ、酷いなぁ。たしかに自覚はありますけど」
ほほほ、と先生が楽しげに笑っている。
「ごはんできたわよー」
八重子先生の声がかかり、急いで片付けた。
火の元は念入りに確かめる。
さてお夕飯はなんだろう。
……山菜。
「えーと急用を思い出したので帰り…」
「食べなさい。好き嫌いしないの!」
くっ、バレた。
律君が凄く笑っているのを横目でにらみつつ、
孝弘さんが横からお箸を出してくるのを先生が叱りつつ。
食べると食えるものがいくつか出てきた。
意外。
やっぱりダメだ、食べれないと言うものは流石に二度食わそうとはされず、
孝弘さんのお皿に収まった。
角煮などもいただいてごちそうさま。
さてさてそろそろ帰らないと。
先生が何か食べ物を持たせてくれた。
寝るまでにお腹すくでしょ?と。
帰宅して開けてみたら木の芽和えで凄くうまい。
うれしいなぁ。
そして何より太らないような食い物だ。
感想をメールして風呂に入り寝る。
おやすみなさい。

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326

翌朝出勤して仕事。
暇だ。こりゃ明日が思いやられる。
仕事を終え食事を取って帰宅。
雨気。
今日はそう暖かくもない。
寝てしまおうか。
いや、掃除してしまわないと。
窓を開けてそこらを片付け掃除機をかける。
トイレと風呂も掃除してさっぱり。
うし、風呂入ろう。
その頃には晴れてきて風呂上りにビール。
…ちょっと寒かった。
飲み干して暖かい布団の中へもぐりこんで昼寝。
夕飯何しようかな…。
などと考える暇もなく寝入って起きたら真っ暗だ。
はらへった。
何も考える気力なくスーパーに行くとわさび焼きそば?
ためしに買って帰るか。
作って食う。
……むせそう。ヤパい。ビールをもう一本出して流し込む。
目にも来た、ヤバい。
なんとか食べ終えた頃先生から今晩のご飯写真が届く。
くっそ、うまそう。
こっちは涙目で悶絶してるのに。
何度かメールを交わして布団にもぐりこむ。
夜が更けて再度眠りに落ちる。
…ヤりたい。
明日、夜出来るから我慢だ。
おやすみなさい。
さて火曜の朝が来てやっぱり仕事は暇で。そして冷えている。
お客さんもだらだらと時間を潰すような具合。
早仕舞い、といかないのは仕方ない。
それでもいつもよりは早く終って帰宅してお稽古へ。
いつものように水屋の用意、いつものように生徒さんのお稽古。
そして俺のお稽古。
厳しい稽古にも少しは慣れ、先生も手加減をしてくれるようになった。
夕飯をいただいてすぐ、八重子先生の指示もあり、あちらの家へ。
というのも先生が俺の手を触るから。
無意識みたいだが。
入ってすぐにキスされた。
あ、もしかして生理前だったりするだろうか。この大胆さは。
さっさと脱がせて一戦する。
もっと、とかいってるからやっぱりそうかも。
俺も抱きたいしで何度か楽しんで結構ぐったりするまで抱いた。
とはいえまだ日付が変わっていない。
「少し飲みます?」
酒がまだ残っているので乾物なつまみを展開してコップ酒。
先生は俺にもたれてないと起きていられないらしくて。
口移しに飲ませてみたり。
眠くなってきたようだ。
可愛いなぁ。
布団に抱えあげて一緒に寝ることにした。
酒・つまみは明日で良い。
おやすみなさい、とかすかに聞こえる。
おやすみ、と答えて背中をなでているとすぐに寝息。
軽くキスして俺も寝た。

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325

「お昼はなに作ろうかねぇ」
「本当、主婦は大変ですね。食べてもすぐ次の献立ですもん」
「あんた何食べたい?」
「う、食後に考えられないです。…カレー?」
「……いいけどね、買物行ってきてくれるかい」
「いっつも何入れてましたっけ?」
「肉と人参と………」
と列挙するのをメモに取りお買物へ。
どうせ先生寝ちゃってるし。
俺と八重子先生じゃ会話が変な方向に進みやすいし。
指定されたものを買い揃えて帰宅。
下拵えにかかる。
座り込んでジャガイモや人参の皮を剥いてると孝弘さん。
何かないかと聞くのでさっき買ってきたお饅頭を。
10個入の箱ごと持って離れに戻っていった。
ほんとによく食うな。食後なのに。
剥き終わったころ八重子先生が台所に来て仕込み開始。
先生はまだ寝てるかな。
「あんたも眠そうだねえ。お昼出来るまで一緒に寝ておいで」
「いいんですか?」
「Hはだめだよ」
「あ、はい」
いそいそと先生の元に行く。
俺の部屋にはいなくて先生の部屋かな。
良く寝てる。
そろり、と横にもぐりこんで先生を抱きしめて寝る。
あったかいなぁ。
良い匂いだし。
酒臭さは少しあるけれど。
うつらうつらと眠りに飲み込まれ、美味しそうなにおいで目が覚める。
先生は俺の胸に顔を埋めて寝ている。
「お母さ…えっ?」
ぱっと律君が襖を開けて呼びかけてきた。
「あー…ご飯できた?」
「えーと、はい」
後ろ向いて答えてるのはあれか。律君の位置から俺の胸が見えてるんだろう。
先生をそろりと胸の上から布団に下ろす。
「うぅん…」
起きる? いや寝息。
もう少し寝かせておこうか。
帯を解いて前を合わせ直して部屋から出て台所へ。
カレー皿を配膳する。
うーまーそー♪
「絹は?」
「まだおやすみです」
「じゃ先食べようかね」
ということでいただきます。
「あれ? おばあちゃん牛肉入れたの?」
「山沢さんが買ってきたのが牛肉だったからね」
「関西は牛肉なのでつい」
幸せだなぁ。おいしい。
カレーなんて一人だと作らんから。
ちゃんと買ってきた福神漬も乗せてある。
「おばあちゃんおかわりある?」
「まだ沢山あるよ」
俺が食べ終わった頃先生が起きてきた。
「起こしてくれたらよかったのに」
と言う先生にカレーを渡す。
「あらお肉が牛肉ね。これもおいしいわ」
先生が食べ終わって洗い物を片付ける。
残りのカレーはタッパーに入れて俺が持って帰ることに。
まぁ一人分ちょいではどうにもならんもんな。
スパゲティにして夜食おう。
先生方と団欒を楽しんで夕方帰宅。
スパゲティを湯がいてカレー粉で炒め、そこにカレーを乗せたら出来上がり。
うまい。
満腹になって睡眠。
今日は先生をたっぷり抱っこできたから腕に感触が残っている。
よく眠れそうだ。おやすみなさい。

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