先生は抱かれる、と思って頬を染めて部屋に居る。
可愛らしいな、そういうところが好ましい。
おいで、と膝の上に先生を乗せる。
後ろからふわっと抱く。
「今日、抱いて欲しい? 別に、と言うのなら今日はいいですよ」
「どうして?」
「明日積もるんでしょう? 男手必要じゃないですか? 男じゃないけど」
「私を抱いたら疲れちゃうかしら?」
「そんなには疲れませんが…」
「だったら…」
と、先生は俺の手を懐に自分から持っていった。
「ね?」
抱かれたかったようだ。
ふふっと笑って少し胸を触って楽しむ。
「布団、入りましょうか」
中に入って先生を下に、キスして胸を揉む。
やわらかくて、乳首はピンと立って。
ふっふっと弄るたびに息が漏れる。
「先生、可愛い」
「やだ…ばか」
乳首を舐めて軽く歯を当てて先生の息の乱れを楽しむ。
手をあちこちに這わせば先生の腰もうねる。
そろそろいいか、と股間に指を差込みなぶるとキスして、と言われた。
キスしながら突起をしごいたり中に指を入れたりして楽しむ。
二度、逝かせて今日は終了。
懐に抱いて背中を撫でながら明日の雪は深刻だろうか、など話して、そして寝た。
翌朝、居間のテレビを先生がつけた。
なにこれ、雪こんなに酷いのか。
「あなた泊まって正解だったわねぇ」
「ですねぇ」
台所に入り朝食の支度を整えた。
「後で保存食系、買ったほうがいいかもしれませんね」
「そうね、お父さんのお米だけでも買わないと」
ラーメンだと3,4箱くらい買ったほうが無難だが、この天気図。
カップラーメンなんて食うのだろうか、先生が。
いまいち想像できない。
「あと灯油、どれくらいありましたっけ」
「今のところは10日分は有るわよ」
「あ、じゃ大丈夫ですね」
「そんなに降ると思うの?」
「ま、一応ですよ。雪国の友人がね、東京はすぐ雪で基幹が止まるから備蓄しろと」
「おはよう」
「あ、おはようございます」
「凄い雪だねぇ都心の方も」
「そろそろ律起こしてくるわ」
八重子先生と支度を続ける。
「八重子先生、カップラーメンって食べます?」
「何度か食べたことは有るけどね。チキンラーメンは一人のときに食べたりするよ」
「あぁやっぱりチキンラーメンですか。脂っこくないです?」
「ちょっともたれるねぇ、だからあんまり食べないんだけどたまにね」
「この雪、もしかしたらラーメンのお世話になるかもしれませんよ」
「そんなに降るかねぇ」
「雪国に住んでる友人がそれくらいのつもりで居るほうがいいとメール寄越しました」
先生が戻ってきて配膳する。
皆そろって食事を取り、片付けを終えて外を見る。
「積もってきましたね」
「そうね。今日のお稽古の生徒さん、来れるかしら」
「ああ、今日は上級でしたっけ。若い方少ないですもんねえ」
「律、今日帰ってこれるかしらね」
「無理かもしれませんねえ、こないだのように積もったら」
「そうなったらお友達のおうちに泊めてもらわなきゃいけないわねえ」
「とりあえずまだ降りの少ないうちに買物出ましょうか」
「そうね」
冷蔵庫を漁って見積もると3日分は有る。
であれば6パックほど買えばいいか。
先生が雨ゴートを着て出てきた。
傘を差してゆっくり滑らないように気をつけて歩く。
スーパーはまだ商品豊富だ。
6種類にわけて袋麺を取り生鮮食品を買いまわり支払い。
米屋に立ち寄り30キロを購入して帰宅する。
先生が滑ったのを転ばないうちに支えたり、自分が転ばないように歩いたり。
帰宅して片付け、水屋の準備にかかる。
炭をおこしたり台子を用意したり。
会社から電話がかかってきた。
『今日出勤しなくてお前正解。いつもの2割だ、客自体来なかったぞ。
それからこのまま降り続くなら暫くこっち戻れないだろうと思うが、
どうせ時化と道が通れなければ魚も来ないからな、除雪されてからでいいぞ』
「あー了解、そんなに客いないの?」
『客先もキャンセルばかりだからな。ピザ屋ははやってるらしいぞ』
だろうなぁ
雪が終了するまでこの家か。
まぁしんどければあっちへ逃げればいいし。