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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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191

「もっと俺に身を任せてくれる気はないのかな? 痛いことはしてないでしょう?」
「だって恥ずかしくて…」
「恥ずかしいからってそう嫌がってばかりいないで下さいよ。それとも。
 俺を受け入れる気はないんですか?」
「そういうわけじゃないの。そうじゃなくて、その、あの……怖いの」
「怖い?」
「気持ちいいって言うのが怖いの…。
 夫もいるのにとか、そういう色々と越えちゃいけない線を越えるような」
「…何を今更なことを。そんな線とっくに越えてるじゃないですか」
「とっくにって…」
「あなた暫く家族だけでいたからそういう気分になったんでしょう。
 また動けなくなるまでしてあげましょう。
 そんな線、疾うに越えてるくらい思い出すんじゃないですか」
「そうなのかしら…?」
「新潟まで追いかけてきたり、抱いてってうちに来たこと忘れてませんよね?」
「あら…? そうね、そうだったわね」
まさか本当に忘れてたのか?
ったく。
ぽふっと先生の胸に顔を埋める。
「あんまり俺のすること、いやって言わんで下さい。他の人としなきゃいけなくなる」
「ごめんなさい、他の人となんてしないで…」
暫く無言で先生の体を撫でて、あちらこちらと触る。
ハァ、と先生の吐息が漏れ、肌が紅潮する。
「お願い、触って?」
と私の手を掴み先生の股間へ持っていく。
「言えるじゃないか」
先ほど乾いてしまっていたそこは沢山の蜜で溢れている。
中を弄る。
声が出て私にしがみついた。
「ほら、気持ち良いならいいといって」
「……い」
「い?」
「ごめんなさい、やっぱり言えない」
まぁ、今すぐは無理か。
「言える様になって」
「…努力するけど」
「今すぐとは言わないから。気持ち良いなら嫌がらないで?」
こくり、とうなづいた。
カリ、と乳首を引っかけば中が締まる。
少し落ち着いたため、ゆっくりとできるだけ普通に抱いた。
ちゃんと俺を求めてるのに、なぜそのことを認めたがらないんだろうな。
女心とはそういうものなのだろうか。

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190

普段の金曜日が終って、土曜日。
仕事を終えて帰ると、先生がいた。
いや来るとは言ってたけど朝からかっ。
お昼ご飯を作ってくれていた。
洗濯物、昨日のうちにしておいてよかった。
着替えて席に着くとお茶碗にご飯をよそってくれる。
ご飯をいただいてお茶を飲んで落ち着いてしまってつい床に転がった。
先生が笑ってる。
手招くと横に添ってくれた。
ゆっくりと頬を撫でたり、首をくすぐったり。
唇をなぞると軽くキスされた。
そのまま帯締めを解き、帯揚げと枕を外して帯を解く。
「するなら、脱ぐから待って…」
というので一旦手を離して先生を起こした。
「脱がしたいな…」
そういって身八つ口から中をまさぐる。
「んっ。だめ、自分で脱ぐから」
そういって胸を揉まれつつ、紐を外していく。
「これもエロくていいな…ほら、鏡、見て。見えるでしょう?」
「や、だ、見ない、意地悪言わないで」
「おとといは風呂上りに湯文字一枚が平気だったくせに」
「あれとこれとは…」
「違う?」
と耳を齧る。
びくんっとして、手が止まる。
「ほら、自分で脱がないなら脱がせちゃいますよ」
そういって剥ぎ取る。
湯文字一枚の白い肌に俺の無骨な指が這い回る。
くにくにと乳首をつまみ、捏ねるとかすかに喘ぎ声。
「もっと声上げていいんですよ? 誰にもはばかることはない」
もじ、と太腿をすり合わせている。
「それとも刺激が足りない?」
そう言って尻を弄る。
きゅっと尻が締まって、いい弾力だ。
「あの、ベッド、連れて行って」
「まだ大丈夫でしょ? まだ肝心なところは触ってないし」
「…意地悪」
「酷くて意地悪なのは知ってるでしょう?」
「知ってるわ」
「今日は優しくなんてしてあげないよ? いつもなら怖ければ帰れというけれど。
 …今日は帰さない」
身が縮まる。
「優しくしなさい、なんて言わないように」
「言ったら、…どうなるの?」
「お仕置きかな。されたいなら言ってもいいですよ」
「お願いするのは、いいの?」
「構いませんよ、でも優しくするかどうかは別ですけどね」
湯文字の上から太腿をなぞって、太腿とのあわいのラインをくすぐる。
ビクビクと触れるたびに体が反応する。
「お願い、ベッドに」
確かに段々と体重が俺に乗ってきて、足に力が入らなさそうだ。
「あなたが逝ったらね」
湯文字を割って、太腿に触れる。
しっとりと汗ばんでいて熱い。
「湯文字、脱いで」
ここまで来ても最後の一枚、脱ぐのは恥ずかしそうだ。
取り去れば私の手が太腿の間に挟まれているのが目視できる。
「足を開きなさい」
じりじりと少しずつ開いていく。
「よく出来ました。ご褒美に気持ちよくしてあげます」
濡らした指で突起を擦り、まずはかるく逝かせる。
大きい声を出させて、足の震えが治まってからゆっくりと中を刺激する。
一度大きい声を出したから、喘ぎ声がしっかり出ている。
鏡が見えて、中に指が入って、出るのがよく見えて。
すっげーエロい。
先生は泣きそうな顔をして鏡越しに俺を見てる。
本気で足に力が入らなくなってきたらしく、足が震えている。
もうだめ、と呟いて崩れそうになるが俺の指で支える形になって、
奥を強く突いた形になった。
流石にその状態ではいられないので抱えあげてベッドに降ろすと涙目。
「痛かった?」
首を横に振る。
「あの格好が恥ずかしかったのかな?」
縦に振る。
「なのに、気持ちよかったんでしょ」
「言わないで」
「だめ、これからが本番だ。恥ずかしいからいや、なんていえない位してあげますよ」
「そんな…」
「気持ちよくなりたくて、来たんでしょ?」
「そんなこと…」
「性欲が有るのって悪いことなのかな。あって当然でしょう?」
突起を扱く。
「もっと気持ちいいなら気持ちいいと言ったらいい」
「いや…」
「あんまり素直にならないとどうなるかわかってますか?」
「え?」
「このままの格好で外歩かせたり、お尻の穴にバイブ突っ込んで四つんばいで歩け」
「それだけは勘弁してっ」
「なんていいますよ」
真っ青になってる。というか乾いてきた。
露出もいやか。そりゃそうか。

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189

さて。ちょっと寝よう。
外出する気は失せ、2時間ほど寝てお昼を食べた。
ゆっくりしていると電話。
お茶しない?と言うことで外出することに。
ええと、先生の格好に合いそうな着物…これか。
いそいそと出て待ち合わせ場所に行く。
少し待つと先生方。
「この子、うちの弟子で山沢というのよ、よろしくしてやって」
「あ、山沢です、よろしくお願いします」
「こちら準教授の畠中さんと山下さん」
「よろしくねー」
「あなたはお初釜行かないの?」
「はい。まだ早いかと思いまして」
「あら早くないわよー、引次いただいてるっていうじゃないの」
「来年は応募しなさいよー」
「先日欠席者の身代わりにされそうになりましたけどお断りしました」
「あら勿体無い」
「流石に京都の二日目の朝のお席に加わるのは怖かったものですから」
「…それは確かに怖いわね、直門かベテランの先生方ばかりよね」
「あとは大企業の社長や奥様ですし」
「行きたくないわね、それ」
「むしろ何も心得がないほうがいけそうです」
「そうよね」
なんて話をしつつお茶をしてケーキを食べて散会、先生方と帰宅した。
着物を脱ぐとシャワー借りていいかしら?と言うので貸した。
先日置いて行かれた湯文字を出す。
八重子先生は普段着に着替えて絹先生の着物も片付けている。
「あー、気持ちよかった」
と湯文字だけつけて和室に先生が戻ってきた。
「これ、絹、あんたそんな格好で」
「いいじゃない、女ばかりなんだし」
と手渡した浴衣を羽織る。
「疲れちゃったわー」
「緊張するからねえ仕方ないけど」
「山沢さん、お水ー」
「はいはい。八重子先生は要りますか?」
「私はいいよ」
先生にお水を渡すと一気に飲んだ。
いい飲みっぷり。って酒じゃないな。
少し落ち着いた後、ササッと普段の着物に着替えられた。
「お母さん、そろそろ帰りましょうか」
「そうね、お邪魔したわね」
「じゃ、またね」
「はい、お気をつけてお帰りくださいね」
先生方を見送って、ふうっと一息。
さてさて、結構に俺も疲れたぞ。
女の人たちと喋るのって疲れるな、しかも弟子の立場では。
何か腹に入れて寝よう。
…やはりコンビニへ買いに行って食って寝た。

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188

むくり、と夜に起きる。
トイレへ行って気づいた。
なんだ、いらいらしたり落ち込む理由わかったぞ。
時計を見れば9時か、まだ電話していい時間だ。
携帯を拾い上げる。
あの後電話やメールはなかったようだ。
掛けると2コールで先生が出た。
「昨日はお疲れ様、あのね、明後日なんだけど…」
どうやら家元初釜はこちらの近くなのでうちで着替えてもいいかと言うことだ。
なるほど、うちから30分と言うところだが。
「八重子先生とお二人ですよね。もしかしたら俺、家にいないかもしれませんが。
 鍵、お持ちでしたよね?」
「持ってるわ」
「じゃ俺がいなければそれで開けて和室使ってください」
「ありがとう。そうそう、今日環姉さんが来てね、怒られちゃったわよ」
「何をですか?」
「お客様居るのに二人とも寝てるとかご飯作らせるとかどうなってるのって」
「環さんから見たらそうもなりますよね」
「山沢さんのことつい身内のように扱ってしまうのよねぇ」
「まぁ一緒に居る時間結構長いですしね」
「昨日はご飯作ってくれてありがとう、って言ってなかったわね。ごめんね」
「いつも作っていただいてるんだから構いませんよ」
「ねえ…土曜日泊まっていいかしら」
「抱かれたいんですか」
「すぐにそういうこと言わないの」
「俺はあなたを沢山抱きたいと思ってますよ」
「…ばか」
「じゃ、明後日。会えるといいな、あなたの綺麗な姿を見たい」
くすくすと笑い声がする。
「お部屋、お借りするわね。よろしく」
「はい、では」
「ええ、またね」
電話が終って、空腹に気づく。
あ、昼食ってない。
コンビニへ行って弁当を買って戻る。
食って、テレビを見て、暫くして寝直した。
翌日、翌々日とぐったりしつつ仕事をし、家に戻ればすでに先生方が着替えていた。
「あら、お帰りなさい。お邪魔してます」
「こんにちは、山沢さん、お邪魔してるよ」
「ああ、もう来られてたんですか、こんにちは」
手を洗って着替えて和室を覗くとほぼ着付けを終られている。
うん、綺麗だ。
「どう?」
「綺麗です」
「さて、そろそろ行こうかねえ」
「タクシー呼びましょうか?」
「あ、呼んでくれるかい?」
電話を掛けて呼ぶ、到着予定時間を告げ、必ず間に合わせるようにと。
5分と経たずに来た。
「じゃ、行ってきます」
「お気をつけて」

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187

暫くぼんやりしてると体が冷えてきた。
もうちょっとこうしていたいが仕方ない。
縁側に上がり雨戸を閉める。
うー、さぶい。
寝間に入ると先生に引き寄せられた。
「こんなに冷えて…」
「先に寝てたら良かったのに」
「お風呂、入りましょ」
「は?」
「さっきお湯張ったから一緒に、ね?」
手を引かれて風呂場へ。
「え、いや、なんで突然?」
「だって庭に出た気配がしたから。御風呂入らなきゃ風邪引いちゃうわよ?」
そこでそういう発想になるのが先生らしいというかなんと言うか。
脱衣所で寝巻きを脱いで風呂場に入る。温かい。
掛り湯をすると体が冷えていたことが実感できる。
先生が浴槽をまたいだときに白いものが見えた。
むっ、まだあったのか、白髪。今度切ってやろう…。
そう思いつつ、一緒に浴槽に入る。
ううーっ。気持ちいい。
思わずうなり声が漏れた。
先生がくすくす笑って、俺の頬をなでる。
されるがままに触れられていると私の肩に頭を乗せてきた。
胸を撫でられる。
渋い顔をしたのに気づいたようで、胸から私の腕へと撫でる場所を変えた。
暫くしてその手が止まり、首に生暖かい感触。
なんだ!と思えば寝ていた。
撫でる側が先に寝るとか、しかも風呂で。
体もそれなりに温まったので先生を起こして浴槽から出る。
先生の体を拭いて自分を拭いて、寝巻きを着せて自分も着る。
抱き上げて寝間に連れて行き布団に降ろした。
布団をかぶせれば5秒ももたずに寝息が聞こえる。
さて。
眺めていると落ち込んできた。
二階、確か布団あったな。
そっと部屋を出て二階に上がる。階下の温気でほのかに温かい。
布団を敷いて寝た。
朝の冷気で目が覚める。
時計を見ればそろそろ起きる時間だ。
寝間に戻る。まだ先生は寝ていた。
起こさぬよう着替えて台所へ。
とりあえず米だ。炊こう。
炊き始めた頃八重子先生が起きてきた。
シャケを焼いて味噌汁と納豆を出すことに決まって焼く。
すべて整い、皆を起こす。配膳して朝食をいただいた。
先生はまだおきてこられない。
少し迷ったが、用事が有ると言い、帰ることにした。
帰宅してすぐに布団に入る。
明日お稽古がなくて幸いだ。
来週までにはなんとか持ち直せるだろうけれど。
突撃が怖い…いや、まさか家元初釜の時期に突撃はないだろう、うん。
携帯が鳴る。取りたくない。暫く鳴って留守電に変わる。
やはり先生からだ。気がついたら電話して頂戴、と。
気がつかなかった。気がつかなかったよ。気がつくのはきっと日曜さ。
布団を引き被って寝る。
メール。先生から。
同じ文言。気がつかない。知らない。知らない。知らない。
携帯を寝室から投げ捨てて寝た。

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