しばらくして先生がお風呂から上がってきた。
「あら、おばあちゃんまだ帰ってないの?」
うわ、色っぽい。
するり、と私の横に座ってきて…ドキドキしてしまう。
「先にあなた、入ってきたら?」
「あ、いやしかし。それでは風呂掃除が」
「明日するわよ」
「だったら…一緒に入ればよかったですね」
「あら」
頬を染めてる。うー可愛い。
裸なんてそろそろ見られ慣れてるだろうに。
「じゃあ先にいただくことにします」
ふっと笑って湯に入りに行った。
しっかり温まって体を拭いて出ると律君。
なんでか風呂から出たときに会うのは通り道だからだろうか。
いい加減見慣れろ青少年(笑)
「お先、頂きました」
八重子先生が戻ってきてた。
「はいよ。じゃ入ってこようかねえ」
くしゃくしゃっと八重子先生に髪をなぶられた。
なんだろう。
まぁいい、と先生の横に座る。
すぐに先生がもたれてきた。
「そういえば。アレ、終ったんですか?」
「ん? ……あぁもうちょっとかしらね、明日くらい?」
あ、なんか耳赤くなってる。
「ふぅん…ところでですね」
「な、なに?」
「さっきから先生、俺の手敷いてるんですよね、結構痛いんです」
「あらっ」
慌てて膝を浮かせてくれて手を抜けた。
「ごめんね、凄く赤くなってるわね」
「ちょうど膝の下、って奴ですな」
「あ、ねぇ。律がこの間からあなた見ると横向いちゃうんだけど…何かあったの?」
「ああ、律君はなんというか間が悪いってのかな、あれは。
丁度風呂上りの裸に近いときに出くわすんですよ。
見慣れてないんでしょうね。先生も裸でうろつかないから」
「あらやだ、あなた裸見られたの? も~ダメよ、ちゃんと着なさいよ」
浴衣の合せをキリキリと〆られてしまった。
「暑いんですよね」
そのまま引き寄せる。
「すぐ冷えるくせに…ダメよ?」
「冷えたらあなたで温まろうかな」
「ばか」
きゅっ、と太腿をつねられて笑って手を離す。
「あとで、ね。今は律君もまだ起きてるからこんなところではダメでしょう?」
「そうよだめよ」
暫くおしゃべりを楽しんで、そろそろ戸締りと火の始末をしましょ、と立つ。
よし、玄関OK。
お勝手もOK、火の始末は先生がOKを出した。
居間へ戻ると八重子先生がおこたに。
「戸締り・火の始末大丈夫です」
「はいはい、じゃあんたらはもう寝ると良いよ。ここは私がするから」
「はい、お願いします。ではおやすみなさい」
「おやすみなさい、お母さん」
「はい、おやすみ」
八重子先生はどうやらテレビが見たかったようだ。
「昨日はお母さんずっとテレビ見てたわよ…歌番組で古い曲ばかりしてたの」
「上海帰りのリルとかですか?」
「私お風呂入ってて途中からだったから昭和44年あたりだったわよ、見たの」
「あ、その辺ですか。おひまなら来てね…あれは30年代だったかな」
「鼻歌で歌ってたわよ、朝」
「へぇ、一緒に見たかったなぁ」
「あなたそんな歌も歌えるのねえ…歌じゃないけど来て欲しいときもあるのよ」
「呼んでくださればすぐにでも」
話しつつ布団を敷いて寝床の用意を整えた。
少しおしゃべりをして、先生はトイレに立つ。
やはり少し冷えてきたな。
昼はあんなに暖かかったのに。
先生が戻ってきて、抱き寄せる。
そっと障子を閉めた。
「まだ、終ってないわ…だめ」
「どれどれ?」
布団の上に押し倒して股の間に頭を突っ込む。
「なんだ、本当にあと少しなんですね」
「わかったんならはなして、あ、ちょっと…ん…だめ、汚いわよ…」
懐から手拭を出して先生の尻の下に入れ、あそこを舐めて楽しむ。
なんだかんだ言ってそれなりに先生も気持ちよくなってくれて。
だけどキスしようとしたら本気で嫌がられた。
「口をすすいできて頂戴よ、お願いだから…」
仕方なく起きて洗面所へ。
口を漱いでから部屋に戻る。
先生は乱れた寝巻きを直していて、うん、それも綺麗だ。
後ろから抱きしめてうなじを舐める。
「もぅ、だめよ…土曜日ならあなたの家かあの部屋行ってあげるから。
ね、今日はもういいでしょ」
「勿論土曜日もしますけど…もっとあなたを抱きたいな」
胸に手を差し入れて揉む。
上気して色っぽくて。
キス、それから徐々に手を下にやる。
お腹もすべすべして気持ちいいが浴衣が邪魔だ。
脱がせて裸にして。さっきの手拭は一応のためもう一度敷いておいた。
先生の反応を見つつ中に指は入れない。
別に入れなくても逝かせることは簡単だし。
生理中に入れると細菌感染したりするって聞く。
免疫が落ちてるらしいから。
中に入れたいけど我慢し、たっぷり先生の身体に触れていると先生も幸せそう。
嬉しくなる。
沢山キスもして、そろそろ、と逝かせて。
声を上げたそうで、せつない顔がまた愛しい。
後始末をしているとダメって言ったのに、となじられた。
「も一度しましょうか」
「えっ…」
身体をよじって逃げようとしてて、思わずくすっと笑ってしまった。
「しないから逃げないでいいよ」
「ほんとにしない?」
「そうだな、嫌がったらするかも?」
「いじわる…」
「おいで」
そろりと懐に身を寄せてきた。
きっとされるのかされないのかドキドキしているんだろう。
暫く抱き込んでゆっくり腕を撫でて。
先生が落ち着いたころ、寝巻きを着るように言い、俺は洗面所へ手拭の始末に立った。
大して汚れてはなくて少し石鹸で揉めば綺麗に落ちた。
部屋に戻るとやはり恥ずかしげにしてて、ほんっと良い。
劣情をそそるというか。
だけどこれ以上は我慢、土曜日まで待て!だ。
手拭を干してから布団にもぐれば、そっと横に入ってくる。
何かしようと思う暇もなく寝息が聞こえてきた。
相変わらず寝つきがいい。
でも俺もうちょっとしたいんだよなー…仕方ないか。
我慢して寝る努力をして、寝た。