忍者ブログ
百鬼夜行抄 二次創作

let

伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

405

翌朝やっぱり先生は起きれなくて俺が朝飯を作る。
今日はご飯の前に八重子先生が先生を起こしに行った。
珍しい。
「今日は9時から町内の会合があるんだよ。だから絹を起こさないと」
あくびをしつつ先生が起きてきて食卓についたがまだ眠そうだなぁ。
「早く食べて支度しないと、ほら」
八重子先生にせっつかれてる。
町内会かぁ、大変そうだな。
草むしりとか側溝は律君が出たりしてたらしい。
食後、着替えて先生が出て行った。
俺はあちらの家から洗濯物を回収して先生の着物は畳んで仕舞った。
八重子先生と家事をして先生の帰りを待つ。
昼前、まだ帰ってこないので買物に出た。
買物袋を提げて戻る途中、先生と出くわした。
「あら、なに買って来たの?」
中を見せる。
「冷麺食べたいって律君が言ってたから」
「あらー」
「何か食べたいものありました?」
「甘いもの欲しかったんだけど…良いわ」
「プリン買って有りますよ。それともホットケーキ食べます?」
「いいわよ」
「なに、俺が食べたいから先生がお相伴と言う形で」
「そう? そうしてくれるならホットケーキにしてくれる?」
「勿論。じゃちょっと寄り道してください。牛乳がない」
「コンビニ?」
「そう」
あ、わらび餅に引っかかってる。
生クリームも一緒に買うことにした。
戻って八重子先生に冷麺を頼んで俺はホットケーキを焼く。
同時にカラメルソース。生クリームも泡立てて甘めに。
「甘そうだねぇ」
「どうせなら甘いほうが良いじゃないですか」
浴衣に着替えた先生が台所に来た。
冷麺を二つお盆に載せて持って行って、またこちらへ。
孝弘さんは出かけちゃったので後はホットケーキが出来たらOK。
カラメルと生クリームとバターを先に持って行ってもらった。
よし、焼けた。
お皿に乗せて食卓へ。
「おいしそう、うふふ」
律君はうんざりした顔で生クリームたっぷり乗せる先生を見ている。
甘党ではない男の子には嫌なのかもしれない。
俺は抹茶のアイスと食べた。
俺は流石に終盤しょっぱいものが食べたくなったが先生は完食。
午後は昼寝したいというのでお付き合い。
雨気にしっとりとした肌、甘く匂う体臭に何か気が緩んで。
ゆったりと部屋で寝ていると人の気配に目が覚めた。
あ、斐さん。
視線は俺の…胸?
あぁ先生ががっちり噛んでた。
何か痛いと思ったら。
先生に用があるようなので揺り起こした。
「んー…、なぁに~」
「絹ちゃん、あんたねえ」
ちょっと呆れてる声を出しているのは寝ぼけて俺の腹を揉んでる点か?
先生の口元を手拭で拭いてあげて、俺の胸を拭く。
歯形と涎でべたべただ。まだ先生はぼんやりしてて、寝が足りない様子。
ぺたん、と斐さんが布団の横に座った。
先生はやっと意識が現実に戻ったらしい。
「あら、姉さん」
腹を揉む手も膝へ行った。
「居間行きませんか?」
「そうね」
身づくろいをさせて髪を直して。
俺は布団を片付けて行く、と部屋から送り出した。
ああ危なかった。
噛まれてる程度の時で良かった。
部屋を整えて居間に戻る。
「あ、山沢さん、コーヒー入れて頂戴」
「はいはい、エスプレッソ?」
「ううん、普通のが良いわ。姉さんの分もね」
「はーい」
俺の分も入れて戻る。
「どうぞ」
「悪いわねぇ」
「いえ。あ、そろそろ買物行かないとですね、何しましょう」
ちょっと考えていくつかメニューを言われたので買物に立った。
買物から戻ると八重子先生が帰っていたので台所に二人で立つことに。
「斐、あんたご飯どうするの?」
「食べて帰って良いかしら、どうせ今日うち誰もいないのよ」
ということで作る。
結婚後に姉妹で仲良く話す機会ってあまりないだろうし。
さっと作ってご飯が炊けた頃、孝弘さんが戻ってきた。
はらへった、と言ってる。
「ちょっと待っててくださいね、律が帰ったら食べましょ」
律君待ちか、俺も腹減った。
バラバラッと音がした。
夕立。
八重子先生がタオルと雑巾を用意してる。
律君が濡れて帰った時のためか。
優しいなぁ。
がらっと戸が開いた。ナイスタイミング。
「ただいま、もー後5分降るの遅かったらなぁ」
タオルだけで済みそうだ。
じゃ食卓にご飯出しましょう。
お盆に載せておかずを運ぶ。
「あ、手伝うわ」
「いいわよ、この子に任せてたら」
「作ってもらったんだからそれくらいはしないとね」
そういっていただいたので軽いものばかり乗せて渡した。
あとはお櫃。
先生の横に置いた。
律君が食卓に着いたのでいただきます。
「あら、結構おいしいじゃない。お母さんじゃないわよね、これ」
「ほとんど山沢さんが作ってるからね、うちの味とはちょっと違うだろ」
「山沢さんの作るの、最初の頃は食べるの辛かったのよねぇ」
和気藹々とご飯を食べて、お片付けをしたらもう帰る時間だ。
今日はさらっと挨拶してさらっと帰る。
怪しまれないように。
帰宅して寝るころ、先生からメール。
斐さんが帰られてちょっと疲れたらしい。
俺ももう寝るから早く寝るように、と返事をした。
一緒に寝れたら一番なのだけどそうはいかない。
そうするわ、おやすみなさい。そうメールが返って来た。素直でよろしい。
おやすみなさい。良い夢を。

拍手[0回]

PR

404

部屋にはいるとまたシーツの色がピンクに戻っている。
あ、クッションもピンクだ。
とりあえず着替えるか。
先生を脱がせると少し恥ずかしげだ。
うん、いいね。
着替えるのやめて抱こうか。
先生の帯と着物を衣桁にかけて俺も着物を脱いだ。
「おいで」
肌襦袢姿の先生を引き寄せてベッドへ。
ハ、とつく息が既に熱い。
「したかったんでしょう?」
こくり、とうなづいて顔を背けた。
恥ずかしいらしい。
紐を解いて更に脱がせた。
胸が大きく上下に動いて息が荒い。
昨日や今朝煽ったのがうまくいったようだ。
ちろりと乳首を舐めるとびくっとしてしがみついてきた。
可愛いねぇ。
そのままいつものように抱くといつもよりは先生の反応が強く。
ぎゅっと俺に抱きついてくる。
軽く一度逝かせ、脱力した先生に寝巻を着せると怪訝な顔をしている。
「お酒、飲みましょう」
少しエアコンをかけて先生をクッションに座らせコップを出して注いだ。
「ありがと」
俺は手酌で。
先生は喉が渇いていたのかクイッとコップの酒を飲み干した。
新たに注ぐとそれも半分ほど。
結構に強い。
俺がコップを空けると注いでくれた。
美人にお酌してもらえる幸せ。
呑みつつキスしてくる。
まだ足りないようだ。
そのまましようとすると床は嫌だというのでもう一度ベッドへ。
「寝巻、着せなくてもよかったかな」
「裸でお酒飲むのはいやだもの」
「俺はそれも色っぽいかもしれないと思うけどね」
ただし恥ずかしそうにはしてて欲しいかな。
大股開きでガバガバ飲まれちゃ興醒めだとは思う。
キスしてゆったりと抱く。
物足りなさに焦れるのが可愛くて。
もっと焦らせたくなる。
まぁあまり焦らせるのも可哀想だから適度に逝かせた。
息が整ったようだからとキスをして上に乗せて背中をなでる。
気持ち良さそう。
暫くしてお風呂入って戻りましょ、と言われた。
完全に落ち着いたようだ。
二人で入るとまたしたくなるから、と俺を置いて一人で風呂に行った。
一緒に入らなくとも一緒に寝るから同じだろうに。
脱いだ着物は明日取りに来ることにして新しい浴衣を出した。
暫くしてすっきりした顔でその浴衣を着て出てきた先生に早く入るよう言われた。
湯上り姿も色っぽくて良いな。
風呂に入って汗を流し裸で出た。
「浴衣出してあったでしょ?」
「まだ暑いから」
どっかりと座ってある程度冷えるのを待つ。
うちわで先生が扇いでくれた。
「早く着ないと襲っちゃうわよ? ふふ」
そういって俺の胸を弄る。
「そんなこと言ってるともう一度しちゃうよ?」
「あら」
手が引っ込んだ。
残念。
何とか汗が引いたので浴衣に着替え、もう少し酒を飲んでから戻った。
「お帰り。泊まらなかったの?」
「まだ起きてたの? もう遅いから寝なさい」
「うん」
「おやすみ、律君」
「おやすみなさい」
戸締りと火の元を確かめて、部屋に入り布団を敷く。
先生は大あくびをして俺が布団に入ると潜ってきた。
俺の胸を枕にすぐに寝息。
やっぱりしてから風呂入って部屋移動は疲れる?
でも汗で濡れた布団では寝たくなさそうだったしなぁ。
もう一組布団を置いて寝る前に取り替える、なんて現実的じゃないよね。
先生の寝息に引き込まれて俺も眠くなった。
おやすみなさい。

拍手[1回]

403

夜半、起床する。
出勤の支度を整えていると先生がトイレに起きた。
「ねぇ、もう行っちゃうの?」
「そろそろ時間だからね。昼にはまた逢えるよ」
それでも昼間は出来ないディープキスをして胸をまさぐり先生を少し煽った。
もしかしたら今晩、とちょっと期待したのもある。
「じゃ仕事行くから。ちゃんと寝ておいで」
布団に入れて頭を撫でて。
もうちょっと構ってたいけれど出勤だ。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
出勤して仕事に精を出しているうちに6時過ぎ、先生が帰る旨メールしてきた。
気をつけて帰るよう返信して仕事を続ける。
うん、今から帰れば余裕で朝ご飯を食べてお稽古できるね。
とりあえず俺は仕事、仕事。
それなりにばたばたとして気づけばもう良い時間だ。
客も途切れた。
仕舞うとするか。
さっさと片付けて持ち帰る食材を探す。
うーん、海ぶどうなんて一般では使いにくいし。
今日は台風の所為で北のものも南のものもまだ入荷が少ない。
ハモすらあまりないときて。
サワラでいいや。
半分を切って幽庵地を作り漬け込んだ。
後の半分は普通に焼いて貰おう。
作業を終えて車に積み込む。
そうこうしている間に仕入れと売り上げのリストが出た。
つき合わして訂正を頼む。
事務からOKが出て帰宅し、風呂に入り服を着て車に乗り込んだ。
一路、先生のお宅へ。
到着して荷物を台所へ持ち込む。
八重子先生がお昼の支度をしてらしたので丸投げだ。
「あ、山沢さんちょっと」
先生が先にこちらを見つけた。
「お水屋はしておくから頼みがあるのよ」
「なんですか?」
「これ使ってあの桐の横にある松の虫、どうにかしてくれない? うまく掴めなくて」
ピンセット? 虫? えー…。
「ね、お願い」
拝まれてしまった。
「仕方ないなぁ…」
「これ、持って行って」
紙袋。虫を入れて捨てるわけか。
庭に下りて言われた木を探す。これか。
う、凄く多い。
やだなー…と思いつつピンセットで一匹ずつ取って袋に落とす。
気持ち悪いよう…。
げんなりしつつ大方取り去り角度を変えて眺め回す。
いるいる、まだいる。
頑張って取り去った。で、この紙袋どうしよう。
…鳥、食わんかな。いや目の前で食われるのは気持ち悪い。
しばしたたずむ。
遠くで車の音、そうだ。
道路に出て行き車の轍跡に置いた。しばし待つ。
3台ほど通り過ぎ綺麗に轢き潰されたようだ。
中身の見えない袋に入れ口を括って捨てた。
戻ってよく手を洗い一応髪をとかしてから着替えた。
既に生徒さんが来ている。
「遅くなりまして」
さっと水屋を確認して次の用意をする。
生徒さんが途切れたときにどう始末したか聞かれたので教えた。
ちょっと引いてるようだ。
その後もお稽古は続き俺のお稽古へ。
今日は盆点。
色々忘れてることがあって叱られたがしょうがない。
先生と水屋を片付けてる途中キスされた。
「ここで抱かれたい?」
「ち、違うわよ、つい…」
「俺は一度くらいしてみたいけどね」
「駄目よ」
頬を染めて可愛いなあ。
「ほら早く片付けましょう。八重子先生が律君を呼んでる」
「あっ、そ、そうね」
「今晩はあちら行きましょうか」
「えっ」
手が止まって耳まで赤い。
「声、聞きたいしね」
ごくり、と先生は唾を飲み込んだ。
「ばか…恥ずかしいわ」
のの字を書くようにしてる先生をほっといて片付け終えた。
手を取って立ち上がらせ、夕飯を取るべく移動する。
部屋にはいると俺の手を離し、女から母親へ意識を切り替えたようだ。
表情が違う。
切り替え上手でうらやましい。
ご飯を食べる。
サワラは照り焼きに化けたようだ。
俺には豚の生姜焼きがついてきている。
うまい。
「もっとお野菜も食べなさいよ」
注意を受けて菜っ葉を食べる。
お揚げと炊いてある。だしがしみてうまい。
幸せだなあ。
すっかり満腹になってお片付けを引き受けて台所へ。
洗い物をしていたら律君が来た。
コーヒーのボード片手に悩んでいる。
「山沢さん、これ、一番苦くのないのってどれですか」
「そうだなぁこのへんはどうかな。こっちは普通のサイズ、これはエスプレッソがお勧め」
うーん、と悩んで両方作って持って行った。
俺は今日は酒が良いなぁ。
洗い物を終えて居間に戻り先生を誘った。
「八重子先生、酒飲みたいんですけど先生連れてって良いですか」
「ここで飲んだら良いじゃない」
「律君に絡んで良いのなら」
「えっ僕?」
「それは困るわねぇ」
「行ってきたらいいよ」
うんうん、と律君もうなづいてる。
「しょうがないわねえ」
「じゃお酒取ってきますね。行きましょう」
冷蔵庫でよく冷やしたお酒を持って先生とあちらへ行く。
途中近所の人に会い先生が立ち話を始めてしまったものの、時間も遅いのですぐに別れた。

拍手[0回]

402

幸い出勤時刻頃には雨も終わり、仕事が終わるころには温帯低気圧になったようだ。
職場を出てみれば良い天気である。
なんだったんだ。
先生からメールがあって何事もなかった由。
だろうなぁ。
今日は暇だからジムに行く旨メールした。
"がんばってemoji"と珍しく絵文字がついてきている。
何か可愛らしくてほんわかしつつ、がっつりとトレーニング。
アレのときに出る無駄なやる気の消化だ。
いや暫く行ってないと駄目だね。
シャワーを浴びて帰宅してベッドへダイブ。
寝転んだままメールチェックをすると先生はお友達と遊びに行っているようだ。
あーこれじゃ明日もさせてもらえんなあ。
きっと疲れて駄目だって言うはず。
たまにはしょうがないか。
理由、今回はわかってるんだし。
眠気がきたので寝た。
次に目が覚めたのは先生のメールの着信音でだ。
お友達とのお夕飯、らしい。
俺には報告するほうが後々こじれないのがわかったようだ。
遊びに行くと最近はこのようにメールが届く。
俺も食うとするか。
外は雨が降り出した。
職場で作ったハモの落としと酒でいいや。
一杯やっていると玄関から物音?
「ただいまぁ」
「あれ、いらっしゃい。どうしたんです?」
「降られちゃったの、雨宿りさせて頂戴」
そういって着物を脱いでハネが上がってないか確認し始めた。
それが終って居間へ出てきて俺の食事を見た。
「あなたねぇ…またこんな…」
「ま、先生も一つ飲みませんか」
ぐい呑みを渡して注ぐ。
ちょっとだけ、と飲ませれば先生の頬はほんのり桜色だ。
先生の前に座る。
「足、出して」
「なぁに?」
足袋を脱がせてマッサージ。
気持ち良さそう。
暫く揉んでると眠そうだ。
「泊まっていきますか? 朝帰れば間に合いますでしょう?」
「何もしない?」
「して欲しければしますよ」
「しなくていいわよ…」
笑って揉み終えて電話を渡す。
「おうち、電話して」
その間に手を洗って台所を片付けた。
電話をしているその背中もマッサージ。
微妙にだが声が震えている。
気持ち良さそうなので腰へも手を伸ばし揉み解す。
電話が終った。
「もうっ気持ち良いけど変な声出そうだったじゃない」
ははは、と笑って先生が着替えるのを見る。
「ベッドで尻と太腿もほぐしてあげますよ」
あ、顔赤い。
先生をベッドにうつ伏せにさせ、さっき触らなかった部分をゆっくり解す。
尻や太腿の付け根は少し感じてしまうようで困った顔をする。
ただし今日は抱いてといわれないならしない気だ。
解すだけ解して後は撫でて緩めた。
少し迷うような顔をしているが、とりあえずトイレに立って戻ると眠そうだ。
横にもぐりこんで頭をなでていると寝息になった。
可愛いな、お休み。
俺もお休み。

拍手[0回]

401

翌朝、先生は早くに目が覚めたようだ。
ご飯を作るにも小一時間ある。
なので…抱いた。
「朝からダメ…」
っていうけど気持ち良さそうだ。
終った後ホットタオルを作り体を拭いて。
足の指の間まで拭き終えてタオルを洗いに立った。
ざっと下洗いして洗濯籠へ。
部屋に戻ろうとすると先生が洗顔しに来た。
俺の胸に手が伸びて乳首をつねられてしまった。痛い。
後はいつものようにご飯を作って食べ、家事を手伝ってお昼も夕飯も頂いて帰宅した。
平和な日常だ。
木曜日の朝、既に南の方は台風被害が出始めているようだ。
出勤してもパソコンや携帯で台風情報を見たり。
そんなことが出来る程度には暇なんだよな。
こちらに来るのは明日かぁ。
今日のお稽古は行けるし帰れるが明日は先生たちどうするんだろう。
俺が行っても今度は帰れないとなると仕事が困る。
暇ながら仕事が終わり、先生のお宅へ。
お稽古。
台風の話題で持ちきりだ。
まぁこんな日じゃね。
俺はちょっとアレでだるい。
と言うのもあり、先生も諦めて今日は半分サロンモードだ。
お稽古の時間も過ぎて居間のテレビをつける。
今晩は近畿か。
夕飯を取った後ニュースを見ると早くも和歌山を通過したらしい。
「あんた強風圏に入ったって行ってるから早く帰りなさい」
「雨戸打ち付けたりしないで大丈夫ですか」
「大丈夫だよ、昼に孝弘さんにしてもらったからね」
おお、孝弘さんをコントロールしてる。
どうやら食い物で釣ったらしい。
だろうなぁ。
明日の朝6時ごろ、関東に来るようだ。
「気をつけてくださいね。何かあればすぐ連絡下さい」
「あなたもね、気をつけて頂戴」
「ありがとうございます。じゃ…」
帰りたくないなぁ。
土砂崩れとか心配すぎる。
渋々帰る俺を先生が見送ってくれた。
電車に乗って帰宅するしたものの…心配で困ったな、寝付けないぞ。
テレビをつけたままうとうとと寝る。

拍手[0回]