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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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279

カラカラと玄関の音。
「八重ちゃんいるかしら」
おっとご友人か。
お茶を出すと八重子先生から先生とあちらの家に居るようにと言われた。
内密のはなしかな。
ということで移動して鍵を開けて中に入る。
少し違和感。なんだろう。
ああ。シーツの色が変わってる。
カチャカチャと先生が鍵を閉め、後ろから抱き着いてきた。
ふっと笑っているとうなじをなめられた。
「何をしてんですか…」
そのまま右手が俺の懐へ…残念ながら晒越しである。
「したいのかな?」
「ううん、なんとなく」
「俺は…あなたを抱きたくなった」
「えっ、まだ明るいわよ」
「あなたが俺に触れるからですよ。さ、脱いで」
ちょっと引いてるようだ。
「もたもたしてるとそのままでやりますよ。俺はそれでもまったく…」
言ってるうちに脱ぎ始めた。
そのままは嫌なようだ。
着物を脱いで長襦袢を脱いでちゃんと衣桁にかけて帯も畳んで。
待ってるのがなんともね。手持ち無沙汰でいけない。
脱いでそのまま、と行きたいけれど。
肌襦袢姿の先生を膝の上に乗せて胸を弄る。
上がる声に煽られてもっと、と思う。
もっともっとなかせたい。
腰巻を脱がせて膝立ちにさせ股間に顔を埋める。
「こんな格好いや…」
「いやと言う割には…随分と。期待してるんでしょう? ほら」
突起を摘んで苛めながら中を抉るとお尻の穴までひくひくとしてて可愛い。
ちろり、とそこを舐めると悲鳴を上げて膝立ちが崩れてしまった。
はずみでぐりっと中を抉ってしまったようでちょっと痛かったようだ。
中を痛めつけるのは好みではない。
今日のところはこれまで、だな。
まだ逝けてないようなので突起を弄って逝かせて、仰向けにさせる。
涙目になってるのが可愛くて、まぶたにキスをしてみた。
するり、と先生の手が俺の背に回る。
唇を合わせていると先生の手が下りてきた。
そっと俺の股間を触る。
「……やっぱりやりたいの?」
「あ、違うの、ごめんなさい。なんとなく触っただけよ」
なんとなくねぇ。
先生を上にして転がると重みが心地よい。
「ねえ先生、今度21日、梅を見に行きましょう。八重子先生と孝弘さんも一緒に」
「いいわねえ。あ、お墓参りどうしよう…」
「お彼岸か。忘れてた。先生のお父さんがしてる最中に出てきちゃ困るな」
がつんっと殴られた。
いてててて。
「先生最近暴力的…」
「そういうことをあなたが言うからでしょ」
「ね、俺のこと好き?」
「何よ突然。好きよ。あなたは?」
「俺も好きですよ。愛してます」
「ふふっ」
さっき殴ったところを撫でられてキスされた。
たまに行動がつかめない。
先生の携帯がなる。
八重子先生からでそろそろ戻ってOKとのことだ。
さっとシャワーを浴びてもらって着物を着なおして戻る。
中でお茶をいただいて、さ、俺はそろそろ帰りましょうかね。
「じゃまた火曜ね」
「はい、ではまた」
別れて帰宅する。
メシを適当にとって布団にもぐる。
なんだかんだ疲れるわけで。
おやすみなさい。

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278

翌朝、起きると先生がいなくて外が明るい。
寝過ごしたようだ。
布団の中でぼんやりしてると先生が起こしに来た。
「あら起きてたの? ご飯食べるでしょ?」
早く着替えてきなさい、といわれて布団から這い出る。
身づくろいをして食卓につけばポトフ。
寝ぼけ半分に食べてもうまい。
…トマト。温かいトマトはいやだ。
手が止まっていると孝弘さんが食べてくれた。
「あっお父さんダメよ、人のおかず食べちゃ」
「いいんじゃないの? 山沢さん苦手っぽいし」
律君が笑って言ってくれて新たな温かいトマトを回避できた。
野菜を沢山食べて腹いっぱいになる。
「さてと、ちょっと手伝ってくれるかい」
八重子先生に呼ばれて茶道具の整理を助ける。
重い釜の移動に体力を使ってくたびれてしまった。
「お昼ご飯できたわよ」
その声に中断されご飯をいただく。
昼からはどうするのかな。
お昼ごはんは孝弘さんが居ないそうでスパゲティ。
くっ、辛っ!
にっこりと先生が笑う。
「しし唐、当たったの?」
涙目でうなづく。
「普段の行いかな」
と呟いたら八重子先生が笑っている。
「そうかもしれないわねー」
先生までもがのんびりとそんなことを言う。
俺の分は2人分だったらしく、八重子先生とは明らかに量が違う。
まぁその分当たりを引きやすい。
「暖かいわねぇ。あとでお昼寝したいわね」
「ですねぇ」
「年寄りみたいなこと言ってないで片付け手伝っとくれ」
「サー・イエッサー」
ぷっ、と先生が噴出した。
「映画、見た口ですか?」
「アメリカの映画でしょ?」
おしゃべりしながらお茶碗や水指などの入れ替え。
冬向きのものは奥へ、春夏のものを手前へ。
「ことしもお花見の茶会しようかねえ」
「そうねえ」
「去年は参加できなかったんですよね。今年されるなら参加したいです」
先生がにこっと笑って私をなでる。
「なんで撫でるんですか」
「ん、なにか可愛かったからよ」
ハイハイ。
「あらこれ…懐かしいわ」
「あ、綺麗ですね。夏向きですか?」
「どれどれ? そりゃ夏だね。盛夏に使ったらいいよ」
切子の水指はさぞや涼しげだろう。
「それとそろいのお茶碗もあるよ」
「棗はどういうのと合わします? 木地ですか? 黒棗?」
「それもいいけどちゃんと揃いであるんだよ、その水指。ただどこに仕舞ったかねえ」
「…来年夏までに見つけましょう」
「あんたが手伝ってくれたら見つかるかもしれないね」
出来るだけ道具が一具になるようにリストも作って行くことにした。
中身の写真を撮って箱につけていくのもいいな。
そんな相談もしつつおやつタイム。
今日はカステラだ。
「八重子先生ってよく太りませんね」
「あら。おばあちゃんお医者さんに甘いものは控えめにって言われてるわよ」
「え、でも結構」
「前はもっと食べてたからねぇ」
これで控えめだったのか。

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277

さて、と。
布団を敷いて寝巻きに着替えた。
先生が髪を纏めているのを後ろから抱きしめる。
「もうちょっと待ってて」
「待たない」
もぞもぞと先生の胸やお腹をまさぐる。
「待って頂戴、ね、あの、お手水行ってから。ね?」
苦笑。
「はいはい、行ってらっしゃい」
パタパタとトイレへ走っていった。
戸締りしてる間に行っとけばいいのに。こうなるのわかってんだから。
少し待つ。戻ってきた。
「寒~い」
ぱっと俺に抱きついてくる。
…障子閉めようや。
布団に押し込んで障子を閉め、それからもぐりこむ。
「見られたかったんですか?」
「ち、違うわよ、寒かっただけよ」
「いいですよ、今日良い月ですから庭でも」
「違うって言ってるでしょ…ん、ぁ…」
いい感触だなぁ、胸。
身体を撫で回して堪能する。
沢山撫でた後、股間に手をやれば結構に濡れている。
中に入れず外側を玩びつつキスしてたら唇を噛まれた。
むっとしてたらそれがわかったのか身を縮こまらせて謝ってきた。
一瞬もうやめちまおうか、とも思ったが。
恐々と入れて欲しい、と言うのを見れば可哀想になってそのまま中を探って逝かせて。
二度、中で逝かせると眠たげだ。
そのまま始末もしてないのに寝息に変わった。
息をつき、股間を拭いて寝巻きを着せなおして手洗いに立つ。
そのまま庭へ出て暫く月を眺めた。
カタン、と音がして振り返れば八重子先生だ。
「寒いのに何してるんだい?」
「月が綺麗だと思いまして」
手が伸びて額に触れる。
「眉間にしわ寄せて綺麗もないだろ」
苦笑する。
暫く八重子先生に見つめられて。
ぽんぽんと頭を撫でられた。
「風邪引かないうちに寝なさいよ」
「はい」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
また月を見ながら自分の中を治める努力をして折り合いをつけて部屋に戻った。
先生は気持ち良さそうに寝ていて。可愛い。
そう思えるようになっていてほっとして布団にもぐりこんで寝た。

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276

翌日の仕事はまぁ土曜日だし、それなりに忙しい。
はっと気づけば昼前で慌てて帰宅し風呂に入ってお稽古に駆けつける。
電車の中で走っても意味はないのでちゃんと整ってるか確かめて。
駅からタクシーを使って駆けつける。
セーフ。
「こんにちはー」
「はい、いらっしゃい」
水屋の支度は…おや整ってる。
「朝の方が少なかったのよ~、だからしちゃったわ」
「あ、そうでしたか」
「あんたもお茶のみなさいよ。丁度ぬるいわよ」
「ありがとうございます」
一息つかせてもらってそれからお稽古。
とんとん、と間も良くお稽古は進み自分のお稽古も。
「この調子で続けたらなんとか夏前に出来そうねえ」
「そーなるといいですねー」
「そうなるようにするのよ。でなきゃもっと厳しくするわよ」
「うっ…頑張ります」
今日は先生も自分の稽古をしたいからとお付き合い。
八重子先生に指導してもらうのを横で見学。
台子だから碗建箸なのだが自分がすると悩むんだよね。
これは先生でも一瞬手が戸惑うらしい。
教える側に回るとちゃんと違うってわかるとか。
二度続けて。
さすが先生一度言われたことは次には全部直ってる。
「さてと。水屋は山沢さんに任せてご飯の支度、終らせないとねぇ」
「あら、まだできてなかったの?」
「そうだよ、あんたお稽古したいって言うから」
くすくす笑ってみてたらペシッとはたかれた。
「じゃれてないで」
八重子先生が呆れてる。
先生方が台所へ行って俺は水屋を片付ける。
もう少しで、と言うところで先生がご飯よー、と呼びに来た。
いま行きます、と答えて手早く片す。
手を拭きつつ食卓へ向かう、いい匂いだ。
「ろーるきゃべつ?」
「春キャベツの春巻きよ。中はパプリカとカニカマと菜の花と長芋なの」
「ヘルシーですね」
「ちゃんとお肉も有るわよ。はい」
野菜の肉巻きだ。
「今日はキャベツがいいのが安くてねぇ。だからキャベツ尽くしだよ」
と八重子先生から渡されたのはコールスロー。
「梅と大葉が入ってるの、おいしいわよ」
「明日の朝はホイコーローとかどうかねぇ」
「朝から多いんじゃない?」
「山沢さんなら食べれるでしょうけど私は朝からはちょっといやねぇ」
濃すぎるのか。
「スープ煮とかされたらどうです?ポトフとか」
「あ、それはいいねえ」
「サラダだったら汐昆布とごま油で和えるとかいいんじゃないですか」
「でもそんなんじゃあんた足んないだろ?」
「あら、ベーコン足したらいいわよね?」
「あー、はい、十分です」
八重子先生も何かとメシに気を使ってくださる。助かる。
おいしくいただいてると先生はこちらを見てうれしそうだ。
しっかり食って満腹。
孝弘さんが食べ終わって台所を片付ける。
先生が明日の朝御飯の仕込みをするというので手伝いつつ。
いろいろ剥いて鍋へ。
ベーコンとウインナーも投入して煮込む。
おでんと一緒で一度炊いて次の日が美味しいらしい。
いい匂いがするなぁ。
先生が作るのを眺めつつ、少し色気を感じる。
「居間にいたら? 立ってたら疲れるでしょ?」
「いや、ご飯拵えしてる姿って結構好きなんですよね」
「そう?」
「ええ、手をだしたくなる」
きゅっと口を捻られた。
「そういうこと言わないの」
じゃれてるうちにそろそろ火が通っただろう、と言うことで火を落として居間へ。
先生はそのままお風呂。
八重子先生はもうとっくに、と言うことで俺も先生と。
と思ったのだが断られた。
今更だが何か気恥ずかしいらしい。
お茶をいただいてゆっくりしていると先生が上がってきた。
「ごめんなさい、うっかりお湯落としちゃった」
ありゃ。
まぁいいけどね、風呂は一応入ってきてるし。
そんじゃ戸締りを確かめますか。
八重子先生が火の始末を確かめて居る。
お勝手も確認して、おやすみなさいと八重子先生と別れて先生と寝間へ。

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275

翌朝出勤し、貰った自慢をする。
バレンタインにも貰ったというと大変うらやましがられた。
仕事を終えて一服していると先生からメール。
八重子先生と広げて全種類ちょっとづつ食べたらしい。
太りますよ~、とメールすると太っちゃったら運動に付き合ってね、と帰ってきた。
可愛いなあ。
さって今日は身頃を縫おう。
先生は今頃お食事でその後はお花のお稽古だろう。
以前花を持って帰ってくるのを見かけたけど綺麗だったなぁ。
美人は花を持てばますます綺麗っていうね。
ちくちくと縫ってたまに針を指に刺したり折れたり。
なんで折れるんだろう。
握力?縫い方?
背縫いを終えてふと気づけば暗い。
え、もう夕方か?
なんだ、曇ってるだけだった。
でもそろそろ夕飯何か買ってこないとなあ。
先生は今日は何を食べるのだろう。
本当に主婦って大変だよなあ。
俺なら食いたいなと思うもの買ってきて食えばいいし、どこか食いに行けばいいが。
皆の分作って、これが嫌いとか今日は食べたくないとか。
先生のお宅で手伝うのは出来ても毎日のメニュー考えろって言われるとね。
……親子丼で良いか。
もうちょっとしたら食べに行こう。
畳んで片付けて。
そろそろしっかりと掃除しないとなぁ。
納戸に掃除機を取りに入ると、先生はここに入るのを嫌がってたのを思い出す。
掃除機をかけて、まぁこんなもんでいいか。
片付けて手を洗って着替えてメシ!
外寒いー。
ぶるり、として近所の定食屋へ。
親子丼一つ。
山椒たっぷりかけていただく。
あったかくてうまい。
腹に物が入るとやっぱり温まってよい。
帰宅して風呂に入って頭を乾かして。
さあ寝ようかな。
ベッドにもぐりこむとメール。
今晩のおかず、と先生から写メが来た。
やり方がやっとわかったとのことだ。
くっそめちゃくちゃうまそうなメシじゃないか。
ご飯はもう食べたけどもう一度食べたくなったとメールを返す。
暫くメールを交わしてからおやすみなさい、と打ち込み寝た。

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