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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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299

さて本日は決算だ。
事務方が今日は早くから事務所に立てこもってピリピリしている。
大変そうだなぁとは思うものの、現場だと別にやることはない。
普通に買って普通に売るだけだから。
事務方が早く現場事務を終らせたいようでせっつく。
と言うことで早く仕事も終わり、ゆったりした気分で帰宅した。
良い天気だ。
せっかくだから散歩しようかな。
ぶらり、ぶらりと歩く。
帰って昼寝をして。
良い気持ちだ。
夕方一度起きて食事を取る。
ごはんと鯛のお造り、味噌汁。
さっと簡単に食べて。
布団にもぐった。
明日は…先生、もう生理終わってるのかな。
ちょっとメールしてみよう。
暫く待つと明日には終わりそうとのお返事だ。
うーん、微妙。
少々まだでも俺は構わないんだけどね。
それよりそろそろお花見したい、とメールに書いてある。
今週の土曜日かな…。
明日その話を詰めましょう、と送って俺は寝ることにした。
風呂は明日!
おやすみなさーい。
さて、本日エイプリルフール。
と言うか本日より消費税増税の話で持ちきりで、嘘をついて遊ばずに仕事が終りそうだ。
先生の教室では洒落っけのある人や余裕が有る人も多いからやってるかな?
シャワーを浴びて先生のお宅へ。
「こんにちはー」
「はい、こんにちは」
「あ、山沢さん、こんにちは。お久しぶりね~。丁度よかった~これ教えて~」
朝の生徒さんだが、どうやら最近スマホを入手したようだ。
「ああ、これはWiFiが飛んでないと…えぇと、WiFiがわからないですか。
 おうちに光回線とかネットとかされてます? ああ、で、それは無線でネットしてる。
 その無線をWiFiっていいます」
「あらじゃうちじゃないとだめなの?」
「駅とか、マックなんかは公衆無線回線ありますからそれに繋がると思いますよ」
「そうなのね~ありがと。じゃあ先生、失礼しますね。山沢さんもまたね」
ま、実はこの家にも無線は飛んでるわけだが。
じゃないとタブレット使ってられん。
「スマホって面白そうだねえ」
「あー…機能は多いですよ、でもあの小さい画面ですからね。
 指先が鈍くなってると使いにくいですよ。
 むしろ私の持ってるやつより少し小さめが使い勝手がいいと思います」
「山沢さんのそれ、電話できないだろ」
「出来ますよ」
「画面に向かって会話するの?」
「別にそれでもいいですし、イヤホンとマイクがセットになったのをつけて、
 それで会話してもいいですし…あ、それとこのタブとは無線で連携できますからね」
こんなの、と鞄からヘッドセットを出してみせる。
「既に連携されてるのでこれをつけて…画面から呼び出します」
先生の電話が鳴る。
「廊下のあちらまで行きますのでそれから出てみてください」
廊下の端から通話開始。
「聞こえますか?」
「聞こえるわ! 凄い。ほら、お母さん、これ出てみて」
「八重子先生聞こえます?」
「本当だねえ、へぇ~」
「じゃ切りますよ」
終了して横へ戻る。
「ただこれ、鞄に入れたままで通話できるんですけど…へんな人に見えるんですよ」
「…そうかも。独り言に見えるわよ」
「回避するのに携帯のモックといって模型みたいなものがありまして。
 それを手に持って耳に当てるというワザもありますが」
「まぁその話は後にして早くご飯食べないとお昼の生徒さん来ちゃうわね」
では俺は水屋を。
「あ、山沢さん、今週は荘り物中心にって決めたからよろしくね」
「茶筌荘りとかですか?」
「そう」
「わかりました、用意します」
水屋で状態の良い茶入と茶杓、茶筌と茶碗と水差しを用意した。
稽古が始まって今日は先生も気楽そうだ。
普段は上の方の手前に近づくに従い、やはり緊迫感が出てくる。
簡単なお点前でも生徒さんには優しいけれどきっちりお稽古されている。
楽しそうにお稽古されてるのを見ているのも幸せで。
皆さん帰られてから私のお稽古は厳しくて。
お稽古が終ってからその落差にちょっと拗ねたら笑われた。
苦笑してお夕飯をいただく。
先生がお風呂に消えて、八重子先生は町内会の会合へ。

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298

あけて翌日は曇り空。
降るって話だけど。
さて朝御飯をいただいて先生は昨日とは違って元気だ。
「掃除手伝ってくれるかしら」
「はいよ、どこしましょ?」
「お庭お願い。お風呂洗ってくるから」
「風呂は昨日洗いましたよ」
「あらそうだったの? 悪いわねえ。じゃ座敷掃除してるから」
「ういっす」
明らかに雑草、と言うものも片付けて焼き払うべく落ち葉の上へ。
火の番は律君と決まっている。
俺がやるんなら焼却炉置きたい。
どうせ今日は焼けない。湿度からすると雨だし、夜に少し降ったようだ。
明日は晴れるのかなぁと思いつつ落ち葉をはいて草をとって。
鳥に少しおやつをやる。
桜のつぼみがほころんできて美しい。
眺めていると花が一つ、二つ手に落ちてきた。
鳥のお礼か。
先生がお茶を入れてくれたのでそこに浮かべる。
「あら、風流ね」
「あの桜の、鳥のおすそわけですね」
「もう春ねえ」
「春ですねえ…お花見か。宴会はしないんですか?」
「晶ちゃんたちはするかもしれないわね」
「先生は混ざらないんですか?」
「親世代が混ざっても子供たちは面白くないでしょ?」
「先生が混ざるなら俺も混ぜてもらおうかと思ったんですけどね」
「晶ちゃんに手、出しちゃだめよ?」
「出しませんよ」
「だったらいいけど」
「たしかに晶ちゃんも司ちゃんも先生と似たところありますよね」
「まあねぇ姪だもの。だからって」
ついくすくすと笑ってしまう。
「なによぅ」
「可愛いな、と思っただけですよ」
少し膨れてるのも可愛い。
「お昼できたよ、孝弘さんに持ってとくれ」
「あー、はいはい、俺が行きます」
今日のお昼ご飯はオムレツか。色々入ってるなぁ。
それと肉の炒めたの。
スープがついてる。
これはうまそうだな。
「なんだ、お前か。あれは具合が悪いのか?」
「昨日はそうみたいでしたけど今日はそうでもないですね」
お櫃が空になるまで平らげてお膳を返してくれる。
お膳を引いて台所へ返し、戻ると俺の分が遺してあってそれをいただく。
スープはちゃんと温めなおしてくれた。
オムレツにはシャケのフレークとネギか。いやピーマンがまたいた。
昼はどうしても残品整理になるよね。
と思っていたら追加で先生が一品くれた。
「足りないでしょ?」
嬉しいなぁ。
「あんた山沢さんには優しいねえ」
「そうかしら」
「お稽古だと厳しいですよね」
「あらだって上級取るんでしょ?」
「助教授取れたら良いなぁとは思ってますが」
「厳しくしないと覚えられないわよ」
だよなぁ、先生が俺のためを思って厳しくしてくれてるのわかるから反発心がわかない。
お茶をいただいてゆっくりしているとかなり曇ってきた。
そろそろ降るのかな。
見ている間にぽつっと落ちてきた。
「ああ、降ってきましたね」
「明日は晴れるかしらね」
「晴れたら沢山洗濯物を干すんでしょう?」
「お布団もね」
八重子先生に頼まれて道具の目録作りを手伝っていると止んできた。
「あんた今日は早くお帰り」
「何かありましたか」
「今日は冷蔵庫の在庫整理だからね」
「ああ。じゃ、かえって何ぞ食べます」
「あんた…あんまり絹を甘やかすんじゃないよ」
「う、それは難しいです。甘えられると嬉しくて」
「わかるけどね」
「ただ私も生理前だと…ちょっとしたことでイラつくので。
 もしかしたらその時は喧嘩になる可能性はあるかとは思いますが…」
「あぁ人によっては苛々するって言うからねぇ、あんたはそういうタイプなんだね」
「ええ、妙にいらいらすると思ったら翌日とかあります」
なんか頭なでられてしまった。
キリのいいところで終了し、片付ける。
「さてと、それじゃ帰ります」
「あら、もう帰っちゃうの? もうちょっといたらいいのに」
「また火曜日来ますから。その時は、ね」
頬染めて可愛いなー。
見送られて帰途に着く。
帰り道に食料調達して帰ってすぐ手を洗って飯を食い、寝た。

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297

朝、気分よく起きて出勤。
その気分も束の間、温かさと土曜日と言うのもあり怒涛のように荷物が動く。
ぐったりして時計を見上げれば8時過ぎだ。
早いなぁ。
あ、メール入ってる。
先生からだ。
今朝からemoji …ああ、生理かな? 月のマークか。
ちょっと残念に思いつつも残りの仕事を片付けて帰宅し、お稽古の用意をした。
さて先生のお宅へつくと先生はちょっとぴりぴりしてらっしゃる。
ま、この時期は仕方ないね。
八つ当たりされるかもしれないなぁ、気をつけて振舞おう。
意外とそんなこともなく、生徒さんにも優しげにお稽古が進む。
凄いな、お稽古だと大丈夫なんだな。
生徒さん達が帰られて水屋を片付けてたら何か不機嫌そうだ。
手を掴まれた。
「どうしました?」
手が白くなるほどに俺の腕を掴んでるけどそれほどには痛くない。
握力20くらいかな、この感じは。
「早く片付けましょう、足冷えますよ? ここ板の間ですし」
「あ、ああそうね」
「じゃなきゃ居間に戻ってコタツにもぐっててください」
「そうさせてくれる? 悪いわね…」
もしかしたら不機嫌じゃなくて生理痛だったかな?
手早く片付け台所を覗く。
「ああ、もうできるから食卓片付けとくれ」
「はい」
食卓を片付けていると先生がする、と言い出したが、そのままそのまま、と。
台所からおかずや味噌汁などを運び出して展開し、孝弘さんたちを呼んだ。
今日はご飯をよそうのも私だ。
先生は気だるげに黙々と食べている。
律君はそんなお母さんの様子はスルーだ。
いつものこと、と言うところか?
孝弘さんは、あれ? ちょっと気にはしてるのか。
おかわり、と言いにくそうにしている。
気配を察知して聞いてあげたり、先生の取り皿におかずを乗せたり。
食後、先生はこたつに横になった。
「布団敷きましょうか?」
「ちょっとこうしてたいだけだから」
眠いのかな。
背中が冷えないようハーフケットを掛けて、片付けに立った。
洗い物を終えて戻ると八重子先生が痛み止めまだ持ってるかと聞く。
「あ、ありますよ、鞄に。どこか痛むんですか?」
「絹がねぇ…」
「ああ、生理痛ですか。それじゃあ先日の薬でいいですね、取ってきます」
「悪いわね」
渡すと八重子先生がお白湯を渡して飲ませている。
横に座ると先生が俺の手を握る。
痛いときって心細いのかもしれない。
そのうち薬が効いてきたのか、あふ、とあくび、そして寝息。
握る手から力が抜けて畳の上に落ちた。
可愛いなあ、とついニヤついてしまった。
「布団、敷いてきます」
「あ、お風呂どうする? 入る?」
「最後に浸からせて貰っていいですか?」
「ん、それならお湯は落としといてくれるかい」
「ついでに風呂洗っときましょう」
「そうしてくれると助かるよ」
寝間に布団を敷いて先生の寝巻きを出す。
さて、部屋につれてきて着替えさせるべきか。
あちらで着替えさせ布団に突っ込むべきか。
とりあえず居間にもって行くか。
戻ると八重子先生は既にお風呂に行った様だ。
先生の横に座って寝顔を眺めて。幸せ。
髪をほどいて帯を緩めて行く。
帯締めをほどいて、帯枕を抜いて。
さて、帯は流石にほどけないな、起こさないと。
髪を撫でて人の気配がないのを良いことに軽くキス。
ゆったりとお茶を飲んでいると八重子先生がお風呂から上がってきた。
交代で入る。
ぬるめの湯にしっかりと温まって、湯を落とし風呂を洗う。
先生は明日はいるだろう。
ん、ピカピカになったはずだ。
体を拭いて浴衣を羽織って出れば律君と行き会った。
律君は顔を赤くして立ち去る。
ん?と思ったら羽織ってるだけだから見えてたか、いろんなものが。
先生も裸でうろうろしないから見慣れないのだろうか。
苦笑し、居間に戻る。
まだ先生は寝ていて八重子先生にここで着替えさせていいか聞いてみた。
構わないというので上体を起こして抱きとめて帯を解く。
紐をすべて抜いてまとめて脱がせ、浴衣を着せる。
「相変わらず上手にするもんだねえ」
「着せるほうは無理ですけど脱がすんなら簡単ですよ」
「さて、寝ようかね。ああ、火の始末と戸締りはもう確かめてあるから」
「ありがとうございます、おやすみなさい」
コタツを切って先生を担いで寝間へ行こうとしたらさすがに目が覚めたようだ。
「お手水行ってくるわ…」
と、よろけて柱にぶつかった。
苦笑して手を引いてトイレにお連れする。
「中で寝ないで下さいよ、着物片付けてきますから」
「ん…」
片付けて寝間に戻ればまだいない。
一応トイレに声を掛けるとやっぱり寝てた。
ちょっと笑って出てくるのを待ってつれて帰る。
先生は布団に入ってすぐに寝てしまった。
俺も寝よう、おやすみなさい。

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296

翌日、思い出してメールする。
ピーマンのことを。
使っておくか持ってくるかどっちでもいいとのことで持っていくことにした。
仕事が終わり、シャワーを浴び着替えて先生の着物とピーマンを持ってお稽古場へ。
台所にピーマンを置き居間へ行って着物をお渡しする。
「あ、今日は濃茶で花月するからわかってるわよね」
「そうでしたね。うっかり折据回しそうです」
「ん、最初の正客は私がするから」
「お願いします」
ほっとして用意をする。
生徒さん達が来られて濃茶付花月をする。
4回して、やっと時間が来て終了。
やっぱり苦手だなぁ。
片付けてるとご飯食べて帰るでしょ?と言われたが…。
やっぱりピーマン。
肉詰めね。いいけどね。
野菜の炒め物と。
美味しくいただいて今日は帰る。
「じゃまた土曜日お邪魔します」
「またね」
と軽くキスされて。
いや律君に見られたらどうするんだよ。
最近大胆だなぁ、と思いつつゆっくりと帰宅した。
翌朝の支度をして就寝。
うちの布団にも先生の匂いがして、いないのにいるような気がする。
だからいないにもかかわらず幸せな気分で眠れた。
翌朝、金曜なのにそれなりに荷物は動き。
仕事が終って外に出れば天気もよく温かい。
こんな日は散歩しようか。
昼を食べた後、掃除を済ませ散歩へ。
汗ばむ程度の散歩だが清しい。
桜が咲きはじめていて思わず写真にとって先生へ送る。
久々に思い立ってトレーニングもしてしまった。
風呂に入ってのんびり。
浴衣をまとって出てみるとメールあり。
先生からお花が綺麗に活けれたから、と写真が来ていた。
うーん、春だなぁ。
2通目は、と見ると八重子先生の仕業だな、先生が花を抱えているところの写真。
ん、綺麗だ。
八重子先生もそう思ったのかな?
そうじゃなきゃ俺が見たがるだろうから送ってくれたのかな。
嬉しくなってパソコンにも転送した。
ゆったりと気分のよいまま夕方になって、何を食べようか。
まだピーマンの佃煮はある。
味噌汁は久々に作ることにして…あ、味噌がない。
ってことは味噌屋に寄って来ないといかんな。
塩鮭あるから納豆と卵。
ん、朝食になってしまうな。まぁいいか。
買い物へいこう。
夕方とはいえまだ温かい中買物を済ませ帰宅してシャケを焼いて味噌汁を作る。
ごはんはレンチンだが…久々に食べるとまずい。
炊き立てご飯にはかなうわけもないな。
なんて思いつつ平らげて、ごちそうさま。
歯を磨いたらおやすみなさい。

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295

朝、やはり寝過ごして8時前。
はらへった。
パンを焼いて蜂蜜をたっぷり塗って食べる。
ぬるいエスプレッソ。
しばらくして先生も起きてきた。
頂戴、と言うので新たに焼いて蜂蜜かバターか、といえば蜂蜜。
コーヒーかエスプレッソ、と聞けばコーヒー。
ミルクはこの家に今日はない。
まだ眠そうだ。
「もうちょっと寝てたらどうですか?」
「あなたも一緒に寝ましょ」
「俺は別に眠くないですよ?」
「いいから」
「はいはい、甘えたいんですか?」
「悪い?」
「悪くない。良い気分ですよ」
ふふっと笑って抱きしめて、抱き上げる。
「でもえっちはだめよ? 眠いんだから」
「しょうがないなぁ」
ベッドに入り頬をなでる。
「キスくらいはいいわよ」
そう言われたから深くキスした。
「まだ眠い?」
「ばか。寝かせてっていったのに」
「一度したらまた眠くなるかもしれないね」
軽く乳首に触れるとビクッとして。可愛いなぁ。
「ちゃんとするか、直接こっちで軽くかどっちがいい?」
「…軽くでお願い」
「OK」
するりと股間にもぐりこみ、突起を舐めて逝かせた。
汁を舐め取り先生にキスすると叱られ。
怒るところも可愛くてつい懐に抱きしめてしまうと叱る声が止んだ。
「可愛いなぁ、愛してる。寝てもいいですよ」
ぐっ!乳首つねられた。
「だ・か・ら! なんでそこを抓る」
「痛がるからかしらね。じゃおやすみなさい」
はいはい。
汗が引いてきたころ布団をかける。
寝息。気持良さそうだな。
眠くはなかったのに誘われるように寝てしまう。
次に起きたら昼過ぎだった。
先生にお手水行きたいから手を離して、と起こされた。
一緒についてって抱きしめてトイレに入ろうとしたら脛を踵で蹴られた。
思わず放した隙にトイレに入られてしまった。失敗。
出てきた先生にランチの美味しいところ連れて行ってとねだられ、着替える。
和食、とのことで懐石系のお店へ。
外は雨だった。
入店し、コースを頼む。
先生が幸せそうに食べてて俺も幸せ。
食後、このまま帰るか聞いてみた。
雨の中また出てくるのがいやだというかもしれないし。
「そうねぇ…そうしようかしら。着物とか明日持ってきてくれるわよね」
「お持ちしますよ」
「だったら、うん、もう帰るわ」
「俺としちゃ、帰したくないんですけどね」
「あら」
頭を混ぜられ髪を崩される。
「可愛いわ、そういうところ。いつも可愛かったらいいのに」
「あなたを可愛がるほうが好きですから」
ぽっと頬を染めて、ん、可愛らしい。
電車の乗り場まで送って別れる。
さて、と。晩飯の惣菜は一昨日のがあるし。
飯もまだ一膳分はある。
そのまま帰ろうか。
いやプリンだ、食われたプリンを買いなおそう。
コンビニへ寄って帰宅して。
後は縫い物を少しして夕飯を食べておやすみなさい。

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