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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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169

クゥ、と先生のお腹がなった。
なんだそろそろ晩飯の時間じゃないか。
何が食べたい?と聞くとパエリアという。
ああ、あれかあそこのか。
ちょっと待ってて、とチラシを探す。
あったあった。
「どれにします?」
「んー、これがいいわ、これにしましょうよ」
電話で注文して届くまでの間に服を着る。
先生はまだ立てないそうなのでメシが来てから。
財布等用意して、先生の横に座る。
キス。
胸をまさぐり少し煽る。
「またするの?」
「ええ、20分はかかりますからね」
乳首を噛み、股間の感触を楽しむ。
喘ぎ声が気持ちいい。
「この格好で取りに出てもらおうかな、出前」
「やだ、だめ、よして」
中に入れてる指が締め付けられる。
ぎゅうぎゅう締め付けて喘ぐ。やっぱりそういうこと言われるのすきなんじゃないか?
チャイムが鳴ると同時に逝った。
慌てて指を引き抜き、取りに出る。
意外と早かったな。
受け取って食卓にひろげてから手を洗い、先生を連れに寝室へ入った。
あ、少し怒ってる。
私の懐に手を入れて爪を立てて乳をつかまれた。
いててて。
「怒ってる顔も好きだな…」
というとさっと顔に朱が走り横を向かれてしまった。
「さ、食べましょう、立てますか?」
首を横に振る。
浴衣を纏わせ抱えあげて食卓に着かせた。
Mサイズとサラダ、付け合せにいくつかを頼んだ。
パエリア取る時はお玉レンゲを使うとそれなりに取りよい。
食べているときの先生も好きで、ついついにっこりしてしまう。
あと纏わせているだけだから乳や太腿が動作のたびにちらちらして扇情的だ。
気づいたようで胸元の合わせを直し、裾を直されてしまった。
「ね、あんまり見ないで。食べられなくなっちゃうわよ」
可愛い。
「テレビ、つけましょうか?」
気を紛らわせねば更に襲ってしまいそうだ。
テレビを見つつ。
「そういえば家元初釜式、ニュースでやってましたか?」
「ええ、してたわよ。初日は政財界でしょ」
「二日目はお茶の先生方でしたよ」
「あら、どうして知ってるの?」
「資料館に立ち寄ったものですから。向かわれる方々を見れば教授ばかりで」
「何か面白い展示あったの?」
「酒器ですね、でも一人で見ても面白くなかった。あなたと行きたいな」
「じゃあ…今度行きましょ…」
「京都展示巡りの旅、行きたいですね」
2泊か3泊か。
暇な時期に有給でもいいな。
「お稽古は八重子先生に少しお願いして」
「怒られるかしら」
「展覧会メインなら怒られないでしょう、きっと」
「楽しみだわ…楽は行きたいわねえ」
「ああ、楽はいいですね。大西はどうです?」
「見たら欲しくなっちゃうじゃない」
「さすがにいい釜はポンとは買えませんしねえ」
食事が済み、後始末をして手を洗い歯を磨く。
結構脂っこいな。
手を貸して、と言うので先生の腰を支えて洗わせた。

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先生の首筋を舐める。
びくっとして我慢している。
耳たぶを舐めると声が乱れた。
腕をつねられる。
乳首を舐めるとゴンッと頭をグーで叩かれた。
ああ目が笑ってない。
これは怒られるな。
電話が終ってがっちり頭をホールドされた。
「しないでっていったでしょう。なんでするの!」
「うーあなたが可愛いから」
「電話中はやめてっていってるでしょ」
怒っているその口にキスをする。
かり、と舌を噛まれて。
頭を掴む手が緩んだ。
そのまま暫く舌を絡める。
口中を犯すかのように激しく、また、ソフトクリームを舐めるかのように優しく。
唇を離せば怒る気力は途切れたようだ。
「すぐにこうしてごまかすんだから…」
「キス、好きですよね、先生」
「ばか」
「もう一回したいな」
そういってあそこをまさぐる。
たっぷりと濡れていて嬉しくなった。
すぐに気持ち良さそうな顔。
強く抱きしめながら逝かせる。
暴れそうな体を私に押し付けて切羽詰った声を出した。
私に玩具にされている気がする…以前そういってた。
力の差もあるだろう。
いくらこの人が暴れても私には押さえ込める。
沢山玩んでいたぶって暴れても泣いて懇願されてもやめないことも出来る。
それを知ってるからそう思うのかもしれない。
きっちり中で逝かせて己を落ち着かせた。
背中を撫でて、なだめて。
先生が落ち着くまで。

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167

抱いて落ち着いて。
「初釜、どうでした」
「良かったわよ…来年はあなたも一緒に行けるといいわね」
「いいんですか?」
「弟子を連れて行くのも先生の勤めよ」
「ぜひお願いします」
「来週、うちの初釜のアシストちゃんとしてね。いつものようにでいいから」
「はい」
「お弁当がねぇ三友居さんのでおいしかったのよ」
「ああ、あそこですか。花びらもちはどこのものでしたか?」
「とらやさんだったわ」
「それは残念、あそこはごぼう1本でしょう?」
「普通一本よ?」
「川端道喜は2本です。まぁ絶対食べにくいですが」
「あら?そうなの?食べたことあるの?」
「一度だけですけど頂きました。まったく持って自分では手に入りませんね。
 面白いのは松屋常盤かな。一度お持ちしましょう。面白いから」
「お正月過ぎたけど大丈夫なのかしら」
「数言えば大丈夫だと思います。多ければ他のお弟子さんにどうぞ」
松風も一緒に頼もう。松風好きなんだ。
ゆっくりと先生の肌を撫でつつ、色々お話をする。
そのうち、先生がもじもじしてきた。
こりっと乳首をつまむといい声。
くにくにと弄って楽しむ。
先生が俺の手をそっと下に導いた。
ああ、よく濡れてる。
また指を入れて中を楽しむと、先生も気持ち良さそうだ。
「久さん」
「はい」
「久さん久さん久さん、好き。好きよ」
ああ、ゾクゾクする。
う、久々に脳内で逝った。
賢者タイム。
自分自身、かなり濡れているのを自覚しつつ、先生を逝かせようとする。
背中を引っかかれてるな。
ちょっと痛い。
先生の言葉にならない喘ぎを聞いて楽しくて仕方がない。
ひときわ大きい声、痙攣。力が入って、そして脱力。
荒い息、いいね。
そのままキスする。
まだ指を抜いてはいない。
少し中でうごめかせる。
キスしているのに呻くのが愛しい。
押しのけたいやらしがみつきたいやら。
口を離して乳首を噛むとまた逝ってしまったようだ。
可愛くて、ニヤニヤしてたら押しのけられた。
え、と思う間もなく慌ててトイレへ。
ああ、コーヒー飲ませたんだっけ。
なんだか笑えてきてしまって、戻ってきた先生に叱られた。
「舐めてあげましょうか」
その一言で顔を赤らめて胸を叩かれる。
「可愛いな、本当に可愛い。ずっと抱いていたくなる」
「今日はもうだめ…疲れちゃったわ」
「はいはい、しょうがありませんね。どうします?泊まるか帰るか」
「うーんお稽古もないし。泊まっちゃおうかしら。いい?」
「じゃ八重子先生に電話しないと。晩御飯とか用意されてるかも」
「あ、そうね。ねえ、手を離してくれない?」
「ここに電話子機ありますよ。どうぞ」
懐に抱いたままかけさせようとする。
「…電話中に触ったりとかしないで頂戴ね、お願いよ」
ばれてた。
おとなしく先生が電話するのを聴いていることにする。
八重子先生の話し声もほんの少し聞こえる。

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166

40分ほどして先生が戻ってきた。
コーヒーを差し上げる。
「ごめんなさいね、メール、見てくれたかしら」
「どのメールでしょう」
「…身内の」
「先生はご存じないようだから申しあげますが…
 こういう関係にあるものに身内とはあまりにもつれない。
 まだ情人、手掛けのほうがましにすら思えます。私には」
「情人だなんて…思ってないわ。身内くらいに大切、そう思ったの」
「あなたは…身内とセックスするんですか?しないでしょう」
「あ…」
腕を取って引き寄せてキスというか喰らいつく。
そのまま押し倒して胸をまさぐる。
「きゃっ」
「こんなことするヤツのどこが身内ですか」
「あぁっ、やめて、ねぇ」
「それとも、身内のように性的なことは一切ない関係をお望みですか」
「やめてったら!」
っつ、またビンタかよ。
ギリッと奥歯が鳴る。腕を押さえてねめつけると怯えている。
「どうなんですか」
返事がない。
「帰りなさい」
手を離して後ろを向き、そう言った。
ぎゅっと背にしがみつかれて、か細い声で違うの、と言う。
「何が違うと?いやなんでしょうが」
「ごめんなさい、そうじゃないの。驚いたから…叩いちゃってごめんなさい」
すっと息を吸って大きく吐く。
たしかに驚かせたというか、心を乱したのは事実。
「私…山沢さんのことちゃんと恋人としてみてるわ。
 愛人とか、情人とか…そんなこと思っていないわよ」
「だったら…なぜ先日言いよどみました?」
「何か恋人以外に丁度いい言葉がないかしら、と思ったのよ」
ちょっとそれ俺一人が間抜けじゃないか…。
一人で拗ねてただけかいっ。
なんというか、参ったな。
息をつくと先生が前に回って来られ、
そっとキスされて懐に入られた。
「だから…拗ねないで。怖い顔しないで頂戴」
もう一度キス。
欲情してついあちこちを撫でてしまう。
「ねぇ、して」
先生も欲情したのか。って。求められた。
「先生、顔赤い…」
「だって…あなたが見せてって言うから」
可愛い、たまらん。
耳を舐めて胸を揉む。
「でも、ここじゃいやよ」
抱え上げてすぐさまベッドへ。
「脱がせて頂戴」
いそいそと脱がせ、裸にする。
手をあちこちに手や舌を這わす。
つんと起ち上がった乳首や、へそ、乳輪や脇。
もちろん翳りの中をも蹂躙して。
先生の声に煽り煽られ沢山愛した。

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165

翌朝、軽い二日酔い。
自分の息が酒臭い。
うー…。シャワー浴びよう。
風呂から出て、何かどうせだから見て帰るか、と思い調べる。
京都駅か資料館。昨日から展示をやっていると知り、資料館へ足を運んだ。
釜はみてもよくわからん。
酒器ならわかるだろう。
…一人で来ても楽しくないな。
何してんだろうなぁ俺。
ハラハラと雨が落ちてきて。
ふと見れば初釜に向かわれる方々。
知った顔がありご挨拶。
やはり家元の初釜に行かれる方々は緊張の色が見える。
たしか来週は関東で、だったな。
欠席者があるからと同席するか聞かれたが断る。
この面々に混ざってよいわけない。
その上洋服だし、スラックスとカッターは着てるが上着はコートだからなぁ。
せめてスーツでもっと後の日ならね。
欠席者の身代わりでもぐりこめたかもしれない。
さすがに格好を見て諦められた。
そのままぶらりと北野へ移動。
ぼんやりと境内に居ると沢山の着物の女性。
…月釜今日じゃなかったよな。
どこかの初釜の後かねえ。平日なのに。
この時期はどうしても着物の人が多いな。
得意先の人が散歩をしていて、久々にお話しする。
京都も年末は時化で御節の用意が大変だったそうだ。
やっと仕事も落ち着いて、この時期忙しいのは千家がらみのみとか。
そういえばそうだった、京都は一月半ばまで初釜でややこしかったな。
お茶の世界に身をおいているくせに忘れていた。
冷えてきたので別れて、一旦帰宅する。
ストーブぬくい。
さて。そろそろ東京へ行くか。
逃げてばかりもいられまい、もしか部屋に先生がいればいたでいいじゃないか。
思い定めて戸締りをし、出立。
東京へ。
お昼ごはんに駅弁。帰宅。
部屋は暗く、やはり帰ったようだ。
少しほっとして、鍵を開けて中に入る。
ああ、でも期待してたんだな、先生がいて欲しいと。
苦笑して着替える。ストーブがまだ効いてないにもかかわらずほの温かい。
と言うことはうちに泊まったようだ。
こちらに戻ってる旨メールするとすぐにメールが帰ってきた。
30分ほど前に乗車したらしい。
すれ違いか。
もう一通、家にいて、とメールが来た。
話し合いをいましろと言うのか、八重子先生の仲裁なしで…。
土曜日では駄目なのか書き送れば、早いほうがいいという。
仕方ない、待とう。

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