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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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154

朝、起きて隣に先生がいないことを不思議に思う。
たった数日、一緒に寝ていたからってそう思うとは。
とりあえず腹減った!とばかりにパンを食べてコーヒー入れてゆったりと。
昼前かなぁ、先生来るの。
テレビを見ながらゆっくりと年賀状の仕分け。
うーむ、出してないところはなさそうだな。
友人から数枚。
9時半すぎ。
チャイムが鳴る。
出てみると先生だ、早っ。
「いらっしゃい。早かったですね」
「律も早くに遊びに行ったから…出てきちゃったわ」
鍵を閉めて、すぐキス。
「待ってた…こうできるのを」
先生が私の懐に入り込む。
抱き寄せてそのまま持ち上げて部屋まで連れて行く。
「あ、待って、まだ草履…」
「えぇ?脱いでなかった? も、いいです、ベッドの上で脱いで」
ベッドの上に降ろして草履を脱がせる。
玄関まで持って行って、手を洗って戻るとすでに長襦袢姿。
「先生、綺麗…というか色っぽい」
今すぐ襲いたい。
先生は頬を染めて長襦袢を脱いだ。
よし、もういいだろう。
肌襦袢のままベッドに押し倒す。
先生の息が荒い。
荒々しく胸をまさぐり股間に手をやった。
「…溢れてる。期待してたんですか?」
バチッ!と俺の頬がなった。
え、あ、ビンタ食らったのか。
「すいません、恥ずかしかったですね。ごめんなさい」
拗ねたような顔つき。
「ねえ、こっちむいて下さいよ」
「いや」
「キスしたい。ダメですか?」
そっとこっちを向いてもらえた。
ディープキスをしていると、トンと胸を押される。
離れると肌襦袢と湯文字を脱がれた。
私も着ていたものを脱ぎ捨てる。
勢いを出来るだけ抑えて首筋に、鎖骨に、デコルテ、乳房、乳首、お腹、へそ。
手を這わせ舌を這わせる。
先生の荒い息に釣り込まれる。
微かな喘ぎ声に興奮して荒々しくなりそうな手を頬の痛みを思い出して我慢をする。
先生の求めているのは荒々しくされることではない。
優しく愛されること、だ。頑張れ俺!
太腿をなでて、ふくらはぎを舐める。すべすべして白くて。
翳りの内が光っている。本当に溢れていて、淫靡で。
舐めたくなって、舐めてしまった。
むんず、と私の髪を握る。
舐めないで、と声が聞こえるが無理。
喘ぎ声が大きくなってきた。
太腿が締め付ける。
しばらくして脱力、逝ったようだ。
キスするといやいやをする。
舐めた口でキスされるのはいや、という。
少し落ち着いたようなので中に指を入れて探ってゆく。
うん、いい声だ。
「俺のこと、好き?」
耳元で聞く。
「あぁっすき、すきよ。あぅ、や、そこ、だめ」
可愛いなあ、可愛い。
年上だけど可愛い。
4回ほど指で逝かせた頃、空腹を感じた。
時計を見れば12時前。なるほどもうこんな時間か。早いな。

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153

今日は朝までぐっすりと。俺もどうやら気疲れしていたようだ。
朝御飯の支度に台所へ。
「あら、お母さんどうしよう」
「どうしたの?」
「お餅が足りないわ…」
「…もしかして山沢さんの分足して頼むの忘れた?」
「あら?…そうかも」
「丸餅まだ余裕ありますが何個足らんのですか?」
「三つかしら。ある?」
「あります。誰を丸餅にします?」
「んー私とお母さんと山沢さんでいいでしょ、ねえお母さん」
「はいはい、それでいいよ」
今日で仕舞い、とばかりにお重に詰めて出す。
今晩は何か肉を食べるとか。
じゃ明日の昼はなに食べに行こうかな。
先生が食いたいものを食いにいこう。
律君達は食事後遊びに行ってしまった。
さて俺もそろそろお暇を。
「もう帰っちゃうの?」
「ええ、大掃除ちょっと残ってますし、洗濯とかしとかないといけませんし」
「あらぁしてあげるのに」
「いや、いいです。自分でやりますよ。それより明日。お待ちしてます」
「…ええ」
顔を赤らめていて可愛らしい。
では、と別れて帰宅。
自宅は寒々しく、そして散らかっている。
落ちてる洗濯物を拾って洗濯籠へ。
シーツも洗って掃除機をかけて台所を片付けて。
洗濯機からシーツを出して干して。
籠の洗濯物を洗濯機へ。乾燥までやってしまえ!
先生が触れなかった納戸を片付ける。
使う予定のものを前のほうへ。
使わないものは奥のほうへ。
アブノーマル系グッズは使わないから。
んー痕の残らない手縄だけは出しておこうか。可愛いファーのついてるやつ。
手錠とか革のカフスよりはされる側にとって負担は少ない…のかどうかは知らんが。
ニップルリングはいくつか18金とサージカルステンレスのものを入手した。
どれを気に入ってもらえるだろう。
夜、冷蔵庫をあさる。
うーん。何もないなあ。
買出しに行くか、とりあえず明日の朝の分も必要だ。
コンビニでいいか。
お弁当と朝のパンを買って戻る。
暫く先生の料理に慣れた口ではコンビニ弁当のまずさがわかる。
苦笑して久々の自宅、一人寝。
ちょっと寂しいが明日への期待。
おやすみなさい。

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152

御節をいただいて暫く団欒の後、皆さん帰られた。
司ちゃんと晶ちゃん、律君が残って部屋で騒いでるようだ。
絹先生が書初めしようと言うので用意を手伝う。
山沢さんも、と言われて。さあ困った。下手なんだよなあ。
初春、と書いた。
先生に書道を習いなさい、と言われてしまった。
人に教えるようになれば字を書かねばならないことが増えるからと。
「通信教育とかじゃだめですかねえ…」
「いいんじゃない?うちにきたときにすればいいわよ」
どこか探すか。
「先生は段位とかお持ちじゃないんですか?」
「初段くらいなら持ってるわよ。学校でとったもの」
「先生に教えていただくことはだめですか?」
「無理よ」
ばっさり断られてしまった。
「だって律君も字が上手じゃないですか。先生が教えられたんでしょ?」
「教えてないわよ」
ええ~。
「だって身内になんて甘くなって勉強にならないもの」
「そうだねえ、絹にお茶を教えるのも結構大変だったねえ」
あ、八重子先生。
「私の教えてもらった頃は先生は物差片手に持ってねえ、怖かったものだよ」
「今それやると生徒さんいなくなりそうですよね…」
「山沢さんなら耐えれるんじゃない?ふふ」
「え、いや、ちょっと遠慮します」
「今年からはビシバシといこうかしら」
「これからは先生の資格取るんだからねえ、そうしたほうがいいかもね」
うひー、怖いなぁ。
八重子先生もさらっと書かれる。草書か。読めん。
和顔愛語、と書いたらしい。
もう一枚、半紙に寿と書いてみた。
「あら、これはそれなりにいいわね」
「永、と書いてごらんよ」
書いて見る。
「うーん、別段悪くはないねえ…なのになんでああも下手なのかねえ」
なんででしょうね。
あれやこれや書かされる。
払いがだめだとか、横棒がまっすぐじゃないとか。
一文字一文字はまだ見れるが二文字になるとバランスが悪いとか。
先生が上から握りこんで、払いを。あ、こういう感じなのか。
「力、入りすぎなのよ。いつもそうだけど力任せじゃだめよ?」
「ああ、力があるとそれに頼りがちになります。柔らかいものも強く握ってしまったり」
先生の手に更に左手で触れた。先生がビクッとする。
ゴンッと拳骨が頭に落ちた。
八重子先生だ。
痛くはないけどね。
交代して八重子先生が私の手を握りこんで草書でなにやら書かれる。
何か面白い感覚。
まったく読めないが。磨穿鉄硯と書いたそうだ。
意味は?と聞くと鉄の硯に穴が開くほどの努力とか。
つまり俺に努力しろと言うことですね、どれとは言わないが。
ひとしきり色々書いて片付ける。
先生の手に墨がついている。私も付いてた。
一緒に洗いに立った。
「先生、手、また荒れましたね」
「どうしても水仕事するから…山沢さんはざらついてるけど切れなくていいわね」
「仕事柄脂っ気があるんですよね。だから切れにくいんです」
そっと手を取りひび割れたところを舐める。
「だめよ。ほら、手を洗って」
「はい」
手を洗ってついてないか確かめる。先生もついてないか確かめて。
拭いて、先生の頬に手をやりキスした。
頭を撫でられてもう少しだから我慢するように言われ、居間に戻る。
お酒を飲みつつ、つまみを食べつつ更け行く。
夜ご飯に御節。そろそろ先生も飽きてきたようだ。
作るほうはそうなるよね。
俺は美味しくて手が止まらないけれど。
なますと叩きごぼうはすでになく、田作りもなくなってしまった。
今晩は空いたスペースにりゅうひを詰めた。
鯛りゅうひと平目りゅうひ。
律君や司ちゃん、晶ちゃんは初めて食べるようで恐る恐る食べている。
先生方は一度懐石で食べたことがあるそうだ。
なるほど出てきそうな気がする。
飲んで食べて。
先生と律君が同時にあくび。
気が緩んでるね、みんな。
司ちゃんも晶ちゃんもお泊り。同じ部屋でと言うことだ。
皆が部屋に引けたので戸締りや火の用心をして先生とゆったりと飲む。
足を崩して私にもたれかかってお正月番組を見ながら飲んでる。
可愛い。
もう膝の上に乗せたい。
見ている番組が終ったので部屋に連れ帰る。
布団に入れて抱きしめているとあっという間に先生は寝てしまって、参った。
沢山人が来ていてそれが兄姉であってもきっと気疲れするのだろう。
仕方なく先生の体臭を楽しむ。ちょっと酒臭い。
そのまま寝てしまった。

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151

先生のお宅に戻ると司ちゃんが来ていた。
おお、振袖姿だ、可愛い。というか綺麗かな。晶ちゃんは可愛い感じになるが。
司ちゃんにもお年賀を。
「あーおなかすいたわ~」
「ですねー、さっさと着替えましょう」
先生を脱がせ、小物を片付ける。
それから俺。
袴の紐を解いて、袴を取る。
それを先生が畳んでくれている間に帯を外す。
司ちゃんが変な顔で見ている。
先生が甲斐甲斐しいのに違和感を覚えているのか?
礼装用の長襦袢を脱いで普段の長襦袢に袖を通す。
脱いだものを先に片付けよう。
「早く着なさい、風邪引くわよ」
と先生に止められてウールの着物をざっくり着る。
先生にちょいと手直しをされて。
お昼ごはんお昼ご飯♪
「いらっしゃい、遅かったね」
「忘れ物しちゃったのよ~司だけ先に来させたんだけど。あけましておめでとう」
「あら斐姉さん、あけましておめでとう」
「明けましておめでとうございます、斐さん」
「山沢さんだったかしら?明けましておめでとうございます」
「兄さんたちは?」
「そろそろ来るんじゃないかしら」
「先食べちゃいましょうか?」
台所へ行ってお重とお雑煮の支度をお手伝い。
ああ腹減った。
玄関で声がする。皆そろったのかな。
食卓にお重とオードブルを出して、お雑煮も出して行く。
ぎょっとしてるのは洸さんだな。
「母さん、お客さんなんじゃないの?律にでもやらせたら?」
「あの子はいいんだよ」
「八重子先生、孝弘さんは?」
「部屋で食べるって、律に渡してくれるかい?」
「はーい、律君、これよろしく」
最後に自分の雑煮を用意して食卓につく。
環さんの横か、まぁいいけど。
私の雑煮に変な顔を。まぁこれは仕方ない。
味噌漬けはそれなりに人気である。
「やっぱり母さんの雑煮がうまいなぁ」
あぁ、そうだよなぁ。嫁さんのとやっぱりどこか違うんだろうな。
嫁実家と折衷したりするし。
私は先生の作る雑煮と自分の作る雑煮と両方いただいてるが。
先生はうちのはもう食べたくなさそうだったしな。
箱根駅伝を見つつ、先生の末っ子振りを楽しむ。
やっぱり末っ子で甘やかされてるんだなぁ。
本人たちにそのつもりはなくとも。

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150

翌朝起きて、初夢を問う。
私の夢には茄子と扇が、先生は茄子だったらしい。
いやに頬を染めて言うので詳細を伺えば茄子の使い方は俺と同じだったようだ。
あれだ、以前に変なビデオ見せたからだろう(笑)
さすがに賀茂なすではなかったようだが。
「じゃ…濡れてる?」
と股間の辺りに軽く手を持っていったら泣きそうな顔をされてしまった。
「酷いわ…人を淫乱みたいに…」
いんら…っておい。そこまでは言ってないぞ。
「淫乱って言うのは、そういう夢を見たからしたくなった、して欲しいと。
 皆が居るのなんか構わない、隣の部屋にいてもいいとかなら淫乱ですよね。
 あなたは違うでしょう? 濡れる濡れないは生理的反応ですよ」
となだめて、それは言わずに先に見た夢の方を人には言うといいでしょう、と。
先の夢は家族皆で温泉旅行とか。
「温泉は熱くはなかったですか?」
「ううん、いいお湯だったわよ?どうして?」
「熱い湯だと健康状態に注意のサインだったかな、と」
「あらそうなの?山沢さんと二人で露天風呂にも入った夢だったわよ」
何度か入ったからなあ。
「さて、そろそろ起きますか」
「そうねえ…もうちょっとだけ」
寒いから布団から出たくないだけなのか、俺の懐にいたいのかどっちだろう。
触って煽ると後で怒られるしなあ。
「ねぇ先生。夢の通りにしていいですか? うち来た時」
「怒るわよ」
やっぱりそうだよな。
「はいはい、わかってますよ」
「わかってるなら言わないの。恥ずかしいんだから」
「というか恥ずかしがってるのが可愛いんですよねー」
「馬鹿…」
「早くあなたを抱きたいな。こうやって懐に、というのもいいけれど」
あ、顔埋めちゃった。
相変わらず恥ずかしがり屋で可愛いなあ。
ピピッと5時半のアラームがなる。
あきらめて起きて身づくろいをすることに。
さっさと用意して台所へ。
雑煮の支度やお重への詰め直しなどをして食卓に出す。
律君たちも起きてきて雑煮と御節をつつく。
食事もひと段落して洗い物を済ませるとそろそろお年始に。
黒紋付に着替えて先生のお供をする。
うん、先生、綺麗だなぁ。
先生の先生に当たる方のお宅やご親戚、ご近所のお茶仲間さんのおうちなど。
すっかり昼になって帰途に。

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