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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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465

朝、先生はまだ寝ている。
夜中寝苦しかったようであまりよく寝られなかったようだ。
食事の時に起こせば良いだろう。
身支度して台所へ行き、朝食を作る。
暫くして八重子先生が起きてきた。
「おはよう、相変わらず早いね。絹は?」
「寝られなかったみたいです、昨晩」
そういえば昨日も目の縁にクマがいた。
溜息。
「八重子先生も眠いならもうちょっと寝てらしたら? できたらお呼びします」
「もう着替えちゃったしね、良いよ」
二人で朝飯を仕上げ、配膳し起こしに回る。
食後、先生方が転寝しているのを尻目に家事をしておく。
今日も暑いなぁ。
昼食後は八重子先生がお出かけされて、先生と茶室の手入れをした。
「あ、そうだ。乾燥機、買いません?」
「なぁに、突然」
「噴煙。大体高度3000で隣県に行くんですが今回8000でしょう。来る可能性ありますよ」
「えぇ? その間に山あるのに来るかしら」
「取敢えず3000の時点で山梨に降灰予報が出てましたよ」
「うーん…」
「買うなら来る前じゃないと品薄になります」
「でも高いでしょ」
「出します」
「うちのなのにそんなわけにいかないわ」
「俺のも洗ってもらってるんだからいいんです」
先生は諦めたようだ。
「洗濯機の上に置くの?」
「そうですね、そうしようと思います」
掃除を終えて洗濯機回りの確認。
「なにか希望あります?」
「わからないから任せるわ」
よし、決めた。
東京ガスに連絡し、見積に来てもらうよう言えば明日昼から来れるという。
2時に予約。
「先生、2時から取り付けできるか見に来てくれるそうで。俺も明日昼から来ますから」
「わかったわ、私、お稽古してるけど良いの?」
「ん、先生方のどちらかお呼びすることはあるかもしれません」
「はーい」
それから二人で買物に出て夕飯の支度を始める。
夕方帰宅された八重子先生にも話を通した。
「えぇ? いるかねぇ?」
「降らないとしてもですね、梅雨時とかお二方とも風邪だとかの時良いですよ」
「うーん、でも高いんだろ?」
「ドラム式ほどじゃありません、大丈夫です」
「あんたがどうしてもって言うなら、まぁいいよ」
お許しが出てほっとする。
勝手に付けるわけにはいかないからなぁ。
夕飯を皆で食べてそれから帰宅した。
一応着信履歴を見る。連絡はない。
どこへ行ったんだかなぁ、開さんは。
しかし今回は先生も俺もアレが同じ日というのもあってしなかったが…。
暫くはしたがらないだろうし大丈夫かな、俺。
風呂に入って取敢えずビールを飲んで、そして寝た。

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464

よく寝ている先生を置いて朝の支度。
出勤して仕事をこなす。
休み明けはあまり売れない。暇だ。
やや、眠くはある。
のんびりと仕事を終え帰宅してすぐ先生を送りがてらお稽古へ。
先生のお宅で風呂と飯をいただき、お稽古開始。
下界とは違い涼しく、お稽古するにもちょうどよい気候とあって満員御礼だ。
先生も機嫌よくお稽古をつけられている。
順々に生徒さんが入れ替わり立ち代り。
全員送り出して先生が一旦柱にもたれた。
「あぁ疲れた。ちょっと休憩ね」
その間に台子を出した。
「ん、それするの?」
「していただきたいです、忘れそう」
「忘れるのは駄目ねぇ」
準備が終ったころ、先生がしゃんとされた。
「お稽古、お願いします」
「はい」
厳し目のお稽古が進み、何度か怒られる。
「そんなことじゃ駄目よ、次の許状申請できないわ」
「はい、もう一度お願いしてもいいですか」
時計を見て、許可が出る。
再チャレンジは流石に間違いはなく。
「これがいつしてもちゃんと出来たら次、教えてあげるわ」
「はい」
やっぱり最近エロにばかり気が行ってたからな。
「あんたら、そろそろご飯だから片付けなさい」
「あ、はい」
「それと…開から何か連絡あった?」
「兄さんから? なかったわよ」
「ないですね」
「連絡がつかないらしいんだよ」
「またですか…どこか遠方にいて帰れないだけでは?」
「だと良いんだけどねぇ」
「前があるから心配でしょうが二・三日待ってみてはどうでしょう」
「そうねぇ…」
大変に心配そうだ。
取敢えずはと水屋を片付け、沈んだ表情で先生方が夕飯を取る。
洗い物を片付け帰ろうとすると、連絡あったら教えて、と言われた。
そっと抱き締めてなでる。
「連絡あり次第すぐに」
「お願い、ね」
「じゃ、また土曜日」
「はい」
別れて帰宅する。
一応家の着信履歴も見たが連絡はないようだ。
良い年した男が家族に心配かけるんじゃないよ。
金曜が過ぎ土曜にお稽古に伺ったがまだ連絡がつかないようだ。
「一応警察に届けを出したんだけど…」
「女ならまだしも男じゃねぇ、調べてはくれないみたいだよ」
「まぁ駆け落ちとか自分から失踪とか多いですからね」
それでも先生はお稽古のときになるとちゃんと気を入れ替えてしっかりと先生をする。
そういう所、えらい。
お稽古が終った後、テレビを見ていると御嶽山噴火とあり驚く。
先生方はふーん、と言う感じだが多分この辺噴煙来るよ?
いつもの団欒の時間だが表情は冴えず。
夜は同衾するも俺の懐にいるだけでお願い、と言われた。
そんな心痛抱えてる時にしたいとか言わないぞ。さすがに。
寝付けないようで溜息が何度も聞こえる。
それでもいつの間にか寝息に変わった。
それを聞いてから眠りにつく。

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463

お腹がすかなかったようで先生が起きたのは夜の9時を過ぎた頃。
「何か食べられるもの、ないかしら?」
「あぁ起きた? 欲しいのはご飯? 甘いもの?」
「ご飯。お茶漬けでも良いわ」
「んーリゾットとか食べます?」
「作ってくれるの?」
「簡単バージョンでよければ。和風かトマトどっちが良い?」
「そうね、トマトが良いわ」
「んじゃもうちょっとごろごろしてて」
冷蔵庫からしめじと玉葱を出して刻み、ツナと炒める。
水、出汁、トマト缶に塩を足して炊いた。
昔は米を炒めることに違和感があったんだけど。
しっかり白くなるまで炒めたら意外とうまかった。
15分ほどして先生が台所に出てきて水を汲んで飲み、俺の手元を覗き込む。
「味見して良い?」
「どうぞ」
少し塩胡椒を足された。
「チーズ入れるけど良いの?」
「あ…ま、いいわ」
火が通ったので盛り付けして出した。
俺はそれに更にポークソテー。
「いる?」
「一切れ頂戴」
「もっと食ったら良いのに」
「太るわよ」
「この時間に食べる自体やばいでしょうに」
「だからよ、一切れで良いの」
笑いつつ一切れを先生に。
食べてる内に先生は段々とリゾットの味の濃さがつらくなってきたようだ。
「お腹、ある程度膨れたならやめたらどうです?」
「ん、でも…」
「食わんなら下さい」
「じゃ食べて」
残ったのを平らげ、洗い物に立つ。
「ねぇ明日どこか行かない?」
「何か行きたいところあるんですか」
「根津、どうかしら」
「金継ですか。いいですね」
「違うわよ、秋の取り合わせ。見たいの」
「あぁ。なるほどね。そうそう、次の連休は何か予定入ってます?」
「今の所まだ入ってないわよ」
「それなら京都、どうです? 来ませんか。茶道資料館とか大西とか」
「あらー、いいわね。お母さんに言ってみるわ」
お茶を入れて先生に出す。
「一度あなたの家、行ってみたいわ」
「あっちのマンション? 散らかってるだけですよ」
「片付けてあげるわよ」
「いやぁ、先生見たら帰っちゃうかも」
「そんなに酷いの?」
「えぇまぁ。汚くても死にゃしない、なんて」
べしっと額を叩かれた。
「掃除しなさいよ」
お腹も膨れて落ち着いた先生は歯を磨きに立った。
湯飲みを洗って手を拭いて、洗面所に行く。
歯を磨く先生を後ろから抱いて、胸に手を這わすと腕を叩かれた。
怒ってる、かな。これは。
結局は口をすすぐから離せ、と言うことのようだ。
離してあげてしばし待ち、俺も歯を磨く。
「触るの好きねぇ、でも駄目よ。あなただって嫌でしょ?」
そういいつつ俺の乳を揉んできた。
先生だって触るの好きだよな。
口をすすいでからベッドに連れ込み、丹念に抱く。
先生は幸せそうな顔をして寝始め、俺も眠気を感じて寝た。
朝、ふと目を覚ますと先生がいない。
台所かと思ったら風呂を使っているようだ。
俺も一緒にと思って脱ぎ、入る。
「あ、おはよう。起きたの?」
「おはよう。洗ってあげますね」
「もう洗っちゃったわよ。出るとこ」
「何だ、残念」
浴びてたシャワーを止めてタオルで水気を拭い、先生が出た。
しょうがない、俺もさっさと洗って出るか。
ざっと軽く洗って出ると先生はドライヤーを使っていて、既に浴衣を纏っている。
「暑くない?」
「ちょっと暑いかも…」
スイッチを入れ、通気を図る。
風呂場乾燥もかねて。
俺は冷めるまで裸でごろごろしていたら先生が戻ってきた。
「襲うわよ?」
そんな冗談を言われて着替えた。
「何か買って来ようと思いますが」
「ちょっと待ってね」
先生が冷蔵庫の中を覗き込んでる。
何か作ってくれる気かな?
「そうね、朝御飯は昨日と同じようにでいいかしらね。お昼の材料買ってきてくれる?」
「パンは何が良いです?」
「おいしそうなの。お願いね」
「はーい」
デニッシュを3種、安納芋と和栗、アーモンド。
チェリーのボストックがあったのでそれも。
どれか一つくらい先生が食べるのあるだろう。
スープは今日は人参とグリーンピース。
持って帰ると先生が妙な顔をした。
「人参、ポタージュになるのねぇ…」
「ごぼうがなるくらいですからね」
絶句してる。
「おいしいのかしら」
「さあ…一度買ってみましょうか?」
「そうね、今度お願い」
結局先生は和栗をチョイス。
女の人は芋栗南京って言うよね。
本当は芝居浄瑠璃芋蛸南京だけど。
グリーンピースのスープは先生が、人参は俺がいただいた。
その後、先生が俺の買ってきたものを点検して献立を理解したようで下拵えしはじめた。
昼前、先生が早めのお昼にしよう、ということでご飯を炊いて食べ、支度する。
根津へ。
先生は秋草の付け下げ、胴抜きの着物。
残念ながら単衣の秋らしい模様のは先生には似合わなかった。
でもこれは映える。
俺は紬で羽織をつけて。
先生にとっては丁度良い気温だったようだ。
じっくりと取り合わせを観覧され、それから金継や絵などを見てまわられた。
俺は先生から説明を受けお勉強。
「あら、飯嶋さん。こんにちは」
「あらあら、お久しぶり」
「こちら旦那さん? こんにちは」
「ちがうのよ、これうちの弟子で今日はお勉強」
「宜しく、山沢といいます」
「三輪です、飯嶋さんとはいつも勉強会でご一緒してるの」
「渋谷の方でお教室されてるのよ」
先生方の行くような勉強会はそういう方沢山いらっしゃるんだろうな。
「今度この子も勉強会に連れて行こうと思うんだけど中々ねえ」
「連れてらっしゃいよ」
「お仕事してるから日が合わないのよね」
「それは残念ねえ」
場所を移してカフェでコーヒーをいただきつつおしゃべり。
「お茶会ももっと連れて行かないと、と思ってるんだけど」
「難しいわよ、お仕事してる方は。日曜は休養日だし」
「それじゃいけないのよね」
「あなた山沢さんでしたっけ、一度お茶会いらっしゃいよ。大寄せで良いから」
「そうですねぇ」
女の長話が終って先生と庭園を楽しむ。
折角のデートなのに他人がいるのはつまらない。
美術館を出てタクシーを拾う。
車中の人となった途端、頭を撫でられた。
「ん?」
「我慢してたでしょ?」
「顔に出てました?」
「三輪さんにはわかってなかったと思うから良いわ」
「ならよかった」
そのあと家に着くまでずっと俺の手を握っていて、少し照れくさい。
ふと気づく。
「あ、今日のうちに帰るんですよね?」
「明日一緒に帰るわよ」
「朝稽古、良いんですか?」
「生徒さん、朝来ないのよね…最近」
「あなたがサボるからじゃないですか。みんなきっとあなた目当てなんですよ」
「そんなことないわよ」
「少なくとも俺はそうです。だから今日は夕飯食べたら」
「帰れって言うの?」
「送ります。お稽古は休まないで下さい。じゃないと旅行、言い出しにくい」
いじけてるみたいだ。
「わかった、今日だけですよ。ちゃんと次からは休まないで」
「休んじゃ駄目?」
「八重子先生の負担、やっぱり大きいでしょう?」
「あ…そうよね」
どうやら失念していたようだ。
「一応、一年目は大目に見るとは言っていただけましたけど。もう一年、過ぎましたから」
「叱られちゃうかしら」
「かもしれませんよ」
ちょっと脅したころ、家についた。
先生は少ししたらご飯食べに出ましょ、と言う。
どこが良いか聞くとステーキハウス。
予約を入れてる間に先生は着替えられた。
油はねしても気兼ねのない物に。
ステーキはおいしく、先生はワインも飲まれた。
満腹、満足。
帰宅して寝巻に着替えてくつろぐ。
「あなた明日早いんでしょ?」
「ええ、休み明けですから」
「眠くならない? ホットミルクいるかしら」
「ふふ、そんなのいいからおいで」
引き寄せてゆぅるりと先生の体をなでる。
「う、私のほうが眠くなっちゃうわ」
「それで良いんだよ。あなたの寝息が一番の子守唄だ」
静かに先生の呼吸が遅くなるのを聞きつつ、耳元で囁く。
「好きだよ、絹。ずっと手元に置きたいくらい」
先生はびくっとして呼吸が少し速くなった。
「寝なさい、お休み」
また呼吸が落ち着くまで撫でて。
寝息に変わった後ベッドにもぐりこんだ。
おやすみなさい。

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462

10時前、先生にトイレに起こされて連れて行く。
最中に先生のお腹がなって先生は苦笑い。
居間に連れ出て寝巻を纏わせた。
「昼にはまだ早いですね、何か軽いものでも」
「クロワッサン食べたいわ。パン屋さん近くにあったわよね。スープも欲しいわ」
「了解、買ってきます」
着替えて急いで買って帰った。
クロワッサン二つとアップルパイ。
カボチャの冷製スープと枝豆の冷製スープ。
ぺろりと食べ終わってゆったりとする。
先生も俺に体を預け、のんびりとテレビを見て休みを満喫している感。
「お昼、何食べようかしら」
「どこか行きますか? 立てるようなら」
「そうねえ」
先生の体の温かみを楽しんでいたら思い出した。
「あ、ちょっと寝転んでて。やることあった」
「はいはい」
クッションを枕にテレビを見てる先生に一応とばかりにケットを掛け、部屋にはいる。
昨日の道具を洗わなきゃいけない。
洗面所に持っていき、暫く湯につける。
ほとびさせねば取れないからなぁ。
つけ置いてる間に納戸からあるものを持って先生の横へ。
「先生」
「ん? なにこれなんなのよ…」
引いてる引いてる。
太さ9.5センチ、長さ43センチだもんなぁ。
「最新のくだらない道具シリーズです。どうです?」
「ここまでなるとジョークグッズなのねってわかるわ」
「ふふふ、だと思うでしょうが実用品です」
「無理でしょ」
「頭が入る人がいるんだから。こんなのも入る奴っているんでしょうよ」
「…でなんでこんなの買ったの」
「昨日のアレ、買った時に一目ぼれしました」
「しまってきなさいよ」
「いやぁあなたとそれ、似合わなさ過ぎて面白い」
「ばかっ、もうっ」
「昨日みたいに舐めて見てよ」
「いやよ…」
思い出したか赤面してる。
と、チャイムが鳴った。
出てみると晶ちゃん。
「ちょっと待って、鍵開けるから」
ぱたぱたと玄関にいき、鍵を開けた。
「やぁこんにちは」
「ごめんなさい、おばさんに用があって。おばあちゃんに電話したらここ教えてくれたの」
「はいはい、ちょっと後ろ向いて待っててくれるかな」
「え、あ、はい」
後ろを向いたその間に先生からアレを受け取り慌てて納戸に投げ込んだ。
「いいよ、どうぞ」
危ない危ない、流石にアレを持つ先生は人様には見せてはいけない。
「おばさんこんにちは」
先生が慌てて身を起こそうとしている。
手伝って背を支え、後ろにクッションなどで固定した。
「どうしたの? こっちに来るなんて」
「それが…」
「どぞ、コーヒーだけど」
席を離れたほうが良さそうなので洗面所でアレを洗うことにする。
暫くして居間から呼ぶ声。
軽く漱ぎ、風呂後に置いて戻る。
「どうしました」
あ、トイレね、はいはい。
抱え上げるのを見て晶ちゃんが変な顔してる。
先生も恥ずかしそうだ。
「昨日から先生は腰痛でね」
納得してくれた。
トイレの中で先生がしてる最中にキスする。
目の縁を紅くして可愛らしい。
拭き終えたので立たせて裾を調え、抱え上げた。
「はい、お待たせ」
座らせてあげてお話再開。
俺も洗面所に戻って手入れ再開。
念入りに手入れをする。やっぱりデリケートな部分に入れるものだからね。
埃の出ない布で水分を取って後は乾燥させたらケースに仕舞おう。
次の出番はいつかわからない。仕方ないけど。
風呂場乾燥をかけ、扉を閉めておいた。
先生たちのコーヒーのおかわりを作り、自分の分も持って戻った。
暫くおしゃべりを聞ききつつコーヒーのうまみを楽しむ。
「そういえば山沢さん、そんな格好するんですね」
…そうか、たしかに先生の家ではこんな格好はしてない。
「あら、普段こんな格好よね、いつも」
「そうですね、うちだとこうなっちゃいますね」
「ずっと着物だと思ってた」
「先生じゃあるまいし」
「たまにミリタリーファッション? って言うの? そういう格好もしてるわよね」
「見せましたっけ」
「うん、3回くらい見たように思うわ」
「へー格好良さそう」
「格好良かったわよー」
「あ、そろそろ大学行かなきゃ。午後から教授に頼まれもんしてるんですよね」
「あら、そうなの? 頑張ってね」
「じゃおばあちゃんにもよろしく」
「はい、気をつけてね。山沢さん送ってってあげてくれる?」
「いや、いいっすよ。一人で行けますから」
「そう?」
「気をつけて。この辺危ないからね」
ばいばい、と送り出した。
「あ、そうだ。お昼どうします?」
「ちょっと手を貸してくれる?」
はい。
そっと立って歩かれた。
「これなら大丈夫と思うわ。どこか予約取れそう?」
「何が良い?」
「懐石とか和食が良いわ」
「了解」
心当たりに電話してみてOKが取れた。
先生の補助をして洗顔や着替えをさせる。
化粧している間に俺も着替えた。
ただし今日は中性的な洋服に。
トイレ随伴の可能性があるからいかにも男性では困る。
車へ先生を抱えて乗せ、お店まで。
そこからは先生は手を引いてもらったら歩ける、と言うのでエスコートした。
裾を整えつつ座らせ、俺も席についた。
「お酒飲まれます?」
「やめておくわ。歩けないの困るもの」
「じゃ何しましょう」
「ウーロン茶で」
二つ頼んで料理が来る。
八寸と食前酒。
「このくらいならいただくわ」
「俺のも飲んで。車だから」
「あ、そうだったわね」
くいっと飲まれてからいただく。
流子や鮭手毬、これは柿の見立てかな。
子持ち鮎、時期のものだね。
筋子。
ちょっとずつでおいしい。
鱧松の土瓶蒸。
「おいしいわぁ」
「ですねー」
お出汁がおいしくて最後の一滴までいただいた。
次はなんだ?
お造りだ。
マグロは先生に差し上げ、からすみの薄いのを鯛で巻いて食う。
意外とうまい。
甘酢につけて生姜で食う、これもうまい。
俺はごま油に浸して塩で食うのが好きだけどこういうのもうまいね。
次にはずいきの白和え。
「あらこれおいしいわね、今度作ろうかしら」
「楽しみ増えたな」
うふふ、と先生がにこやかだ。
カマスの焼いたの。
うまいなぁ、やっぱり。
それから俺の一番好きなもの。
これはお願いして中身は甘鯛だ。
おこわと甘鯛にあんかけ。
「うまい、無作法だけど…」
器のあんをすべて飲み干してしまった。先生が笑ってるけどうまいんだから仕方ない。
秋刀魚の揚げたのをみぞれ、味は土佐酢かな?
いつもは秋刀魚を嫌う俺だけど食ったらうまかった。
「お腹一杯ねぇ」
「ご飯はいるかな」
しめじごはんもおいしい。
「あら、お味噌汁…あなたの作るのみたいね。白味噌よね」
「そうですね」
おい、〆に抹茶出てきたぞ。デザートで。
アイスクリームとあんこが抹茶に浮かんでる。
先生のところにあんこは移動させた。
結局先生のほうが俺より沢山食べるという結果になってしまった。
昼飯だから良いとしよう。
尚、メニューは夜のメニューだったが。
大変機嫌のよい先生を車に乗せ、連れ帰る。
家に帰ってすぐトイレに連れて行った。
歩けても裾を捲り上げる動作はまだ辛いらしい。
今回はトイレから追い出された。
きっと大きいほうに違いない。
いつか見てる前でさせてやろう。
暫くして壁を伝って戻ってきた先生にお茶を入れ、膝の上に座らせた
もたれて居心地良さそうにしてる
俺もまったりと先生の足をなでる。
気持ち良いんだよなぁ肌の感触。
すね毛が薄くて滑らかで。
シルクの保湿・美肌効果もあるだろうが。
「さっき…焦ったわね、あんなの持ってるときに晶ちゃん来たから」
「ああ。ほんと鍵開ける前に隠せばよかったですね、すいません」
少しずつ、手を上にずらし太腿をなでる。
「着替えさせてくれる?」
「はい、じゃ立てますか?」
よいしょっと俺の肩に手を掛けて立ち上がろうとして見事にこけた。
俺の上に。
面倒くさくなって座らせ、帯を解く。
紐を解いて長襦袢とまとめて脱がせた。
はい、と寝巻を背中からかけて着物を掛けに行く。
戻ると浴衣を着もせずに困り顔。
一人じゃ着れなかったか。
ん、色っぽいね。そのまま首筋を舐めた。
左手で肌襦袢の紐をほどく。
汗で肌に張り付いた肌襦袢を剥がし、胸を露わにする。
柔らかい乳房を弄り、乳首を転がすと立ってきた。
もう片方の乳首は舌で。
髪をくしゃくしゃにされる。
一時間ほど先生を啼かせて寝巻を着せた。
「ちょっと寝ましょうねー」
ベッドに入れて添い寝する。
とはいえ俺に乳を弄られているから先生は中々寝られなかったようだが。

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461

朝方目覚めて、先生がトイレと風呂をねだる。
立てない、か?
「風呂でしたらどうです」
「嫌よ、ばか…朝から」
「あ、いや面倒くさくないかと思っただけで。他意はありま…す」
「あるんじゃないの、ばかっ」
乳首抓まれた。
痛いっちゅうに。
苦笑して、トイレに行きたそうな先生を抱きあげた。
裸のまま下ろして座らせる。
顔を赤くして恥ずかしがりつつ、小水。
「拭いてあげましょうか」
「いらない…見ないで」
流してから抱き上げ、風呂へ。
膝の上に乗せてシャワーをかけつつ、体のあちこちをなぶると気持ち良さそうだ。
風呂場の中は声が響いて恥ずかしそうだ。
そんな姿が可愛らしくてついつい逝かせるまでしてしまった。
ぐったりした先生が体勢を入れ替えようとした時、俺の股間に手が当たった。
「ん? あら、こんなになってる…」
「はいはい、俺のは触らなくて良いから」
「いいじゃない」
俺の肩に手を掛けてキスしてきた。
「Hだな、あなた」
「昨日のってあなたに入れたら…」
「却下」
「だめかしら?」
「駄目ですよ。サイズにも問題大有りですし」
「じゃ久さん用に作ったら」
「却下、あなたのボディサイズ採寸とか誰がさせるか」
「採寸? 久さんあなた他の人に触らせたの?」
「イテテッ、爪を立てるな、そこは駄目だって、痛いって」
「どうなの?」
「しょうがないだろ、セミオーダーだと擦れたり当たったりするんだから」
「他の人に触らせたなんて…お仕置きよね」
ギリッと爪で抓まれて唸った。
乳首にも歯を立てられて血が出たがそれを見て嬉しそう。
やっぱS入ってるよなっ。
血がついたままキスしてきて、鉄臭い。
反撃、開始。
股間に伸びてる方の脇をくすぐったり乳首を弄ったりして手を外させた。
そのまま2回逝かせて完全に脱力した先生を洗ってベッドに転がす。
多分また寝るだろう。
俺は居間で噛まれたところの手当てをして軽く物を食って添い寝した。

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