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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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124

「暴れられたことあるの?」
「ええ、小学校の頃に」
あぶなく薮蛇のところだった。
時計が鳴る。
「あ、もうこんな時間だ。
 友達と出てくるから今日は遅くなるよ。僕の分のご飯は要らないから」
「はいはい、気をつけて行ってらっしゃい」
律君が外出し八重子先生が後ろを向いた隙に絹先生にキス。
赤面する先生、可愛い。
それを見た八重子先生に額を叩かれる。バレた。
「ほんとあんたお稽古のときとは別人だねえ」
「そうですか?」
「堅物の優しげな、と思ってたからねえ」
「すいません、実際はこんなんです」
「意外と怖いわよね」
「山沢さんの怖いのなんて想像できないけどねえ」
「だって八重子先生、私が怒るようなことされませんし」
「私にだけ酷いの?」
「会社で本気で怒れば手が出ますからね」
「うそ…」
「最近はほぼしてませんが…」
「山沢さんのその手で殴られたら痛いだろうねえ。絹が女だから殴らない?」
「好きな人を殴る趣味も持ち合わせておりません」
あ、また頬染めてる。
怒ってるかと思えば照れたりと。可愛いなあ、うん。
「あら?前に叩きたいとか言ってなかったかしら」
「なんでそれ今思い出すんですか…」
「どういうことだい」
「あーえーと…私ちょっとS入ってるので、そっちです…」
「ああ、鞭とか?TVでやってるような?」
「端的に言うとそれですが、まあそのー傷つけるのは別に趣味じゃないんで
 お仕置きするようなことがあればーみたいな…」
「ああそれじゃいつか叩かれるんだろうねえ」
「いやいや、できればやらないでやってとか言うところじゃないんですか、そこは」
「まあ山沢さんのことだから。
 うちのことやらお稽古に差しさわりがあるようにはしないだろ」
「お母さん、もうっ。なんで怒らせるの前提なのよ」
「これまで何度も怒らせてるじゃないの、あんた」
「それは…そうだけど…」
八重子先生に頭を撫でられた、と思ったら掴まれて上向かされた。
「でも山沢さんちょっとMなところもあるよねえ」
「え…」
「あるわよねえ」
「いやまあ、ありますけどね…」
だからって髪をつかまないで欲しいなあ。
というと頬をつかまれた。
「いや、ですから掴まんで下さいよ…」
絹先生もくすくす笑っている。
ったく。
「さてと。あんたそろそろ帰る時間だろ?」
ああ、もうそんな時間か。
「ええ、ですが明日も仕事かと思うとげんなりしますね…」
「来週一杯は絹に会えるんだから頑張りな、それとも絹をつれて帰るかい?」
「いやそれはさすがに結構ですから」
それでは、と帰ることにした。

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123

うとうとしていると懐の中から寝息。つられて熟睡。
翌朝。
と言うか10時過ぎていた。
律君には八重子先生がうまく理由を作って説明してくれて助かった。
ただし叱られた。
二人雁首そろえて。
せめて律君の起き出す時間までに起きてくるようにと。
八重子先生に謝って絹先生にも謝った。
簡単に許してはいただけたが申し訳ないと思う。
まさかこんな時間まで俺も先生も起きないとは思わなかった。
絹先生のお腹が鳴った。八重子先生が苦笑する。
お昼ご飯の用意を手伝って、食事を取った。
「あんた来週からお稽古の後すぐ帰るんだろ?」
「そうなりますね。睡眠時間の問題で」
「始発が有ればいいのにねえ、うちに泊まっていけるのに」
「こういうときは一般のサラリーマンがうらやましいですね」
「お稽古は来れるんだろ?」
「来週は大丈夫です」
その代わり水曜も仕事だし日曜も昼からは仕事だ。
「じゃ、次の日曜は絹に濃茶を練っててもらうといい。濃いのをね」
「眠気防止ですか」
むしろ仕事中に飲みたい。
「前にお母さんが点ててくれたの、すっごく濃くてむせたことあるけどあんなやつ?」
「あら。受験前の?あれはまだ緩いほうよ?」
ぱっと八重子先生が台所に立ち、暫くして戻ってきた。
手に茶碗を持って。
「律、あんたちょっとこれ飲んでみなさい」
「ええー、なにこれ。こんなに濃いの?」
おお、おいしそう。
律君は一口舐めて凄く微妙な顔をしてすぐに普通のお茶を飲んでいる。
口をつけたところを八重子先生が拭いてくれて私へ。
「飲みきっちゃっていいですか?」
「絹も飲むかい?」
「私はいいわ」
じゃあ、とすべて飲み、吸い切る。
甘くて美味しい。
「練り加減はどうだったかねえ」
「凄く美味しいです、甘かったんですがこれはどちらのお茶ですか?」
「"慶知の昔"だよ」
「小山園ですか。うちにもあそこのお茶を冷凍庫に入れてますが精々"青嵐"です」
律君が挙動不審だ。
「薄茶用だろあれは。濃茶にしても美味しくないだろうに」
「苦味が立ちまして眠気払いですね。それにうちだとステンレスヤカンの湯ですし」
「ああ、これ一応鉄瓶の湯だからねえ」
「そんなに味違うの?」
「釜の湯のほうがやわらかいですよねえ」
「そうだねえ」
「そうよねえ」
「あと炭の方が美味しいです。なんとなくかもしれませんが」
「ああ、それはそうだね、なんでかねえ、あれは」
「ふーん」
「律君はお茶はする気はない?」
「この子正座も長く出来ないのよ」
「ああ、そうか正座する習慣がないとそうですよね」
今も胡坐だもんな。
「山沢さんは長い正座、平気よねえ。
 上に座っても1時間くらい痺れたとも言わないもの」
「…山沢さん、よく大丈夫ですね。母、結構重いでしょう?」
「はは、仕事で60キロなんか毎日運んでるからね、絹先生くらい軽い軽い」
「あらあら、だから筋肉質なのねえ」
「律の方が腕でも細いんじゃないかねえ」
「ほんとだ…」
「いや、若い男の子って結構細いですよ。
 特に律君は腕力使うようなことあまりないでしょうし」
「でも彼女出来たらお姫様抱っこくらい出来なきゃ駄目よぉ?」
確かに女の子を柔道の肩車のように持つのはお勧めしない。
「あれはむしろ抱っこされる側が協力的かどうかだと…暴れられると無理です」

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122

土曜の夜。
「来週。火曜日は泊まれませんから…土曜日の晩は覚悟してくださいね」
先生の耳元で囁くと、怖がられてしまった。
「そう怖がらないで…可愛すぎてまたしたくなる」
「だって…今でも凄いのに…」
「それと、23日から30日。来れませんから。電話は無理だと思いますけど、
 メールくらいなら出来ますから、携帯、見てくださいね」
「どうして?会いにきてくれないの?会いに行っても駄目かしら」
「そのころはほぼ会社でぶっ倒れて寝てますしね、会える感じじゃない筈です」
「あら、大変なのねえ」
「そのかわり年明けはよろしくお願いします」
「……すごく激しいんじゃない?」
「かもしれません」
先生は困った表情だ。
「したくない? そうならそういってください」
「あ…拗ねないで、そうじゃなくて。その…お正月だとみんないるから」
「ああ。そうか、聞こえたり見られたりしたら一大事だ…失念するところでした」
「お母さんならまだいいけど…他の人だったら…」
「八重子先生でも良くないですよねえ」
うーん弱った、絶対抱きたくなる。
「三が日。終ったらうち来てくれませんか?」
「我慢できるの?」
「がんばります…できるだけ」
「ごめんなさいね…」
駄目だ可愛い。
「もう一回しても良いかな」
「えっ」
「駄目?」
「明日立てなくなっちゃうわ…」
「八重子先生には俺が怒られますから」
「駄目よ、山沢さんのおうちじゃないのよ、お父さんも律も居るんだから」
「ほんと俺って考えなしですね…思ったことすぐ口にしてしまう」
「山沢さんのそう言うところ、可愛いわ」
「でもあなたを困らせてる」
先生から軽くキスされる。
「それだけ…山沢さんが私を好きってことでしょ?嬉しいからいいわよ」
しっかり抱きしめると、息がしにくいと叱られた。
「そろそろ寝ましょ?もう3時よ」
もうそんな時間か。腹が鳴った。
「あらあら。何か食べる?」
「いや、ああ、そうだ」
たしか鞄の中に一口羊羹がある、あれでいい。
鞄を漁って放り込み、噛まずにお茶で飲み込む。
「やぁねえ、そんな食べ方だめよ」
噛むと虫歯の原因の砂糖が残るからわざわざ歯を磨きに立たねばならない。
すぐに布団の中にもぐって先生の体にくっついた。
んー、あったかいなあ。気持ちのいい肌。このさわり心地の良さ。
撫でて匂いを嗅いで舐める。
先生がくすくす笑う。あくび。
「おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」

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121

「えーといまのところは大丈夫です」
「辛くなったらきたらいいよ」
「ありがとうございます」
「しかしあんた、飲んでるのに乱れないね」
「まだそう飲んでませんよ、3合ほどです
 八重子先生こそ結構飲んでるんじゃないですか?」
突然胸揉まれた。
「こんなことする程度には酔ってるよ」
「いいですけどね…私の胸なんぞ触って楽しいですか?」
「そうだねえ、あんたがどう泣くのかは知りたいかもねえ」
「…ちょっとここでは」
「私の部屋にくるかい?」
「ええ?いやいや、ええと、本気ですか?」
乳首を弄られて声を上げそうになる。
確かにここで声を上げたくはないが、ないが…。
いやだが着いてったら泣かされちゃうわけで。
ええい、酔ってることを言い訳に、行くか!
「…わかりました、行きます」
酒瓶などを軽くまとめて片し、火の始末をして八重子先生のお部屋へ。
布団を敷く間に八重子先生が寝巻きに着替えた。
そして布団に入られて。
寝息。
え、ちょっと!?
なんでそこで寝るんだ…。
決心したというのにそう来るとは。
時計を見る、まだ終電はあるな。
帰ろう。
八重子先生の部屋を出て、ぐい飲みや酒瓶を台所に片付け、着物を整えて。
お預かりしてる鍵で玄関も閉めて帰ることにした。
なんだかんだ八重子先生も結構酔ってたということか。
電車を乗り継いで帰宅し、着替えて仮眠。
翌朝出勤し連休明けのややこしい仕事を終える。
今日は昼寝もしよう、流石に二日酔いではないが眠い。
シャワーを浴びて布団にもぐる。気持ちいい。
すぐに寝てしまって目が覚めると夕方だ。
何か食わないと腹が減った。
ご飯はチンしておかずは…味噌漬けを食うか。
ニュースを見ながら一人で食べる。
わびしい。
先生方と食べるのにすっかり慣れてしまったんだなあ。
明日は、きっと一緒に食べていただけるから今日のところは休もう。
少し部屋を片付けたり、洗濯物をやっつけたり。
こんなものかな、さて寝るか。
さて火曜日、仕事は暇で時間がたたないといいつつ定時。
帰宅して着替えて先生宅へ。
さて八重子先生とどうしたらいいものか。
「こんにちは」
「はい、いらっしゃい」
あれ、普通だ。
まさか記憶になかったりするのだろうか。有りうる。
何もなかったことにして、お稽古をしていただいて、水屋をお手伝い。
その後夕飯をいただいて絹先生がお片づけしているその間。
昨日のことを覚えているか八重子先生に聞いてみた。
「絹をあんたが布団に入れに行ったのは覚えてるんだけどねえ」
そこから先覚えてない?そうですかそうですか。
「何か変なこと言ったかねえ?」
「いや覚えてないならいいんです」
二人とも酔うと大胆になることはわかった。わかったよ…。
その後絹先生と私の寝間でいたして寝た。
もう最近は八重子先生も何も言わない。
お泊りの朝は絹先生が寝過ごすのも。
そんなこんなで12月に入り、仕事も忙しくなってきた。
「あんたクリスマスはどうするんだい?」
「ご家族水入らずで楽しんでください」
「もう律だってそんな年じゃないよ。絹とどこか行ったらいいのに」
「いや仕事が結構きついんです」
「天皇誕生日の日なら休みだろ?」
「いえ、臨時開場日です。23日から30日までずっと仕事です」
「なんとかならないのかい?」
「夜中の2時から夜9時まで仕事なんで、ちょっと無理かと」
「…それは無理だねえ」
「無理ですよ…毎年3日に一度シャワー、あとは空き時間寝る!と言う感じです」
「洗濯とかどうしてるんだい?」
「30日に纏めて洗って乾燥機ですね」
異臭とか言ってる状態じゃない。誰もが。
「ああ、でもディナーショーの予定が入れば作業からはずされるんですけどね」
「外れたところで結局寝る時間じゃないんだねえ」
「もし予定入れられてしまったら絹先生をお誘いできたらと思います」
「そうしてやって。ああ、そうだ、お正月は地元に帰るんだろ?」
「いや毎年一人で部屋で寝正月してます」
「じゃ今年はうちにおいで。31日から来たらいい」
「いいんですか?」
「来たらすぐ部屋で寝ればいいよ。疲れてるんだから」
「ありがとうございます」
「絹がさびしがるからね、あんたみたく忙しくしてれば別だけど」
「ああ、確かに暇なときほど寂しいです。でも大掃除とかでお忙しいのでは?」
「頭は使わないからね、大して。物思っちゃうもんだよ」
そんなものか。
二週目ともなれば水曜日も朝御飯をいただいてすぐ帰り、仕事をする。
忙しくなって、ますます性欲が強くなり先生は結構辛そうだ。

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121-0

「えーといまのところは大丈夫です」
「辛くなったらきたらいいよ」
「ありがとうございます」
「しかしあんた、飲んでるのに乱れないね」
「まだそう飲んでませんよ、3合ほどです
 八重子先生こそ結構飲んでるんじゃないですか?」
突然胸揉まれた。
「こんなことする程度には酔ってるよ」
「いいですけどね…私の胸なんぞ触って楽しいですか?」
「そうだねえ、あんたがどう泣くのかは知りたいかもねえ」
「…ちょっとここでは」
「私の部屋にくるかい?」
「ええ?いやいや、ええと、本気ですか?」
乳首を弄られて声を上げそうになる。
確かにここで声を上げたくはないが、ないが…。
いやだが着いてったら泣かされちゃうわけで。
ええい、酔ってることを言い訳に、行くか!
「…わかりました、行きます」
酒瓶などを軽くまとめて片し、火の始末をして八重子先生のお部屋へ。
布団を敷く。
そのまま寝ちゃってくれないかなーと思ったのだが。
座ったら後ろから乳首をつままれて弄られた。ん、と声が出る。
さすがは年の功というのかなんというのか。
ぞくぞくするほど的確に弱いところを突かれる。
普段は出さない高い声が出てしまい喘いでると気づかされて。
中をかき混ぜられて昇りつめた。
息を荒くしているとまだ落ち着いてないのに二回戦。
どうすれば気持ちいいのかを知られている。
久々に他人の手で何度か昇りつめてどこを触られても感じて。
なんで相手が八重子先生なのかがわからない。

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