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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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60

テレビをつけて天気予報など。
渋谷などが映し出される。
と、外から雨音。
「間に合ったわねえ。良かったわ」
洗濯物ね。
さて明日の天気は…雨か。一日中家の中かな?
今日は早く寝よう、うん。
「ねえ、さっきのセーフワードって普通はどういう言葉を使うの?」
先生は台所で料理をしながらそんなことを聞いてきた。
「え?ああ。そうですね、興醒めになるような言葉が多いですね。
 まったく今の状況に合致しない言葉、たとえば動物のや物の名前。
 目一杯限界の人が「明日は雨」とか有り得ない物を選ぶパターンと、
 あとは、そうですね、先生なら『おじいちゃん助けて』とかですかねえ。
 他にも喋れなくなってることが多いから相手の体を3回叩くとか」
「決めてなかったから今までやめてくれなかったの?」
「違いますね、まだあなたの限界じゃないと思ったからです。さっきも…、
 まだ余裕ありましたよね?」
真っ赤になってる。可愛いなあ。
「…いつも限界だと思ってるわよ?山沢さんが止めてくれないだけで」
「いつも少しずつ乗り越えてますでしょ? 無理はさせてないと思ってますが」
おや、眉をひそめてる。
「たまにするくせに…」
たまにはね、うん、たまには。
「私の場合、理性無くなるとどうなるかご存知でしょうに」
それに比べれば格段に逃げ場を残しているはずだけどなあ。
「それはそうだけど…」
納得いかないご様子。
手を拭いて割烹着を外して、置き、こちらに来た。
ん?という顔をすると、あとはご飯炊けてから、と言う。
気配を変えてひょいと距離を詰めると先生は半歩引こうとしたが、残念ながらそこは壁だ。
「無理をしてみましょうか?」
そういってキスをする。
逃げようとしたその肩を脱がせ、キスマークをつける。
うん、今だ、今こそ恐怖を感じてる。
快感じゃない、とわかってるこの感覚。
「い…や……」
歯がカチカチと鳴って。
「ほら、これがあなたの限界の一つだ」
私はすっと引いて胸の合わせを直してあげた。
「あ……、怖、かった…」
食卓の横に座り、おいで、と呼ぶ。
そろり、と私の横に先生は座る。
「いつもはちゃんと加減、してますでしょ?」
というと凄く頷いてる。
「これそうなら私の膝に来てください」
ちょっと躊躇したが気を決めたのか膝の上に来た。
緩く抱きしめる。
背中を撫でて、先生の気をほぐすように。
力の入った肩の力が徐々に抜けて落ち着きを取り戻したようだ。
ご飯の炊けるいい匂いがして、先生と私のおなかが鳴った。
「やだもう」
ぷっと先生が笑ってご飯の用意に戻った。

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59

「ま、結構そういうところが好きなんですけどね」
今急に犯してとか壊してとか言われたら吃驚して自分のほうが困るかもしれん。
からかい半分で言われるのはあるかもしれんが。
少し冷えてきたな。
「ストーブつけましょうか」
ふと先生が時計を見上げる。
「うーん、そうね、それにそろそろお夕飯の支度しないと」
ん?もうそんな時間か。
「もうちょっと抱き合って居たいなあって思っているんですが」
くすくす笑っている。
「明日も私、ここにいるわよ?」
「それでもですよ、もうね、24時間くっついていたいくらい。
 あなたが好きなんですよ。だからもうちょっとこうしてたいな。駄目ですか?」
「うん、駄目。お洗濯取り込まないと雨降ってきちゃうもの」
がくーっとなった。洗濯物に負けた。
苦笑して先生を離すと頭を撫でられた。
「いい子ねえ」
子供じゃないんだから、それはないよなー。
浴衣を羽織って物干しに出た。取り込む。
先生も浴衣を着て、持って入った洗濯物を畳み始めた。
その間に私は漬け置いていた布巾を濯ぐ。
結構きつい液だから女の人の手指に優しくない。自分で濯ぐべきである。
何度も水を替えて濯ぐ。手はぬめる。皮膚が分解されるからなあ。
ちなみに結構布地が傷むので気になる人は薄い目に液を作るらしい。
絞ると繊維が切れる音が必ずするが私は漂白できてるかよくわからないより、
清潔なものを使って新しいものに入れ替えるほうが好きだ。
真っ白になった布巾を干して、洗濯物と格闘する先生とチェンジ。
私の仕事着は3Dデザインとかで畳みにくいんだよね。
てろんてろんとしたストレッチウェアとかもあるし。
これはもう折り目とか考えずざっくり適当に折るしかないが、
やはり初めて畳もうと思うと折り目縫い目正しくとか考えてしまう。
どうせT/Cやポリなので折り目は残らないので気にしなくてよかったりする。
ひょいひょいと先生が畳めなかったであろう物を畳んで箪笥へ。
シーツをベッドにセットして、と。
台所に向かう。
「何か手伝うことありますか?」
「そうねえ」
いくつか頼まれて、やる。
終わってやること無くなった。暇だ。
先生を見ると今は包丁も火も使ってない。よし。
近寄り、抱きつく。
「もうっ、邪魔よ」
笑いながら叱られた。
割烹着の上から胸をなぞり、耳を食む。
先生は胸をなぶる手をぎゅっと掴み、抵抗しようとしている。
「ん、駄目よ、ご飯作るんだから。ね、離して? あとでさせてあげるから」
先生をこっち向けてキスしたら、胸をつねられた。
「駄目。怒るわよ?あとで。ね?」
しょうがない、開放。

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58

「ねえ先生?私ねえ、あなたをこうしているのが一番気持ちいいんですよ。
 こうやって抱いてね、好い声を聞いて。しがみつかれたり引っかかれたりしてもね。
 あなたが気持ちいいことをしてるときが一番気持ちいいんです」
だから。
「セーフワード、決めましょうね。本当に嫌悪を感じること、恐怖を感じること。
 そういうことを私がしたときに止まれるような言葉をね」
「…よくわからないわ?」
「ああ。たとえば。浣腸して排便を見られるとかどうです?」
先生の腕に鳥肌が立った。
「そういうことはお嫌でしょう?嫌といっても勢いで私はしかねません。
 だから勢いを殺すための言葉を設定するんです。
 あなたが本気で嫌がってるという、そういうことを知らせる言葉を」
「わかったけど、それは絶対嫌よ?お願いだから…」
苦笑。まあするとしたら…私を本気で怒らせた時だな。
「ただし、簡単に使っちゃいけませんよ。じゃないと効き目がなくなりますから」
まあ怒らせたときは喋れなくしちまうだろうから意味は無いが。
「うん。わかったわ」
「なにか効果的な言葉、考えて置いてください」
「あのね…山沢さん、私…たまに怖いのよ。
 私がいやっていったときとか…あなたの気配が変わるから」
ああ、ちょっと楽しくなっちゃうからだな。
「それはですねえ…あなたを壊したくなっちゃうからですね。
 理性も何もかも奪ってあなたから『犯して』とか言わせて見たい。
 そんな困った欲の所為ですね」
そういうと先生は真っ赤になってしまった。
それになーやっぱり独占欲ってあるんだよね。
このまま攫って私しかいない世界で、ずっと抱いていたい。
壊れるまで、いや壊れても。まあ現実は無理なわけだし?
「ふふ、でも先生。あなた自分から言えないでしょう?」
理性はたまに行方不明にしてるようだけど。
「…言えないわよ。そんなの」
「どうしてです?怖いですか?」
ためらって、うなづいた。
まあ確かに?そんな事言われたら三日三晩ずっとしてたくなるだろうしな。

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57

「拗ねてないで一緒にお買物行きましょ?」
それはいいな、うん。
「ほら、着替えてきて?」
「わかりました。帰ったらしていいですか?」
「仕方ない子ねえ」
頭を撫でられて、着替えに立った。
路考茶の紬をざっと着て羽織を持って出てくると先生が少し手直しされる。
羽織をそっと纏う。羽織の紐を結んでもらうときにどうしてもキスしたくなる。
私がそう言うと、先生は立って私の頬に手をやってキスしてくれた。
ついそのまま引き寄せるとくすくす笑っている。
「お買物、行きましょ?」
すっかり手玉に取られてるなあ。
「ところで何を買うんです?」
「お台所のものとか、ちょっと山沢さんのおうちに無いものがあるの」
「鍋釜とかそういうもんですか?なら場外行きますか?」
「そうねえ、ホームセンターなんかよりそのほうがあるかしら?」
というかこの辺にホムセンが無い。
足元が汚れるかもと足袋カバーの防水の奴を履いてもらって、一緒に場外に行く。
うーん、まあ横丁まっすぐ行けば何店か有るからまずはそこからにしようか。
先生をつれて歩くとそれなりに注目される。
いい女がいる、という不躾な視線。
横に立つ私をうらやむような視線。
先生は私の手を握っている。
「年末しか来たことがないからわからなかったけど…」
ん?
「意外と人少ないのねえ」
ああ、普段はね。特に最近市場も暇だからねえ。
お昼時だから飯屋はそれなりに混んでるけど。
とりあえず目的のもののありそうな店へと連れて行く。
いくつかあれこれと選び、支払いを済ませて荷物を持つ。
なるほどこれは俺一人だと使わないから家には無いな。
あと洗剤類をついでに買い足して、帰宅。
帰るなり羽織を脱いで。
ちょっと疲れたっぽい先生を引き寄せる。
「もう、気が早いわねえ」
胸に手を差し入れて揉み解すと息が荒くなって色っぽい。
「わかったわよ、脱ぐから待って頂戴」
そういわれたので手を洗って自分も脱いで、先生が脱ぐのを待…てない。
長襦袢を脱いだ先生を抱きしめてキスをする。
そのまま湯文字の中に手を差し入れてまだ少ししか湿っていないそこに指を這わす。
乳房を揉み、乳首に歯を立てる。触れた時に少し引けた腰を引き寄せて尻をなでる。
少し声が出て恥ずかしそうで、更にこちらの欲情を煽る。
「ここじゃいや…ねえ、お願い」
流石に食卓の横は嫌か?
わかっていながら食卓に座らせて濡れ始めた襞をなめる。
「いやよ、ねえ、こんなの…おろして…」
そういうので降ろして、食卓の上に上半身を伏せさせた。
後ろから舐めて、指を差し入れる。
「ばか、もう、こんなのいやよぉ」
二本に増やして掻き回す。
好い声が出てきて、気持ちよさげだ。
「こんなところなのに気持ちいいんですか?」
意地悪なことを聞いてみた。
いやいやをするがきゅっと中が締まる。
「こっちは気持ちいいって言ってますよ」
更に指を増やす。
気持ち良さそうでせつなそうで。
そろそろ道具を使っても痛くは無いと思うんだけどなあ。
心理的抵抗?だったら事後了承だな。
指をぎゅうぎゅう締めつけてくる。
かといってきついというわけではない。
中を蹂躙していると一際大きく声が出た。
へえ、ここも好いのか。
もう助けて、という声が聞こえるが構わずに擦る。
背中を反らして太腿を痙攣させて逝った。
息も絶え絶えな先生を私の胡坐の上に抱え込んでゆっくり胸をなぶる。
「ねえ、今何本入れてたかわかります?」
先生は首を横に振る。
汚れた指を見せて、ほら3本も入ってたんですよ、というと頬を真っ赤に染めている。
「指、舐めて」
というと躊躇いがちにそっと舐めている。
舐めている舌をもてあそんで、指で口の中を犯す。
先生が段々と、淫らな事に順応していくのが嬉しい。
でもちゃんと恥ずかしがっているのが好い。
ああ、だけど自分からしてくれるようになったときも嬉しいんだろうな。
口から指を引き抜く。
もういちど好い声を聞きたい気がして再度指を穴に潜らせる。
角度が変わって二本もきつそうだ。
さっき良かったところはどこだったかな、と探る。
先生は掴むところが欲しい様で私の太腿をつかむやら腕を掴むやら。
胸をなぶる手に先生の指が食い込み、太腿にも爪が刺さるほどの力で。
必死に逃げないように耐えていて、可愛い。
曲げていた足が突っ張って、反らした喉の白さに目を奪われる。
一瞬腰が浮いて、すぐに脱力した。
息の荒さが心地よい。
なだめるように腕や太腿をなでる。
「今回はこれくらいにしましょうか?」
うなづいている。
ああもうめっちゃ可愛い。

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56

「ねえ山沢さん?アコのあらってそのままあら煮にしてもいいんじゃなかったかしら?」
ん?そうだった気もしなくもない。
ちょいちょいとノートパソコンからキジハタを調べる。
なるほど潮汁もあら煮もよいとある。
シャワーを浴びる。ざっと洗ってすすぎ、温まる。
どうしても冷えるんだよなあ、職場。
風呂を出てささっと拭き、浴衣を羽織る。
台所へ行くと先生は調理中だ。
包丁も火も使ってないのを確認して後ろから抱きつく。
「あっ駄目よ、もう。包丁使ってたらどうするの」
「ちゃんと確認済みですよ」
今日のお昼ご飯は鮭のムニエルだ。
ちゃんちゃん焼きにしようと思って冷凍庫に突っ込んであった奴だな。
うまそう。
「もうできるわよ、机の上片付けてね」
はいはい。
片付けて台拭きで拭いて。
先生ががムニエルのお皿ともう2品ほどを渡してくれるのを並べて、
昨日一緒に買ったお茶碗を渡し、お箸を並べ、取り皿をを置く。
ふふふ、夫婦茶碗である。お箸と湯飲みもおそろいだ。
ご飯をよそって貰った。
お櫃が無いからなあ、この家。
先生がお茶を片手に台所から戻ってきて、座って。
お茶をついで。いただきます。
ムニエルとか面倒くさくて長いこと作ってなかったなあ。うまい。
ふんわりとしてて、よくこんな面倒なもの作るなぁとまじまじと先生を見てしまった。
「どうしたの?」
「いや、美味いな、と。私こんなに手間かけるの面倒で。だから今幸せです」
てきとーに作ると固くなるんだよなー。
ああ、先生も照れている。
他の二品も美味しくて、家でしっかり昼を食べるなんて久しぶりだ。
前回しっかり食ったのも先生に作ってもらったときだったな(笑)
完食。ごちそうさまでした。
お茶をいただいて一服してから洗い物を片付ける。
使ったフライパンなどはちゃんとすでに洗われていて、後始末は食器だけだ。
きっちり洗って拭いて、仕舞う。
そのタオルと台拭きを漂白剤と台所洗剤の混ぜたものに漬ける。
夕飯前に濯いでおけばいい。
手をよく洗ってぬめりをこそぎ落として。
先生の横に戻る。
「そういや朝何時ごろ起きました?」
「うーん、寝過ごして6時過ぎてたわよ」
やっぱり疲れるのかな?
「山沢さんは眠くないの?」
「ん?昨日寝たの10時くらいですよ?5時間寝たら十分でしょー」
「えぇ?そうなの?」
「ああ、でも休みの朝はやっぱり気が抜けるから寝過ごしますね。
 先生と一緒に寝過ごしたこと有りましたでしょう?」
あ、頬染めてる。可愛い。
「ねえ、先生。していいですか?」
「ご飯食べたところなのに駄目」
出した手を叩かれて、渋々戻す。
拗ねてたら後ろから抱きしめられた。
ぞわっとしたの半分、温かいと思ったの半分、微妙な心持だ。
あ、トリハダ立ってるわ。
落ち着け落ち着け。

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