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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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31

朝、目が覚めたが先生はまだお休みだ。
なめらかな肌の感触を楽しみつつそっと割れ目に手をやる。
ゆるりと刺激すると徐々に濡れてきた。
ぬるぬると滑らかになり、中指を入れると目が覚めたようだ。
「や…朝から、駄目よ…ねえ…」
「やめて欲しいですか?後でしたくなってもしませんよ?」
先日つらかったのを思い出したようだ。諦めて快感を追い始めた。
逝かせた後、まだ食事までに十分すぎるほど時間がある。
使ってないほうのベッドに先生を寝かせると、すぐに寝息。
私は浴衣を羽織り、大浴場に向かった。
朝ぼらけの温泉は気持ちよく、疲れもすっきり取れそうである。
さて、今日はそのまま帰るのではなくもう一つ何か見て帰ってもよい。
後で仲居にでも聞くか。
しかし 随分噛まれたものだな(笑)
風呂から上がり、体を拭いてていると他の客が来た。
私が晒で胸を締め、下帯をつけ浴衣を着る姿を見て驚いてる様子。
着ちゃうと男に見えるからわからなくもない。
お先に、と声をかけ、部屋へ戻る。
先生はまだ寝ていて気持ち良さそうだ。
30分ほどしたら起こさなくては。食事の時間が有るからな。
昨日脱ぎ捨てた浴衣や帯を拾い、ざっと畳み纏める。
どうせすぐに着るが、美しくない。
湖水を見る。
琵琶湖とはまた違った趣だ。
いい日和だなぁ……。
うぅん、と声がする。起こすまでもなく起きたようだ。
まだ時間は早いというと部屋露天に入られた。
「大浴場に行かないんですか?」
と聞くと朝御飯の後で、と仰る。
湯に入る先生はやはり綺麗だ。もう一度やりたくなり、苦笑する。
見とれていると風呂から出てこられた。
体を拭うのをうっとり見ていると私の前まで来られた。と思ったら。
膝をつき私の顎に手をかけキスをされた。
ふふっと笑って立ち、肌着を着け浴衣を着なおされる。
くっそう、からかわれた。
今この時間からなら襲われないことを知っててキスするとは…!
やられたなぁ…。
「お食事、行きましょ」
と仰るので食事処へ移動。
腹減ってるし余計に朝御飯が美味しいなあ。
食後、一緒に大浴場に行こうというので連れ立つ。
先客は居ない。よし。
着物を脱いで籠に入れる。
「あら…こんなに痕ついて…ごめんなさいね…」
あー。噛み痕か。指でなぞられる。
ぞくっときた。
くすぐったいからやめなさい(笑)
胸の晒を解き、下帯をはずし、手拭を持って浴室へ入る。
掛湯をして湯へつかる。
先生、綺麗だな…。
「あらら、こんなところも噛んじゃったのねえ」
ああ、昨日私の乳噛んでたね、あれはちょっと痛かったよ。
だから指でなぞるのはやめろというのに。くすぐったい~っ。
ついでに乳首をつまむのはやめたまえ。
「駄目ですよ、そういうことをしちゃあ。ここで襲いますよ?」
あ、手が引っ込んだ。
引き寄せて軽くキスをし、ちょっと手を出そうかと思ったら他の客が来る気配。
残念(笑)
洗い場に出て先生の背を流す。ついでに少しマッサージ。
もう一度湯に浸かって風呂を出た。
下帯をつけ、胸にさらしを巻いて行く。
肌襦袢、浴衣を纏い付け、帯を締めると先生が少し直してくれた。
ほんの少し直されるだけで自分で着るより男前が上がる。
部屋に戻って先生を後ろから抱きしめる。
ペチッと手を叩かれて逃げられた。
その手を掴み更に引き寄せ抱き込んだ。
ディープキスをしつつ、裾を割る。
早濡れ始めたそこを堪能する。
抗う手が段々しがみつく手に変わる。
喘ぐ声が色っぽい。
片手で先生の体を支え、逝かせてやった。
息が落ち着くまで待って解放してあげると詰られた。
一旦すべてを脱ぎ、露天で股間を濯いでいる。
私も手を洗い、出立の用意をする。
浴衣を脱ぎ、長襦袢をつけ長着を着る。
先生と私の浴衣を畳み鞄に仕舞い込んで忘れ物はないか確認する。
よし。
「この後どうします?そのまま帰るかどこか立ち寄るか。城がお勧めらしいですが」
「お城?」
「ええ、なんか再建した城があるらしいです。それともあの白鳥の遊覧船乗ります?」
お城でいい、ということになった(笑)

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30

食事も終わり、部屋に戻る。
部屋は少し暖房が入っているようだ。
先生が窓から湖面を眺めている。
私は後ろから覆いかぶさり、早速だが胸を触り始めた。
窓に手をつかせてなぶるというのは一度やってみたかったのだ。
期待通り恥ずかしがって、いやいやをしている。
そっと裾を割り、太腿を露わにする。
「あぁっ…だめよ、見られちゃうわ…」
「龍神様に?」
湖に面しているこの部屋の窓を人が覗こうと思ったら望遠鏡が必要だろう。
そんなことをいいつつも結構濡れている。
「暴れるなら縛っちゃいますよ」
耳元でそう言うとぶるり、と震えが走ったようだ。
前に少し縄を使ったときのことを思い出したのか、されるがままになった。
ちぇっ、残念(笑)
眉間にしわを寄せて耐える姿は美しい。
立っているのが辛そうだ。そろそろベッドに行こう。
指を入れたまま歩かせようとするが、こんなの無理よぅ、と言って動けない。
くいくいと指を中で動かすと、半歩ほど動くがどうしても無理なようだ。
仕方ない、抜いてあげた。
半泣きですねたような顔をしている。
可愛いなあ。
ベッドに連れて行き、浴衣を脱がせる。
湯文字も取り、全裸にする。
何度も肌を合わせているのに恥ずかしがる様はとてもよいものだ。
キスをあちらこちらに落とす。キスマークをつけてはいけないので気を使う。
乳首も強く噛んでは痕が残るから、ソフトにソフトに。
具は噛み跡をつけてもばれないが(笑)
襞をくつろげてしとどに濡れた穴に指をうずめる。
はぁっという息が聞こえた。
先生は私の背中に手を回ししがみついた。
段々とのぼり詰めるに従い先生の足が私の足に絡みつく。
声が出そうになった先生は私の肩に噛み付いてやり過ごそうとしている。
結構な痛みとともに、差し込んだ指の締まる感触が強くなる。
ぎゅっぎゅっと締まり、ひくひくと痙攣している。
逝ったようだ。
指を抜こうとしたら、先生からもう一度、と言ってきた。
初めてのことだ。
前回、さっとしかしてなかったからか?
嬉しくなって少しやりすぎかという程に何度も逝かす。
浅く、深く。
幾度も。
そのたびに私の肩や腕に噛み痕が増える。
背中に引っかきあともついているが名誉の負傷(笑)
もう噛む力もなくなってきたようなのでそろそろ終了。
舐めて綺麗にしてあげる、というとちょっと抵抗された。
でももう力入らないからされるがままである。
恥ずかしそうにしていて大変によろしい風情だ。
終わりがけにチロリと尻の穴を舐めたらそこはダメ、と抵抗された。
いつかここも開発したい。
抱きしめて背中をなで耳朶にキスを落とし、
愛していると囁いているうちに先生は眠りに落ちた。

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29

翌日10時半過ぎ。
支度をして連れ立った。
あちらは涼しいだろうということで袷だ。
秋の装い。綺麗だなぁ。
私はまあ男着物なので大して代わりはない。羽織に長着。
荷物と言っても一泊だ、大して荷物はないので一つに纏め、私が持つ。
電車に乗り、一路諏訪へ。
諏訪でもし展示が微妙なら諏訪大社へ行くも良し、遊覧船に乗るも良し。
乗車している間も袂の下で手を握って照れさせたり、
駅弁を食べたり車窓風景に見とれたりであっという間だった。
駅についてタクシーで美術館に向かう。
途中、宿泊先の前を通る。あそこか。
美術館は規模が小さい気が…。
名物裂の展示ではあるがここは国宝を収蔵していることで知られる。
また印金・金襴、緞子、間道、錦・モール、木綿などの名物裂だけではなく
名品の茶道具の数々もある。
そして国宝の茶碗を拝見する。
気品のある茶碗だ。手触りはどうなのだろう。たまには使われているのだろうか。
先生もため息を吐いて観賞しておられる。
お連れしてよかった。
喫茶エリアでお茶をいただいて、諏訪大社に行こうかという話になった。
美術館のスタッフに聞くと車で20分程度のようだ。
タクシーを呼んでもらい、大社へ。
…自分が予想していたのとはちょっと違った(笑)
しかしさすがに休日、それなりに人はいるなあ。
本当は神詣りは午後はいけないのだが、これも時間の都合だ。
日没までに離れればよい。
さすがに信濃の一宮と感心したり本殿がなくて驚いたり。
どうやら本殿に見えたのは拝殿らしい。
しかし怖い言い伝えのあるお諏訪様だが、別にそういう感じがしないのは意外だ。
そろそろ日没が近い。宿へ行こう。
昨晩電話したときに特別室とは聞いていたが、さてどんな部屋だろう。
通されてみるといかにもな和洋室だ。
湖面がよく見える。
衣擦れの音がして振り返ると先生は早速持ってきた浴衣に着替えていた。
というのもやはり宿の浴衣は胸元がだらしなくなりがちだからだ。
シュッと貝ノ口に帯を締められた。
私も浴衣に着替えた。唐桟縞である。
先生は遠州綿紬。秋の浴衣だ。ざっくりとした感触が楽しい。
温かみのある色で思わず抱きしめたくなった。
お風呂行かない?というのでご一緒する。
大浴場は湖水がよく見える。日没。美しい。
夕日に照らされる先生もまた美しく、溜息が出た。
風呂から上がり、浴衣を身につけられた姿も更に好く、何か誇らしい思いがした。
そのまま食事処に行き、いただく。
中々うまい。見目もよい。
前日に言って取れた宿でこれ、というのは結構な幸運ではないか?

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28

翌日。
仕事の後、一人展覧会へ行く。
台風が来るらしく暑い。長袖なんて着なきゃよかった。
そう思いつつ観覧していると宗直姐さんに会った。
さすが茶名持ち、こういうのも見に来るのだな。
展覧は時期的に名残の揃え。
でも10月半ばでこうも暑くては名残といってもなあ。
などと話しつつ、品々を楽しむ。
ついでに先日のおどりの会の話を振る。
立方・地方も茶名持ちでやると面白いのではないか?
茶人なら茶人の歌いよう・舞いようがあるだろう。
やるんなら客も茶人をそろえればどうだろうね。
そんなお堅い宴席はいやだそうだ(笑)
近くの喫茶店でお茶を飲んで別れた。

お稽古日。
さて今日はなんだろうなあ。
人数によっては花月かな。
ありゃ、誰もまだ来てない…。
「あ、山沢さん。あんた台子でしないかい?」
どうやら朝の人・乱れ、夜の人・台子らしい。
つまり出して仕舞うのが面倒(ry
他の方が来るまでは乱れをやろうという話になった。
紋付じゃないけど心構えをすればよい、口と手を清める。
正客に八重子先生、次客に絹先生。
二人から指導が入る入る入る。
結局午後の稽古の終わるまで誰も来なかった。
早めに切り上げてお夕飯の支度を手伝う。
「山沢さん、煮物苦手なの?」
と絹先生。そうだと答えると教えてあげるから作るように仰る。
いや、出来ないというわけでは。
自分が作ったものの味が気に入らない。
「うちの味でよければ同じ分量で作れば良いじゃないの」
いやいやこちらは4人分、うちは1人分。
分量そのまま割ったらいいというわけにはいかんのです。
濃茶を一人分練るのが難しいようなもので…というと納得された。
「それでも結局慣れよ?」
うう、まあたしかにそーですが。
たまには作るという約束をさせられてしまった。
手早く夕飯を頂き夜のお稽古の準備。
私は初心の方への割り稽古の指導をする稽古をつけてもらう予定だ。
水屋や釜を整えていると夜の生徒さんたちが来た。
と思ったら数奇屋袋を投げつけられた。
「ひどいわ!連絡待ってたのに!他の女とデートするなんて!」
ええっ?なんの話だ!?
投げつけてきた人は先日私に名刺を渡してきた女だ。
周囲がざわつく、絹先生をチラッと見ると額に青筋が。やべぇぇぇぇっ!
「ええと、あのう、何のお話で…?」
「ふざっけんじゃないわよ!昨日根津で女と!一緒にいたくせに!」
あ…あれか…宗直さん。たしかに女だ。古いけど。
「話を整理しましょう。
 まず私は女ですので女とどこで遊んでいても問題はないはずです。
 それに私はあなたに連絡を差し上げるとは一言も言っていません。」
「嘘つくんじゃないわよ!どこが女なのよ!」
周囲がとりなしてくれない、仕方ない、脱ぐか。
袴の紐を解き、着物の帯を解き、長襦袢の紐をはずそうとする。
八重子先生が騒ぎに気づいて止めてくれた。
ほっとする。
さすがに大人数に裸身をさらしたくはない。
誤解から生じたものとして処理され、名刺の女は取敢えず今日は帰ってもらうことに。
そして私は稽古場を騒がせたので一ヶ月稽古差し止め。
すごくショックだ。
来るなら来ても良いが水屋か見取りのみしかさせないという。
取敢えず今日のところは水屋要員するしかない。
場の重さに引きづられたまま皆さん黙々とお稽古され、本日の稽古終了。
絹先生に呼ばれる。二階に。
「デートってどういうことなの?」
うっわそっちか、怒ってる。
「た、たまたまですよ、たまたま、知り合いに会っただけです」
「どういうお知り合いなのかしら」
「同門!同門です!」
「あらそお?」
だめだ、信じてもらえてない気がする。
「70代の方ですよ、勘弁してくださいよ…」
「えぇ?あらぁ…いやねえ」
あ、よかった納得してもらえたかな。
「ね、さっきの方だけど…連絡って?」
「ええと先日のお稽古のときにですね…」
かくかくしかじか、と説明する。
「何で言ってくれなかったの?」
「あなたに嫉妬させたくなかったから…」
抱きしめてキスしたその時、絹ー?と八重子先生が呼んでいる声が聞こえた。
くっそう。
絹先生が降りて行き、時を置いて私も降りた。
居間に行くと八重子先生に座ってと言われ、絹先生の横に座る。
昨日の出かけた先と相手の確認をされた。
「絹を誘って行けばよかったじゃないか」
「朝思いついたものですから…それにまさかこうなるとは」
「とにかく、差し止めといったからには私は稽古をつけないよ。
 稽古の時以外で絹が稽古をつける分にはかまわないけどね」
「いいんですか!?」
[絹がいいならね」
さっと座布団から降りて、絹先生にお願いする。
いいわよって仰ってくださった。良かった。
もう時間も遅いことだし、と八重子先生は部屋に戻って行かれた。
絹先生は火の始末などをしてから話があると私の寝間へ。
部屋の奥の机のところに二人で座る。
話ってなんだろう。
「あの…さっき、嫉妬してごめんなさい…」
「話ってそれですか。何かと思いましたよ」
可愛いなあ。ついなでなでしてしまう。
「私、こんなに嫉妬がきついなんて思わなかったわ」
「んー私よりはましではないかと思いますが。
 私なんぞ律君と先生が一緒に歩いてるだけで…」
「ええっ!」
ちょ声が高い声が!
「お母さん、どうしたの?」
うぉわっ、律君だ!
「なんでもないわ、大丈夫だから」
先生も声が慌ててる。
間の悪い奴め…。
そう?といって廊下を歩いていく音がした。
ハーーー、と息を吐く。
ああ焦った。
そっとキスをする。
「律が戻ってきたら困るわ」
「目の前に居るのに出来ないのは辛いな…。明日、どこか行きませんか」
なんなら昨日の根津でもいい。
デートして連れ帰って食べてやる。
先生は頬を染めてこくり、とうなづいた。
たしか諏訪で展覧会が有ったな…八重子先生に泊りがけを許可してもらおう。
時計を見る。まだいけるか。携帯をとり、ホテルに空きがあるか確認する。
取敢えず確保を依頼し、八重子先生の部屋へ行く。
起きて居られるか声をかけると、まだ大丈夫だった。
明日、諏訪の美術館へ行きたい旨申しあげる。遠方ゆえ泊りがけにしたいと。
名物裂の展覧と言うと構わないといっていただいた。
部屋に戻る。
「明日、展覧会へ行きましょう。泊りがけで。いいのあるんですよ」
「お母さん、いいって?お稽古日なのに…」
「名物裂の展覧といったらすぐOK出ましたよ」
「あなた色々知ってるのねえ…」
そりゃまあデートのネタになるのでチェックしてるのですな。
明日の用意もあるからと先生は部屋に戻っていった。
私も用意しないとな。会社に休むとのメールを出す。
鞄の隠しに縄を入れておこうか…。

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27

翌朝ちょっと二日酔い、仕事が捗らねえな。
グダグダしつつ仕事を終え、帰ってひたすら寝たが、体調は今ひとつだ。
次の日の午前中盛り返しはするが気が乗らない。
お稽古へ行くと快晴好日、人が多い。
水屋要員をすることにしてサボる。
人に使われていることの気楽さを満喫。
なぜか最近入会された若い生徒さんに手を握られ名刺を渡された。
ご連絡お待ちしてますって…これはナンパなのか?
取敢えず後で八重子先生にご報告だな、注意しとかないと。
しかし最近の女性だなあ、電話とメールとLINEのアカウントだけ書いてある。
お稽古が終わり、絹先生が山沢さん泊まっていくでしょ?と仰る。
かったるさも吹き飛ぶお誘いだ。
とはいえ、別に何も出来ないわけだが。
夜、絹先生が風呂に入ってる間に八重子先生に申し上げる。
しばらく様子見と決定した。
八重子先生に気取られぬようしつつ風呂から上がる絹先生に目を細め、
それなりの時間になったので寝間へ。
夜半、絹先生の部屋に忍ぶ。
誰かが来ても按摩と言い抜けられる程度にボディタッチ。
声が出そうになって、我慢する姿はなんとも色っぽい。
煽るだけ煽って逝かさず、部屋に戻って寝た。
自分でしただろうか、できるようには思えないが…(笑)
翌朝、絹先生に会うと恨めしげだ。
可愛いな。
昼から律君は大学の友人と約束があると出て行き、
八重子先生も所用で二・三時間戻ってこないという。
昨日仕立てが終わった袷を絹先生に見せていたら着付けてあげる、と仰る。
脱いで真新しい袷を羽織る。
前合せを正しくしてもらい、帯を締めてもらう。
先生の頬に手をやると、じっとして、と言われてしまった。
いやだって膝を突いて上目遣いって何というかエロいんだよ。
立って襟などを少し整えられる。
「昨日はひどいわ…」
「なにがです?」
わかってるけど聞いてみた。頬を染めて何も仰らない(笑)
軽くキスする。そっと着物の上から太腿をなでると色っぽい声が聞けた。
続きをして欲しそうだが、身を離す。
口には出さないが恨めしそうにしてる。
「二階、上がりませんか?」
あそこならわざわざ孝弘さんが来ることもないだろう。
絹先生は頬を染めてうなづいた。
上にあがり襖を閉めるとしなだれかかってきた。
「ねぇ、おねがい…」
「なんでしょう?」
あえて何もしないでいると困った顔をしている。
ああもう駄目だ、いじめるのはヤメだ、抱いちまえ!
裾を割り、まさぐる。
先生はぎゅっと私にしかみつき、押し付け、声が漏れないようにしている。
「んんっあ、はぁっ、もう駄目…」
逝ったようだ、ガクガクしている。
事後の顔も色っぽくてもう一発やりたくなる。
が、まあなんだ、邪魔が入ると非常にまずいことになるからなあ。
手拭で後始末をしてさしあげていると、上気していた頬が一気に青ざめた。
どうやら孝弘さんは在宅だったことを思い出したらしい。
「もう一度、しましょうか」
わざとそう言うと「ひどいわ、わかってる癖に」と詰られた。
しばらく抱きしめて落ち着ついたところで喉が渇いたからと居間に戻ることにした。
お茶をいただいて一服、先生は眠そうだ。
「ちょっと寝ますか?」
お座布を枕に先ほど脱いだ長着をタオルケット代わりに掛け寝かす。
気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。
昨日煽ったから寝れなかったのかな…可愛いな。
ゆったりした時間が流れる。
あ、八重子先生戻ってきたかな、玄関の開く音だ。
「おや、寝てるのかい?」
「ええ」
起こしますかと聞くといいと仰る。
お茶を勧められて、頂く。
「山沢さん、あんた、…」
え、なんだろ。
「……この間の休んだ日、踊り見てきたんだって?どういう演目だったんだい?」
そ、そっちか、はははは…。
「一つはお茶に関する曲ですよ。歌の中に茶壷やら竹台子やら出てきます。
 前半お茶、後半お香で全体的に恋愛の曲ですね。
 二つ目は重陽、三つ目は楠公、四つ目は確か秋の曲で虫の音や雨音、恋。
 それと棒縛りです。」
「そんな曲があるんだねえ、お茶のかい」
「一説には二代目川上不白の作詞とも」
「江戸千家のかい?」
「ええと…四代目のお家元ですか」
「そんな曲なら寂びた感じなのかねえ?」
「江戸らしくてそういう感じじゃありませんねえ。出は良いんですけど」
おやどこぞで七つの鐘をついている。もうそんな時間か。
絹先生が起きた。
ぼんやりしている。まだ頭の中は寝てるようだ。
「お茶のむかい?」
という八重子先生の問いかけにうん、とだけ答えて。
珍しく寝起きが悪い。
「さて、そろそろ…」
帰らなくてはならない。
「うわっ」
先生に抱きつかれた。だー、寝ボケだ!
「もう夜まで寝かしちゃったらどうですか?部屋お連れしますよ?」
八重子先生にそういうと苦笑いしている。
抱え上げて絹先生の部屋まで連れて行くと八重子先生が布団を敷いてくれた。
布団に転がして寝かしつける。
私の長着はしっかり握ったままだから置いていくしかないな。
部屋を出て居間に向かう。
八重子先生は何か言いたそうだが言わない。
また明後日のお稽古にうかがうといい、辞した。

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